アマチュア将棋の県内タイトルの一つ、県王位への挑戦者を決める第52回県王位戦将棋大会(日本将棋連盟県支部連合会主催)が14日、高松市中野町の四国新聞社であった。三段以上の実力者が競ったSA級は石綿慈雨五段(21)=高松市、会社員=が制し、2年ぶり2回目の挑戦権を獲得した。
県内棋士の棋力の向上を図るのが狙い。大会は毎年1月下旬に行っていたが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、日程を変更した上に参加を事前申し込みとして開催した。今回は小学生から70代までの幅広い世代の有段者37人が参加し、SA、A級のクラスに分かれてトーナメント戦で争った。
SA級には20人が出場。実力者が安定した戦いぶりで勝ち上がり、決勝戦は優勝候補の石綿五段と岡茂樹五段(35)=坂出市、同市職員=の顔合わせになった。
対局は岡五段の居飛車に対し、石綿五段が右玉を選択して始まった。中盤、石綿五段が岡五段の仕掛けに対応する展開になり、終盤まで優劣の分からない局面が続いた。最後は石綿五段が鋭い寄せを見せて押し切った。
国立香川高専は、高松高専と詫間電波高専の再編によって2009年に発足。高専では全国最大規模となる約1500人の学生が高松と詫間の両キャンパスに在籍。それぞれが連携し、即戦力となる専門技術者の養成を行っている。
高松キャンパスには「機械工学」「電気情報工学」「機械電子工学」「建設環境工学」の4学科、詫間キャンパスには「通信ネットワーク工学」「電子システム工学」「情報工学」の3学科を設置している。5年制の本科修了後は2年制の専攻科への進学や、大学3年次への編入、就職などに進路が分かれる。
高松地方気象台は15日、高松で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。気象台職員が午後3時ごろ、高松市の栗林公園を訪れ、標本木を観察。開花の判断基準としている「5、6輪以上」が咲いているのを確認した。観測史上最速で、昨年より8日早い。
笠田高は、三豊農業学校として1928(昭和3)年に創立した専門高校で、農業系と家庭科系の4学科を設ける。少人数授業で専門の知識や技術を指導し、地域産業の将来を担うスペシャリストの育成を目指した教育に取り組んでいる。2021年度入試から生徒の全国募集を開始する。
設置する学科は、「農産科学」「植物科学」「食品科学」の農業系3学科と、家庭科系の「生活デザイン」の計4学科。それぞれ専門コースがあり、農産科学と植物科学の2学科は3年次にコースを選択する。食品科学と生活デザインの2学科は、2年次から専門コースに分かれる。
小豆島町西村の観光農園「小豆島オリーブ園」で、色鮮やかな黄色いミモザの花が咲き誇っている。ふわふわとした小さな花が陽光に映え、観光客らを楽しませている。見頃は20日ごろまでの見通し。
ミモザはオーストラリア原産のマメ科アカシア属の常緑高木。同園では、オリーブの花や実が観賞できない春先に訪れる観光客に楽しんでもらおうと、1974年から植樹。現在は約110本が散策道沿いなどに並んでいる。
同園によると、今年は例年並みの2月中旬に開花。今月初旬に見頃を迎え、直径5ミリほどの黄色い花が来園者を和ませている。
友人2人と訪れた鳥取市の学生植田祐子さん(24)は「ミモザがこんなにたくさん咲いているのを見るのは初めて。春らしくていいですね」と話していた。
本年度で74年の歴史に幕を閉じる高松市松並町の鶴尾中学校で13日、閉校式が行われた。最後の卒業生となった生徒11人をはじめ、教職員や地域住民ら計約100人が参加し、思い出の詰まった母校に別れを告げ、校旗を返還した。
同校は1947年に創立し、これまでに7800人を超える卒業生を送り出してきたが、生徒数の減少で閉校が決定。2019年度から新入生の受け入れを取りやめていた。
閉校式で大西市長は、「鶴尾中の人権尊重の教育は多くの学校の道しるべとなった。その理念は受け継がれていく」とあいさつ。雉鳥友康校長は「(生徒を引き継ぐ)桜町、一宮、香東、太田の各中学校が伝統を生かしつつ、新しい取り組みを始めてくれている。校区の子どもたちをよろしくお願いしたい」と述べた。
卒業生代表のあいさつは、前日に卒業式を終えたばかりの梶原生輝さんと、自身も同校を卒業した母親の圭美さんが務めた。生輝さんは「最後の卒業生としての誇りを胸に旅立つ」、圭美さん「私にとって中学校は第二の家だった。だからこそ子どもも安心して預けられた」と母校に感謝の気持ちを表した。
