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       令和3年6月30日改訂

Q1 ワクチンを打たない人は集団免疫に貢献できない?
A
 すでに感染した人の自然免疫が、どれくらい長く続くのかを調べた研究がたくさんあります。それらの報告値をまとめると、中和抗体が半分になるまでの期間が2~6ヵ月です。

知りたいのはワクチン接種の効果ですが、世界中で本格的な接種が始まってからまだ数か月しか経っていないため、はっきりしたことはわかっていません。つい最近、モデルナ社ワクチンの臨床試験(第I相試験)に参加したボランティア33名を追跡したデータが報告され、中和抗体が半分に減るまでの期間が、やはり
2~6ヵ月であることがわかりました。幅があるのは、免疫機能が複雑で評価の仕方がいろいろだからです。

このことが何を意味しているかといえば、今年の2月、3月ころ早々に接種を受けた人たちは、すでに免疫が切れている可能性が高いということです。

最近、「集団免疫」という言葉をよく聞くようになりました。大勢の人が自然感染やワクチン接種によって免疫を獲得し、人から人への感染が起こりにくくなり、流行の終息や再発の防止が期待できるような状態を指します。しかし、

・大勢の人をいっせいに接種するのは不可能
・最初のほうで接種した人はすでに効果が切れている
・ワクチンの効果そのものにも疑問がある
・2回接種しても感染する人が多い
・マスク、手洗い、飲食の禁止などを守らない人がいる限り感染は終息しない
・たとえば麻疹(はしか)の免疫は終生続くため、集団免疫が意味をもつが・・・
・接種者が増えるほど変異株が出てくるため、いたちごっこになる
・強力すぎるワクチンのせいでウイルスが凶悪化し悲劇をまねく恐れがある

結論は、いくらワクチン接種に励んでも集団免疫は永久に期待できず、したがって接種を受けない理由も科学的に正当化できるということです。

【参考文献】
1) Dan JM, et al., Immunological memory to SARS-CoV-2 assessed for up to 8 months after infection. Science, Jan 6, 2021.
2) Doria-Rose N, et al., Antibodies persistence through 6 months after the second dose of mRNA-1273 vaccine for covid-19. N Engl J Med, Apr 6, 2021.
3) Quast I, et al., B cell memory: understanding COVID-19. Immunity, Feb 9, 2021
4) Rabin RC, C.D.C will not investigate mild infections in vaccinated American. New York Times, May 25, 2021.
5) Zimmer C, We'll probably need booster shots for Covid-19. but when? and which ones? Jun6, 2021.


Q2 ワクチンを受けないと決めた人たちの災難とは?
A 
私のもとには、「ワクチンを受けないと決めた人たち」から、たくさんのお便りが届きます。その多くは、いまの段階では医療機関、介護施設、公的機関に勤める人たち、またはそのご家族が中心です。

「組織の中で受けていないの自分だけで、周りの目が恐ろしい」
「閑職に回された」
「もし集団感染が起こったらお前のせいだ、と言われた」
「医療人として失格だとなじられた」
「周囲の目が急によそよそしくなった」
「毎日、上司から人格を否定するような言葉を投げかけられている」
「接種を拒否することは許されない、との指示書が回ってきた」

などなどです。すべて医療・介護など専門家の組織での話です。今後、65歳以下の現役世代に接種が広げられていくにつれ、どんなことが起こるか、おおよそ想像できそうです。任意であったはずのワクチン接種が、どうしてこんな愚かしい事態を招いてしまっているのでしょうか?

重大な人権侵害であることはあきらかです。パワハラなどと生やさしいものではなく、傷害罪にも等しいレベルです。今後は法律問題と捉え、各自が所属する組織の責任者を相手に裁判を起こしていく、くらいの覚悟も必要かもしれません。

もし法律家の方が、この文章を読んでいただいているなら、ぜひ「お悩み相談窓口」を開設し、疎外されている人たちを救ってあげてください。医学的な問題については、及ばずながら私がサポートをさせていただきます。本ページの最初に記したアドレスあて、メールをお待ちしています。

国やマスコミはいっさい信用できませんから、草の根運動を積み重ねていくしかありません。



Q3 安心できるワクチンとは?
A 
すでに何種類かのワクチンが実際に使われていますが、さらに23種類もの新しいワクチンがほぼ実用化し、治験に入っています。どちらも含めて、ワクチンは大きく2種類にわけることができ、ひとつはmRNAやDNAを用いた「遺伝子ワクチン」、もうひとつがいわゆる「不活化ワクチン」です。

いま世間の期待を広く集めているのは後者です。インフルエンザワクチンなどでお馴染みで、なんとなく安心感があるからでしょう。

簡単に言えば、遺伝子ワクチンがヒトの細胞内でコロナのトゲトゲ蛋白を作らせる方式であるのに対し、不活化ワクチンのほうは、実験動物や培養細胞内に遺伝子を注入し作らせてしまうものです。つまりヒトの体内に遺伝子を注入するか、しないかの違いがあるだけです。従来のワクチンとは製造法がまったく異なっていて、「不活化」のイメージとはかけ離れたものとなっています。

あとで述べますが、コロナワクチンの最大の懸念は「きわめて有害なコロナのトゲトゲ蛋白を体内に入れる」という点にあるため、どちらのタイプのワクチンも危険であることにかわりはありません。

日本のメーカーなら安全なワクチンを作ってくれるはず、と期待を寄せている人も多いものと思います。しかし日本国内ならではの問題も山積です。

・開発に乗り遅れてしまった
・日本独自の技術がなく、海外の特許を利用するために莫大なお金がいる
・すでにワクチン接種が始まったいま、本物のワクチンと偽ワクチン(プラセボ)を使った実験が倫理的にやりずらくなった
・外国に比べ圧倒的に感染者が少ないため、認可を得るためのデータが集められない

などなどです。いずれにしても安心できるワクチンが製品化されるまでには、少なくとも10年はかかりますから、その間に、コロナ禍は終息してしまっているでしょう。

【参考文献】
1) Kaabi NA, et al., Effects of 2 inactivated SARS-CoV-2 vaccines on symptomatic COVID-19 infection in adults. a randomaized clinical trail. JAMA, May 26, 2021.
2) Broom, 5 charts that tell the story of vaccines today. World Economic Forum, Jun 2, 2020.


