性暴力のサバイバーと支援者のための情報サイト「サバイバーズ・リソース」開設に当たって

1 0

私事も私事なのですが、つい先日「サバイバーズ・リソース」というサイトを開設しました。性暴力の被害に遭われた方(サバイバー)、その周囲の方、研究者や支援者の方にとって有益となりそうな情報を集め、配信していくサービスです。

といっても、ここで正義とか人権がという公的な発言をするためにブログを作ったわけじゃないので、ここからは完全になんで性暴力サバイバー支援に携わったのかや、この設立までの紆余曲折を酒を片手に書きたいと思っています。

そもそも私自身は、12歳の頃に友人がレイプされている現場を目撃しました。荒れていた小学校では、早くもレイプがいじめの一部として扱われていました。その後17歳の頃、自分もレイプの被害に遭いました。その後精神療法でしっかり立ち直るまではセックスの最中に泣き出したり、事件現場に近い臭いを嗅ぐと戻してしまったりとやっかいな体を抱えました。

現在は普通に暮らしていますが、やっぱり3次元レイプものAVは正視できません。陵辱ものは小さな合意が見えるから全然OKなんですが。

でも、被害にあったことが私を駆り立てたとは思えません。今は精神的にもとても安定していて、メンヘラの人を遠ざけるようになり始めています。多くの活動家の方へは申し訳ないくらい、私は一般人サイドに近くなってしまっています。

だから、普通の人が性暴力の情報なんてエロくなければどうでもいい、ということもわかっています。私だって重たいレイプの話題を延々見るよりは、はぁちゅうの恋愛トーク見ていた方が何も考えずにいられるから楽です。

ただ、数点だけ「許せないこと」があったから活動をしてきました

たとえば、

・ 男性・トランスジェンダーの人は「被害に遭った人」として扱われづらい
・ 女性でも、年齢や外見などを理由に「被害に遭った人」ではないと中傷されたりする
・ 日本中に支援グループはあるが、クローズドな空間になっている

このあたりはずっとモヤモヤしていました。

北海道から沖縄に引っ越したら、相談窓口をまた一から探さなくてはならない。性暴力防止・反対活動をする団体の代表は精神が不安定な方も多い(失礼)ので、数年でメンタルの不調を理由に「ウェブサイトはあっても活動していない」幽霊NPOがゴロゴロしてしまう。いざ自助グループに行こうかと思っても「男性はお断り」。生きるのだけで精一杯の人もいるのに。

一緒に働いている方たちと「性暴力防止関連で何かやろう」というラフな話題から、「情報提供をする”Yahoo!性暴力”的なサイト」があったらいいのではないか、という話になり、設立まで丸1年くらいかかりました。

でもとりあえず、発進はしました。正直不安でいっぱいです。まだWordpressもロクに使えないのに。ユーザーインターフェースもまだまだ改善の余地があります。でも改善まで数ヶ月待ってください。任意団体として、予算全部持ち出しで始めた所業ですので、少しずつ、少しずつ。

でも、例えば寄付金できちんと各団体を取材したり、影響力のある方のコメントをいただけるようになれれば嬉しいです。性暴力について理解していただいて「わくわく」とか「知らなかった!」とポジティブに思えるような、まえに進んだ気持ちになるような、そういうメディアになればいいなぁ、と団体の意向を完全にスルーして、個人的には思ってます。

ああ、結局宣伝っぽくなってしまった。少なくとも私は誰かの為に、なんて素敵な話ではなく自己満足のためにやってます。だから、ブログがもう1個増えたと思っていただければ幸いです。ただしサバイバーズリソースはシラフで書くけどね。開設直前まで幽霊会員になっていたので、そろそろ仕事しないとクビになりそう。

★「うちの団体のイベントについて掲載して」なんかも大歓迎です。むしろ全国に散らばりすぎててもう情報つかめない。私も社会人ですし、どこまで関わり続けられるかは分かりませんが。

ページトップ