式では、生徒代表の橋本怜苑さんが校旗を雉鳥校長に手渡し、大西市長に返還された。参加者全員で最後の校歌を斉唱した後、卒業生らのメッセージが入った記念のタイムカプセルを校庭に埋めた。
障害者手帳の代わりに提示することで鉄道運賃などの割引が受けられるスマートフォンアプリ「ミライロID」の利用が13日、JR各社などで始まった。デジタル化による利便性向上などの恩恵を障害者福祉にも広げる取り組みで、高松市浜ノ町のJR高松駅では赤羽一嘉国土交通相と平井卓也デジタル改革担当相が利用状況を視察した。
アプリは、施設のバリアフリー化などを手掛けるコンサルティング会社「ミライロ」(大阪市)が開発。利用者は自分の障害者手帳をスマホで撮影することで、手帳の情報や運賃割引を受ける際の種別などをアプリに登録できる。2019年7月の提供開始から対応先を順次拡大しており、鉄道では4月中にも全国の計123社で使えるようになる見通しだ。
視察では幼い頃から車いすで生活する同社の垣内俊哉社長が両氏にアプリについて説明し、みどりの窓口でアプリを提示して切符を購入。事業者が手帳を確認する際の負担軽減にもつながることや、マイナポータルと連携することで情報の信頼性を高めていることなどを紹介した。
視察後取材に応じた赤羽氏は「導入は大きな進歩。こうしたアプリを活用して座席の予約や決済も可能になるよう取り組みたい」と話した。平井氏は「ハンディを持つ人がデジタル技術に助けられ、いろいろな可能性が広がる一歩になる」と期待を寄せた。
両氏はこの日、同市内で開かれた「高松港朝日地区複合一貫輸送ターミナル」の着工式にも出席。ターミナルは同市朝日町の高松東港に整備し、フェリー貨物の増加に伴う船舶の大型化に対応するとともに、耐震強化岸壁を設けて災害時の物資拠点機能を強化する。赤羽氏は「輸送面の生産性向上が図れ、安心安全な地域づくりにも大きく貢献できる」と述べた。
今夏から現地工事を本格化し、2022年度に暫定供用、25年度中の完成を見込む。総事業費は73億円。
県は13日、新型コロナウイルスの変異株の可能性が高いとして8日に国立感染症研究所(東京)に送った県内の感染者1人の検体について、遺伝子解析の結果、感染力が強いとされる英国由来の変異株と確定したと発表した。県内での変異株の確認は初めて。
県によると、変異株の感染が確定した患者は、2月下旬に発症。発症前2週間の海外渡航歴はない。濃厚接触者や接触者ら周辺のPCR検査はすでに終えており、現時点で感染拡大の恐れはないとしている。患者は現在、入院中で、重症ではない。退院時には、2回のPCR検査での陰性判定が求められる。
また、県は15日、3月上旬に新型コロナウイルス感染症を発症した1人について、感染力が強い変異株の感染が疑われると発表した。確定検査のため、国立感染症研究所(東京)へ検体を送付した。確定すれば県内2例目となる。
変異株について政府は英国、南アフリカ、ブラジルに由来する3種類を監視。県では、1月9日以降に県環境保健研究センターで陽性を確認した検体全てについて、変異株かどうか調べる検査を行っている。
高松市は13日、新たに同市の50代男性が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の感染者は計765人となった。
高齢男性が用水路に転落して動けなくなっているのを助け出し、人命救助に貢献したとして、高松南署(渡辺耕治署長)は12日、龍雲中学校1年の男子生徒5人に、那須県警本部長からの感謝状を贈った=写真=。
表彰されたのは、いずれも13歳の宮崎佑太さん、向井旺脩さん、川田航生さん、古田圭人さん、高橋寿翔さん。
同署によると、5人は3日午後10時50分ごろ、塾から帰宅していた際、同市林町の農道脇の用水路(幅1・3メートル、深さ約80センチ、水深約3・5センチ)に同市の男性(87)が自転車ごと転落して動けなくなっているのを発見。協力して男性を救出し、119番通報した。当時の気温は6・3度で低体温症の危険もあったが、男性は頭に軽いけがを負うだけで助かった。
同署で伝達式があり、渡辺署長が5人に感謝状を手渡し「救出が遅ければ危険だった。的確な判断で命を救ってくれてありがたい」と感謝を述べた。5人は「男性が無事で良かった」「今後も困っている人がいたらすぐに助けられる人になりたい」と話した。