Q4 治療薬はいつできるのか?
A 
この1年間、さまざまな薬が「新型コロナに効く」と報じられては、忘れられてきました。代表はレムデシベルとイベルメクチンでしょう。

結論を先に言えば、どちらの薬も残念ながら海外での大規模な調査で、効果が完全否定されています。これらの薬を偽薬(プラセボ)と比べたところ、症状が回復するまでの日数に差がなかったのです。

今後、期待できるのは、マスコミで話題になっているような過去の薬ではありません。100万種類を超える化学物質、鉱物、植物の洗い出しに始まり、最終的にはコンピュータ合成によるまったく新しい薬の開発に、世界中の製薬企業が鎬を削っています。

まず、Q17に掲載したアニメをご覧ください。新薬開発のターゲットは2つ、「トゲトゲ蛋白と受皿の結合をブロックする薬」か、「蛋白分解酵素をブロックする薬」です。すでにメーカー数社が、そんな新薬の開発に成功し、治験に入ったとの情報が飛び込んできました。

ただし懸念がひとつあります。許認可権を持つ米国の政府機関FDAと、感染症対策の総本山CDCのゴタゴタです。どちらも泣く子も黙る存在(だったの)ですが、トランプ政権の下、政治に振り回されてきました。加えて、コロナ騒ぎの中、ワクチンや新薬の申請が殺到し、手の回らない状態が続いているのです。

その結果、コロナワクチンがそうであったように、慎重であるべき新薬の審査が、かなりずさんになっているようなのです。わかりやすい例が、最近テレビでも大きなニュースになったアルツハイマー病の新薬です。アドバイザー委員会が反対したにもかかわらず認可されてしまったことから、3人が辞任するという騒ぎに発展しています。

信頼性の低いデータに振り回されないようにしつつ、新薬の開発に期待したいと思います。7月中には、その第一報が出る見込みです。

【参考文献】
1) 岡田正彦, ビジネスジャーナル『歪められたエビデンス:正しい健康法はこれだ!』, on line.
2) Spinner CD, et al., Effect of remdesivir vs stabdard care on clinical status at 11 days in patiens with moderate COVID-19, a randomized clinical trial. JAMA. Aug 21, 2020.
3) López-Medina E, et al., Effect of ivermectin on time to resolution of symptoms among adults with mild COVID-19, a randomized clinical trial. JAMA, Mar 4, 2021.
4) FDA, Why you should not use ivermection to treat or preven tCOVID-19. on line.
5) Mandavill A, The C.D.C's new leader follows the science. is that enough? Jun 10, 2021.
6) Kaplan S, F.D.A still lacks a oermanent chief, desoite pressing, wieghty problems. New York TImes, Jun 12, 2021.


Q5 では、コロナ禍を終息させる決め手は何なのか?
A 
ワクチンも新薬も、すぐには期待できないとなれば、何に望みをかければいいのでしょうか。

どんなウイルスも、宿主である人間がいなければ生き延びていくことができません。ウイルスが地球上に出現したのは30億年前とされますが、このときから現代まで人間を絶命させることなく、共存してきたことになります。

ウイルスは、自分が生きのびるため「ヒト→ヒト感染」を繰り返していきますが、1度感染した人には免疫ができるため、逆向きに伝わっていくことはありません。また感染しやすい人、しにく人もいますから、ある「閉じた集団」、たとえば離島や山奥の集落などでは、一定の期間が過ぎれば必ず終息することになります。その速度は、感染力が強いウイルスほど早く、弱いウイルスではゆっくりです。

次に、インフルエンザやコロナなどのウイルスは、高温・多湿で分裂力が弱くなることが動物実験で確認されています。次のグラフは昨年の今頃、作成したもので、いくつかの国の新規感染者数のグラフに雨季の時期を重ねて示したものです。高温多湿が、感染の消長に何らかの影響を与えていることもわかります。



次図のオレンジ色の線は、これらの要素をすべて組み込み、私がコンピュータで予測計算をした結果です。ウイルス感染症の流行は、比較的短い時間で必ず終息するという自然法則があります。そのため予測計算も、数種類の情報があればできてしまうのです。


この大原則から外れて、感染の流行が第2波、第3波、・・・と繰り返してしまうのは、「閉じた空間」から別の「閉じた空間」へと人間が移動してしまうからにほかなりません。

「行動制限」「ロックダウン」など言葉に反感や嫌悪感を抱く人が少なくありません。理由は主に2つあり、ひとつが「効果を証明したデータがない」との主張で、もうひとつは「政府が国民の行動を規制するのは危険だから」ということのようです。

「公理」という言葉を学校で習った記憶があると思います。ある考えを進めていくとき、その前提となる基本原則のことで、通常は証明の必要がないもの(当たり前のこと)です。「人の動きを止めればウイルス感染は収まる」というのは、証明の必要がない公理です。



Q6 東京23区における感染者数の消長から見えてくるものとは?
A 
次の動画は、昨年の5月30日から今年6月まで1年間の都内23区における「新規感染者数の絶対数」を1週間ごとにまとめたものです。感染が東京都内でどのように広がってきたのか、おおよそ理解できます。

動画:過去1年間の東京都内23区における感染者の動向

この動画では、あたかも新宿という大きな風船が膨んだり縮んだりするがごとく、感染者が外に向かって押し出され、あるいは戻ってきている様子を示しています。これを
風船現象と名づけたいと思います。これは東京から地方へ、また海外から日本国内への感染伝播にも当てはめることができます。

その元を絶つには、もちろん
入国制限しかありません。


【参考文献】
1) Flam F, Asymptomatic spread has become bizarrely contorversial. the japantimes. lul 22, 2020.


Q7 専門家の言うことはいつも正しいのか?
A
 ワクチンを促進したい人も、反対する人も、まず正しい理解が大切です。以下、専門家の意見もわかれるような微妙な問題について、最新、かつ確かな情報をまとめおくことにします。

1. メッセンジャーRNAがDNAに逆変換され自分の遺伝子に組み込まれる?
→ メッセンジャーRNAは消耗品ですから、早晩、分解されます。また生物の大原則として、RNAは核内(DNAが格納されている)には決して戻っていかないようになっています。したがって逆変換は起こらず、組み込まれることもありません。

2. アストラゼネカ社ワクチンの運び屋ウイルスは、DNAへの組み込みをしない?
 同ワクチンでは、運び屋としてチンパンジーのアデノウイルス(風邪のウイルス)が使われています。人の風邪ウイルスは、すでに免疫を持っている人が多く、運び屋しては使えないからです。
 多くの専門家は「アデノウイルスはDNAへの組み込みをしないので安心」と述べています。しかし最近の動物実験で、この説は覆されました。結論だけ言えば組み込みは必ず起こり、ワクチン接種を2回受けると、肝臓だけで96か所に組み込みが起こる計算が成り立ちます。
 つまり、このワクチンに含まれるコロナのトゲトゲ蛋白を合成する遺伝子は、あなたのDNAの中に永久に残ってしまう可能性があるということです。

3. ワクチンで不妊や奇形児が生まれたりしない?

 いま世界的に流れている噂のひとつが、ワクチンが不妊や奇形の原因になるのではないか、というものです。最近、それを打ち消すかのような論文が米国で発表されたことから、逆に「ワクチンは妊娠に影響を与えない」という誤った情報にすり替わってしまうという珍現象が起きています。
 その論文は、妊娠中にワクチン接種を受け、無事に出産に至った712人を調べたところ、早産や低出生体重、奇形などの割合が従前の統計値と同じで、増加傾向は認められなかった、という分析結果を報じたものでした。
 しかし、分析の対象となった妊婦の大部分(700人)は、妊娠27週以降に接種を受けた人たちであり、対象者も少なく、人種や年齢層も統計値のそれとは異なっていました。発表した研究者も、「この結果は妊婦に対するワクチンの安全性を保証するものではない」と述べているくらいなのです。
 政治家や専門家と称する人たちが、逆フェイクニュースを流し始めていますので、要注意です。とくに不妊に関しては、高度な分析を要し、簡単に答えは出せない性質のものですから、騙されないようにしてください。
 なお対象人数が4,000人ほどと報じたメディアもありますが、実際に追跡できたのは上記のとおりです。

【参考文献】
1) Zhang L, et al., Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of cultured human cells and can be expressed in pattient-derived tissues. PNAS 118, 21, 2021.
2) Wu F, et al., A new coronavirus associated with human respiratory disease in China. Nature, Mar 12, 2020.
3) Sit THC, et al., Infection on dogs with SARS-CoV-2. Nature Oct 20, 2020.
4) Cullen BR, Nuclear RNA expot. J Cell Sci 116: 587-597, 2003.
5) Vargas DY, et al., Mechanism of mRNA transport in the nucleus. PNAS 102: 17008-17013, 2005.
6) Nirenberg E, No, really, mRNA vaccines are not goingo to affect your DNA. on line, Nov 25, 2020.
7) Stephen SL, et al., Chromosomal integration of adenoviral vector DNA in vivo. J Viol 84: 9987-9994, 2010.
8) Shimabukuro TT, et al., Preliminary findings of mRNA Covid-19 vaccine safety in pregnant persons. N Engl J Med, June 17, 2021.


Q8 変異ウイルスはなぜ生まれたのか?
A
 インフルエンザではタミフルという特効薬があります。この薬が効かない変異ウイルスが蔓延しているのですが、実はその原因が「日本人がタミフルを乱用したため」と諸外国から非難を受けています。

コロナワクチンの効果に関する調査が盛んですが、多くは「効果が高い」ように見せかけるためのメーカー主導で行われているものです。つい最近、それらとは一線を画す、かなり厳格な調査が南アフリカで行われました。同国は、アストラゼナカ社ワクチンの治験が最初に、かつ濃密に行われたところです。

調査では、アストラゼネカ社ワクチンが、同国で発生した変異株に有効かどうかが検証されました。結論は、同社のワクチンは変異株に対して有効性がまったくないというものでした。

この結論から考えられることはただひとつしかありません。「南アフリカで変異ウイルスが発生したのは、同国で
集中的に使われたワクチンが原因だった」ということです。私の当初の懸念が現実のものとなってしまいました。

日本でワクチン接種が集団で行われたあと、もしそこでクラスターが発生したりすると、そのときこそウイルスにとって、ワクチンに負けない変異を遂げるチャンスとなります。

ワクチン接種を受けた人たちには、ウイルスを変異させないよう最大限の注意を払う、つまり自身が絶対感染しないという責任が生じたのです。

「集団接種が行われた町には怖くて行けない」、「職員の全員が接種を受けた病院は嫌だ」、「一家全員が接種を受けた親戚とは縁を切りたい」・・・。今後、そんなことを考える人が出てきてもおかしくはありません。

【参考文献】
1) Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 26, 2021.
2) Madhi SA, et al., Efficacy of the ChAdOx1 nCoV-19 Covid-19 vaccine against the B.1.351 variant. N Engl J Med, May 20, 2021.



Q9 ウイルスはどのように変異するのか?
A
数年前、ダーウインの進化論の現代語訳が『種の起源(上下巻)』という邦題で出版されました。それを読んで、進化論の奥深さに触れると同時に、この説を否定する声が高まっていることも知りました。

否定意見というのは、たとえば「キリンの首が長いのは、高い木になっている実を食べることができ生存競争に打ち勝ったから、というのであれば地球上の生き物はすべて首が長くなっているはず」といったツッコミです。しかし自然淘汰説が根本から間違いなのではなく、生物の種ごとに何か固有の力も一緒に働いてきた、ということではないでしょうか。

そう考えると、ウイルスが変異を遂げてきた理由もわかってきます。インフルエンザ・ウイルスがよく研究されていてますので、これで見ていきましょう。まず、ウイルスの変異には以下の3つの様式があります。
・遺伝情報1個単位の突然変異
・まとまった遺伝情報の大幅な組み換え
・性質が異なるウイルスに同時感染した場合の相互組み換え

この順番に変異は大きくなり、ときに困ったことが起こります。以前、大きな問題となった新型インフルエンザや鳥インフルエンザは最後のタイプで発生したと考えられています。

人間のDNAは、ファスナーのように2本で1組のひも状となっています。その片方に変異が生じると、部分的に壊れたファスナーのように凹凸が生じるため、酵素がそれを見つけ自動的に修復するようになっています。

しかし、コロナもインフルエンザも1本のRNAしか持たないため、自動修復機能が効きません。そのため、絶えずランダムに生じている
突然変異がそのまま残り、溜まってっていくことになります。

そこで
自然淘汰が働き、ワクチン接種による中和抗体、あるいはタミフルのような 特効薬から逃れることができた変異を有するウイルスだけが生き残って いく、ということではないかと推測されるのです。

以上の考察から、ウイルスの変異を促す要因はあきらかです。「感染が濃厚に発生している」か、あるいは「ワクチン接種が大集団で密に行われている」ことです。幸い、まだ日本はどちらの条件も満たしていませんので、日本固有の変異は生じていないはずです。

【参考文献】
1) Antigenic drift vs antigenic shift. Immunology & Microbilogy, Oct 25, 2018.
2) How the flu virus can change: "drift" and "shift". CDC, Oct 15, 2019.



Q10 ワクチンは本当に効いているのか?
A
 ファイザー社ワクチンが世界でもっとも多く使われています。効果が高く、副作用も少ないと説明されていますが、本当でしょうか?

有効性を示す唯一の根拠とされているのが、昨年12月31日に発表された
1編の論文でした。そこで示された「有効率95パーセント」との情報が世界を駆け巡り、ワクチンを推進する人たちのバイブルとなっています。この論文を掲載した専門誌も、よほど自慢らしく、会員となっている私の手元にも、繰り返し「掲載のお知らせ」が届きます。

しかし、この論文には数々の疑惑があります。

疑惑その1
  もっとも重大な疑惑は、有効率95パーセントという数値そのもにあります。総人数が36,523人と多い点は評価できるのですが、高熱などあきらなか症状を呈した人だけにしかPCR検査が行われていなかった点です。

米国の政府機関FDAあてに会社から提出された大部の資料によれば、3,410人の疑い例があったにもかかわれず、PCR検査が行われていませんでした。これらを合算すると、有効率は
95%でなく、わずか19%となってしまいます。

疑惑その2
 次に、「ワクチンが重症化を防ぐ」と政治家や専門家が述べていますが、それもこの論文がもとになっています。掲載されているデータを、著作権に触れないよう形を変えて以下にまとめてみました。


このデータから、論文の執筆者は「接種したグループでは重症化した人が1名しかおらず、重症化を防いでいる」と書いています。

この記述はあきらかな間違いです。なぜなら、「重症化した人÷感染した人」という計算をすべきだからです。その結果は、最下段に示したようになりますが、接種した人のほうが、はるかに重症化しやすいことがわかります。もちろん、この数字は論文には記載されていません。

疑惑その3
 論文には、「1回目の接種をしたあとから、2回目直前までの3週間」における有効率が52.4%に過ぎなかったと記載されています。

ところが、この計算には「1回目の接種直後から7日以内に感染した人数」が意図的に加えられていました。この期間は、ワクチンの効果がまだ現れていないはずから、感染者を数えれば、ワクチン接種群とプラセボ群で同じくらいになるはずです。

このことに気づいたフランスのある研究者が、この人数を除外して計算しなおすと有効率は
92.6%になる、という主旨の記事を最近、発表しました。執筆者らが報告したものより、本当はずっと良い値だったのです。

さて、このややこしい話はどう理解すればよいのでしょうか? なぜ執筆者らはわざと低い値を報告したのでしょうか?

もう、おわかりだと思います。「ワクチンは2回打たないと効果がない」という話にしたかったのです。そうでなければ、会社の売り上げが半分に・・・?

疑惑その4
 「毎日、ホームページを見てます」という方から情報提供があり、ファーザー社と米国FDAのと間で交わされた文章「ブリーフィング記録」を入手することができました。それを見ていて、本日、気づいたことがあります。

論文には、1回目の接種を行ってからの112日間、「ワクチン接種群」と「プラセボ接種群」における、新規感染者数の推移を記録した折れ線グラフが提示されています。

一方、ブリーフィング記録には、そのグラフに加え、日を追うごとに対象者数が減っていく様子も示されていて、77日目には早々と半数を割っていることがわかりました。これが何を意味しているかといえば、慎重に進めるべき追跡調査の途中で、協力者がどんどん脱落し、いなくなっていたということです。

途中で脱落していく人が多ければ、グループ間に偏りが生じるなど、調査結果の信頼性を著しく損ねることになります。実際、ずさんな調査ほど脱落者が多いことは、歴史が示しています。「副作用がきつくて嫌になった」などは、脱落理由の定番として知られています。

今日現在、判明している疑惑は以上です。

この論文の掲載を決めた編集長エリック・J・ルービン氏(ハーバード大学非常勤教授)は、「全人類」の未来永劫にわたる健康被害(?)に対する責任を負ったことになりますが、どのように考えているのか、聞いてみたい気がします。

南スーダンに派遣された自衛隊を取材、政府の隠ぺい体質を告発した、布施祐仁・三浦英之著『日報隠蔽』(集英社)という優れた報道ノンフィクションがあります。その帯に書かれていた言葉を最後に引用させていただきます。

「結局、すべてがウソなんじゃないか」

【参考文献】
1) Polack FP, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Dec 31, 2020.

2) Pharm XW, Correspondence to 'Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine.' N Engl J Med, Feb 17, 2021.
3) Doshi P, Pfeizer and Moderna's "95% effective" vaccines -- we need more details and the raw data. thebmjopinion, Jan 4, 2021.
4) Skowronski DM, et al., Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine. N Engl J Med, Apr 21, 2021.
5) Pfeizer and BioNTech, Vaccines and related biological products advisory committee meeting. FDA Briefing Document. Dec 10, 2020.


Q11 ウソ、ホント?
A 騙しのテクニック、騙されない知恵をまとめてみました。


その1 後ろ向きに注意

 最近の学術論文で多いのは、「ワクチン接種を自分の意思で受けた人と受けなかった人を比べたら、受けた方の人たちで感染率が小さかった」と結論したものです。この結果は正しいでしょうか。
 「自主的にワクチンを受けた人たち」と「受けなかった人たち」をあとになって比べただけなのですから。両群には何か偏りがあるはずです。たとえば接種を受けた人たちの多くが年長者で、もともと健康に関心があり、日頃から感染予防もしっかり行っていたかもしれません。
 だとすればワクチン接種とは無関係に、感染率も小さくなるに決まっています。このような方法は「後ろ向き調査」、「症例対象試験」、「観察調査」などと呼ばれ、コンピュータ内のデータを計算するだけですむため、手軽で費用もかからず、昔からよく用いられてきました。医師の多くも、この方法が正当なものだと信じています。
 しかし、意図的な誘導が可能であり、また常に誤った結論を出してしまうことから、医学を混乱させる原因ともなってきたのです。後ろ向き調査のデータは、科学的根拠になりません。

その2 過激な言葉
 「ファイザー社の秘密文章が流出」「製薬企業のもと副社長が真相語る」「ワクチンは人類を削減するための陰謀」「PCRの感度が操作されてる」等など、うっかり信じてしまいそうな情報がネットに溢れています。
 しかし、製薬企業の秘密情報は決して流出していませんし、マンガのような過激な言葉の羅列を、プロの技術者がすることもありません。あちらこちらのサイトに出ているから、と信じてしまう人もいますが、ネット情報は簡単にコピペができてしまいますか、元はひとりのいたずら投稿だったりするものです。
 あきらかにバカバカしい話にはのらないことです。

その3 薬の評価は難しい
 新型コロナの治療薬にかける人々の期待には絶大なものがあります。代表はイベルメクチンでしょう。日本人がノーベル賞を受けた薬でもあり、期待が膨らむのも当然です。
 新薬がひとつ開発されると、それを評価するための無数の調査が行われ、論文として発表されるのが普通です。しかし、スポンサーである製薬企業に忖度が働いていたり、業績をあせる研究者がいい加減な論文を書いたり、ときに製薬企業の社員がデータをねつ造したりと、その真偽を見わけるのが、実は大変です。
 そこで活躍するのが、そんな論文をすべて集め、ずさんなものを取り除いた上で、改めてデータを統計処理する、「メタ(超)解析」なる手法です。3年ほど前、インフルエンザ・ワクチンのメタ解析を行った論文が発表され、
60年にわたる論争にやっと終止符が打たれたばかり。
 イベルメクチンを巡っては、ずさんな論文がほとんどで評価に耐えないというのが私の見立てです。この項を書いた直後、読者より情報提供があり、メタ解析の結果を報じた論文が出たことを知りました。しかし、そのメタ解析自体に不備があり、ここで言及する価値はないと判断しました。


その4 本当の話がフェイクに発展
 「ワクチン接種した人に近づいただけで体調不良になった」「近づいただけで出血が止まらなくなった」という話が広まっているようです。
 ワクチンに含まれているメッセンジャーRNAはウィルスのトゲトゲ部分を再生するだけですから、もちろん感染力はありません。ただ最近の研究で、コロナのトゲトゲ蛋白が呼気や唾液とともに体外に出ていく可能性が指摘されました。ここまでは本当の話です。
 しかしトゲトゲ蛋白に分裂する能力はなく、また、たとえ飲み込んだとしても消化液で分解されてしまうだけです。しかも少量ならトゲトゲ蛋白も、それこそ免疫力で排除されますから、そのことで健康被害を受ける可能性はないと断言できます。

NEW!
その5 基礎疾患のある人?
 「基礎疾患のある人ほど感染すると死亡リスクが高いので・・・」。これも最近、よく聞くようになった言葉のひとつです。
 以前、全国の新聞に「コーラは風邪を予防する」という、海外ニュースが掲載されたことがあります。コーラがよく売れる季節は、かぜをひく人が少ないからと説明されていたのですが、どうでしょうか。
 正しくは、コーラが売れるのは暑い季節→暑いとウイルスも元気がなくなる→だからかぜをひく人も少ない、という関係があるだけです。つまり、コーラの売り上げとかぜが関係しているわけでなく、どちらも「暑い」という隠れた要因と因果関係にあるわけです。結局、コーラの宣伝に世界中が騙されたという話でした。
 さて、基礎疾患の定義はよくわかりませんが(本来の意味から逸脱して使われているので)、何らかの体調不良を訴える人は65歳以上の半数、血圧の薬を飲んでいる人は40歳以上の2人に1人という統計もあります。
 感染した場合の死亡リスクは基礎疾患の有無で左右されるわけでなく、「年齢」という要因と因果関係があるだけなのです。私自身、さまざまな病気のリスク因子をビッグデータで探る研究を行ってきました。しかし、いつも圧倒的な第一位が「年齢」となってしまい、論文を書くのに困っていました。
 これは自然の摂理であって、コロナのせいではありません。基礎疾患という流行語(?)に怯えないようにしましょう。


その6 天秤にかける?
 
専門家と称する人たち、政府関係者が、したり顔で述べる決まり文句があります。「ワクチンの副作用に遭遇するリスクと、感染してしまったときのリスクを天秤にかければ、その意義は自ずと明らか」というものです。
 後者のリスクが高いと言っているわけですが、本当にそうなのでしょうか。これはワクチン問題を考える際のベースとなる、最重要テーマではないかと思いますので、明日までの宿題とさせていただきます。


【参考文献】
1) Vasileiou E, et al., Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hopspital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23,2011.
2) Makowski M, et al., Antibody persistence through 6 months after the second dose of mRNA-1273 vaccine for Covid-19. N Engl J Med, Apr 6,2021.
3) Bryant A, et al., Ivermectin for preventive and treatment of COVID-19 infection: a systemic review, meta-analysis, and trial sequential analysis fo inform clinical guidelines. Am J Ther, not accepted, 2021.



Q12 ワクチン接種が進んだ国は、本当に感染者が減少しているのか?
「ワクチン接種が進んでいる英国で感染者が激減!」とのニュースが繰り返し報じられています。テレビ番組で河野太郎担当大臣は「英国の状況からワクチンに効果があるのはあきらか」と述べていました。

本当にそうなのか、検証してみましょう。5月11日時点で、ワクチン接種を1回以上受けた人が、国民の4割を超えているのは以下の14ヵ国です。カッコ内は全人口に対する割合です。
 セーシェル共和国(70%)
 サンマリノ(63%)
 ブータン(63%)
 イスラエル(60%)
 モルディブ(57%)
 英国(53%)
 モンゴル(51%)
 マルタ(49%)
 バーレイン(49%)
 米国(46%)
 チリ(45%)
 ハンガリー(44%)
 カタール(40%)
 カナダ(40%)

このうちワクチン接種後、新規感染者数に減少傾向が認められるのは5ヵ国に過ぎず、8ヵ国はむしろ大幅に増えてしまっています。残りの1つは米国ですが、途中で減少が止まっているのです。

次のグラフは、英国における「新規感染者数の推移(黒)」と「ワクチン接種率(赤)」との関係を示したものです。昨年12月以降の第3波を拡大したグラフに、1回接種を受けた人の全国民に対する割合(%)を赤のグラフにして重ねてみました(英国では国民にまず1回ずつ接種を受けさせるという方針をとっている)。

ただしワクチン接種後、かりにQ4で紹介したスコットランドのデータが正しかったとすれば、効果が発揮されるまでに4週間かかることになりますから、赤のグラフを実際の接種日より4週分だけ右方にずらしてあります。

 


1月5日以降、新規感染者数が激減しており、とくに顕著なのは1月(網掛け部分)です。この間、英国国民が「ワクチン接種」を受けたのはわずか数パーセントにすぎず、しかも1回だけです。

一方、1月5日には「ロックダウン」が始まりました。外出は原則禁止、大学も含め学校はすべて閉鎖など、日本とは比べものにならないほど厳しい行動制限です。

新規感染者数の減少はワクチンの効果によるものだと、あなたは思いますか?

ちなみに、このランキングで言えば日本は堂々の第156位。日本は「ワクチンの被害から国民を守った唯一の先進国として歴史にその名を留める」のではないでしょうか。

【参考文献】
1) Vasileiou E, aet al., Interim findings from first-dose mass COVID-19 vaccination roll-out and COVID-19 hospital admissions in Scotland: a national prospective cohort study. Lancet, Apr 23, 2021.
2) Coronavirus (COVID-19) in the UK, GOV.UK, May 2, 2021.
3) Holder J, Tracking coronavirus vaccinations around the world. New York Times, May 11, 2021.



Q13 なぜ医師はワクチンについて正しい知識を持てないのか?
A
 冒頭で紹介したyoutubeで、多かった感想のひとつが、これでした。以下、その理由を箇条書きで説明します。この考察は、私が30年ほどの歳月をかけて集めた国内外の確かな資料、および自身の体験に基づくものです。

1. 医師は、医学部を卒業したあと附属病院で研鑽を積む。しかし、そこは製薬企業からの莫大な寄付金が集まる場所であり、若手の指導に当たる教授、準教授、医局長などの肩書を持つ人たちは、常に製薬企業に忖度せざるをえない状況となっている。

2. そこで指導を受けた若い医師たちは、製薬企業からもたらされる情報で洗脳を受けた状態で市中病院に就職し、あるいは自身のクリニックを開設し、同じ発想で医療を実践していくことになる。

3. 市中病院やクリニックでは、MRと呼ばれる製薬企業の営業マンから新薬の情報や論文のコピーをもらい、勉強したように気にさせられてしまう。病院内で開催される勉強会で、製薬企業のMRが講師を務めることもしばしば。

4. ほとんどの医師は、医師免許のほかに専門医の資格を取得していくが、その資格を継続するには、定期的に開催される学会主催の講演会などに参加しなければならない。講演会では大学教授など有名医師が演壇に立つが、彼らは製薬企業から高額な謝礼と旅費を受け取り、豪華なホテルでの宿泊が約束されている。もちろん研究費と称する寄付金も受け取っている。

5. つまり医師たちの耳には、製薬企業に不利な情報はいっさい入ってこない仕組みが出来上がっている。医師たちは「製薬企業の手のひらで踊らされている」と言っても過言ではないだろう。

6. では正しい情報はどこにあるのか。これは、海外で日々発表される膨大な論文を読みこんでいくしかないが、当然、英文で書かれており、しかも高度な統計学が駆使された内容であるため、簡単に理解することはできない。

7. というよりも学術論文には、巨大製薬企業が雇った数学のプロによる巧みな修飾が施されていて、医師たちはその罠から逃れることができないのである。『歪められた現代医療のエビデンス』に、その一端を記した。


【参考文献】
1) Becker C, Relationships between academic medicine leaders and industry - time for another look? JAMA, Nov 10, 2020.
2) Justice department annouces largest health care fraud settlement in its history - Pfeizer to pay $2.3 billion for fraudulent marketing. The United States Department of Justice, Sept 2, 2009.



Q14 コロナワクチンでなぜ体調をくずすのか?
A
ファイザー社とモデルナ社のワクチンの基礎をつくった2人の研究者(ワイズマンとカリコ)の動物実験から、筋肉注射したメッセンジャーRNAは、ほぼすべてが「脾臓(ひぞう)」と「網状赤血球」に集まることがわかっています。

米国では、ファーザー社かモデルナ社のワクチン接種を受けたあと高熱を出して入院した人に対しPET‐CTという画像検査で全身を調べたところ、脾臓のほかに「腋窩リンパ節」にも激しい炎症が起こっていることがわかった、という論文が発表されています。実際の写真も公表されていて、かなりショッキングです。

脾臓は、お腹の左側、横隔膜の下にある鶏卵大の臓器です。小児期では赤血球、白血球、血小板をつくっていますが、成人ではウイルスに侵された細胞や、老化した赤血球を除去する役割を担っています。わりやすく言えば、免疫機能によって破壊された細胞や微生物の残骸を血中から取り除いてくれているのです。

そのため、接種を受けた夜から数週間にわたり、発熱や倦怠感、関節痛、頭痛、下痢などの症状に悩む人が3~4割います。「こんな苦しい思いは初めて」と述懐する人も少なくありません。

テレビなど多くの医師が「想定された症状であり、体が守られている感じする」と述べていますが、大きな間違いです。免疫システムに重大な障害が起きている可能性があります。

【参考文献】
1) Karikó K, et al., Incorporation of pseudouridine into mRNA yields superior nonimmunogenic vector with increased translational capacity and biological stability. Mol Ther 16: 1833-1840, 2008.
2) Anderson BR, et al., Nucleoside modifications in RNA limit activation of 2'-5'-oligoadenylate synthetase and increase resistance to cleavage by RNase L. Nucleic Acids Res 39: 9329-9338, 2011.
3) Steinberg J, et al., 18Fluorodeoxyglucose PET/CT findings in a systemic inflammatory response syndrome after COVID-19 vaccine. Lancet, Mar 8, 2021.
4) Adin ME, et al., Association of COVID-19 mRNA vaccine with ipsilateral axillary lymph node reactivity on imaging. LAMA, Jun 10, 2021.


Q15 なぜmRNAワクチンは致命的な自己免疫病を起こすのか?
A
ファイザー社・モデルナ社のワクチンが、副作用として致命的な自己免疫病を起こすメカニズムが明らかになってきました。

免疫性血小板減少症
 血小板は、細胞の抜け殻のような物質で、出血を止めるために必須の物質です。ポイントは血小板の表面にある「糖鎖」でした。ワクチンで再合成されたコロナのトゲトゲ蛋白は、この糖鎖に結合しやすく、しかもその先端部(シアル酸)を切断する酵素のような働きをすることがわかったのです。

免疫細胞は、そんな血小板の異常な形を認識し、攻撃してしまうのです。このように自分自身を異物と誤認し、攻撃してしまうために起こる病気が「自己免疫病」です。

血小板が破壊されると、小さな出血も止まらなくなってしまいます。その病状の詳細が、米国で発表されました。因果関係が確実とされたのは、ファイザー社ワクチンで15名、モデル社ワクチンで13名です。年齢は22~82歳、女性が15名、男性が11名、性別不明2名です。ほとんどが2回目の接種後 1~23日目に発病していますが、1回目でという人もいました。

症状は、皮膚の点状出血、広範な皮下出血、鼻出血、歯茎の出血、不正性器出血、脳出血などです。死亡が2例あり、それぞれ脳出血と心筋梗塞でした。

詳細はここをクリックしてください。動画で説明しています。


心筋炎

 心臓の筋肉でも自己免疫病が起こることがわかってきました。国民の多くがワクチン接種を受けてしまったイスラエルから、詳細な報告がありました。3週間で6名が入院しましたが、年齢は16~45歳で、うち5名は2回目の接種が終わって24~72時間で発症、あとの1名は1回目の接種後16日も経ってからでした。

最初の症状は胸痛、または胸苦しさです。血液検査のデータが正常値の10~400倍も上昇しており、体内で激しい炎症が起こっていることを物語っていました。特徴的だったのは心電図です。インフルエンザ感染などでも起こりうる「心外膜炎」の徴候とともに、心筋梗塞にも似た波形になっていました。

イスラエルの冬は12~3月で日本と同じですが、この時期、同国での心筋症の患者は各シーズン平均で1.17人であり、それに比べて6名という人数は、異常だと報告者は述べています。

今後、さらに恐ろしい自己免疫病が出てこないことを祈るばかりです。

【参考文献】
1) Seneff S, et al., Worse than the disease? reviewing some possible unintended consequences of the mRNA vaccines against COVID-19. IJVTPR, May 10, 2021.
2) Mandavilli A, C.D.C. is investigating a heart problem in a few young vaccine recipients. New York Times, May 22, 2021.
3) Welsh KJ, et al., Thrombocytopenia including immune thromcytopenia after receipt of mRNA COVID-19 vaccines reported to the Vaccine Adverse Event Reporting System (VAERS). Vaccine, Apr 30, 2021.
4) Mouch SA, et al., Myocarditis following COVID-19 mRNA vaccination. Vaccine, May 28, 2021.


Q16 根本が間違っていたワクチン?
A
 ワクチンのリスクを考える際、全身の血管にある内皮細胞が、決定的に重要であることがあきらかになってきました。

ここで私自身の研究について少しだけ紹介することにします。動脈硬化症を予防するための研究として、ヒトの血管内皮細胞を試験管内で培養し、さまざまな刺激を与えmRNAがどのように反応するかを調べてきました。

左側の写真は、私が育てていた内皮細胞の顕微鏡写真です。数十個の細胞が隙間なく並んでいます。この細胞には重要な役割がたくさんあり、たとえば血液中の栄養素やホルモンを取り込んだり、血圧を調節したり、血液をさらさらにする司令塔ともなっています。
        

ところが、この細胞は非常にナイーブで、わずかな刺激や環境変化ですぐ死滅してしまいす。部分的に死滅しても、周囲の細胞がすぐ分裂して隙間を塞いでくれるのですが、私の経験では分裂を7~8回繰り返すと、すべての細胞は分裂をやめてしまいます。つまり血管死です。

ワクチンによって内皮細胞内で再合成された「コロナのトゲトゲ蛋白」は、なかり激しい性質を持っていることがわかってきました。そのひとつが血小板の糖鎖を切断してしまうことでしたが、内皮細胞自体にも深刻な損傷を与える可能性があります。

上の右側の図は、私が発見した悪玉LDL上の「糖鎖」です。先端は「シアル酸」と呼ばれる分子になっていて、細胞やたんぱく質の性質を決定づける重要な働きをしています。私が行っていた実験は、LDLのシアル酸を人工的に切断すると、内皮細胞にどのような障害が生じるかを調べるものでした。

こんな構造物が、内皮細胞にも、また多くのたんぱく質にも存在しています。トゲトゲ蛋白は、LDLや血小板に限らず、あらゆる部位のシアル酸を切断してしまうリスクを孕んでいます。

コロナワクチンは、そもそも発想が間違っていたのです。トゲトゲ蛋白を体内に入れるのは危険です。

【参考文献】
1) Okada M, et al., Effects of modified low density lipoprotein and hypoxia on the expression of endothelial adhesion molecule-1, Eur I Med 24: 483-488, 1995.
2) Okada M, et al., Difference in the effects of cytokines on the expression of adhesion molecules in endothelial cells. Ann Med Interne 148: 125-120, 1997.



Q17 そもそも、なぜ新型コロナウイルスは蔓延したのか?
A この問題を巡って、にわかに2つの説が改めて注目を集めています。そのひとつが「コウモリ原因説」です。

従来からあった、風邪などを引き起こすコロナウイルスは、中国・雲南省の大洞窟に生息するキクガシラ・コウモリが、ホストとして抱え込んでいる数千種類の微生物のひとつでした。それが突然変異を起こし、「新型コロナ」になったとする説です。

このコウモリは人間社会と隔絶された地域に生息しており、長い間、「野生生物-人間社会バランス」が保たれていました。では、なぜ今回、このバランスが崩れたのか? そのシナリオは以下のように考えられます。

 大洞窟に生息するコウモリ→ 赤や緑の光を好む性質があり、強い照明に
 引き寄せられ1000kmを飛び越えた→ 浙江省・舟山市の食用ネズミに感染→
 同時に湖北省・武漢市にある海鮮市場の小動物や虫の死骸にコウモリが
 集まり→ その糞などから人間に感染した

つまり人間の傲慢さが自然界の掟を破った、・・・ということです。

次の2枚の写真は、浙江省・舟山市と河北省・武漢市を流れる大河・長江(その下流が揚子江)にかかる橋の夜景です。コウモリが好む「赤」と「緑」の照明に煌々と照らし出されていました。


この説が正しいとすれば、大洞窟に生息するコウモリを絶滅させればよいことになります。ただし世界のメディアには、「コウモリに罪はないので殺さないで!」という論調の記事が少なくありません。コウモリが500種類以上の植物の授粉に寄与しているからとか、デング熱など恐ろしいウイルス病を媒介する蚊を食べてくれるからだというのです。

実は、この項の記載は1年ほど前に行ったものです。しかし、いまになって考えてみると、なぜ1千キロも離れた武漢市だったのかが不思議です。もっと近くにも大都市があり、河川があり、生きた動物を売る市場があり、赤や青の照明もあるからです。


A 第二の説
 突然、ひとりの女性が世界の注目を集めました。名前はシー・ジェンリー、57歳の中国人です。中国武漢市のウイルス研究所に勤める主任科学者で、フランスで博士号を取得したのち、研究者として頭角を現し、以前から国際舞台で名を馳せていた人です。

研究テーマは、中国・雲南省の洞窟に生息するコウモリからコロナウイルスを採取し、ヒトに感染するメカニズムを解明すること。実験では、(新型ではない普通の)コロナウイルスの遺伝子組み換えなどを行っていました。

ことの発端は昨年始めでした。当時、発表されたばかりの新型コロナウイルスの遺伝子配列を眺めていた米国のウイルス研究者が、
「突然変異と自然淘汰(Q8参照)ではあり得ない組み合わせ」があることに気づきました。早速、仲間の研究者にメールしたものの同意が得られず放置されてしまったのですが、最近、その全文が明かされました。

そこ書かれていたのは、誰かが、コロナウイルスに新たな能力を持たせるための遺伝子改造を行ったのではないか、という疑惑でした。

最近になって、犯人の疑いをかけられたのが、彼女でした。このような実験はGOF(遺伝子能力改造)と呼ばれ、ウイルスが対象の場合、リスクがきわめて高いことから、厳しい規制がかけられています。特別な許可を得た上で、レベル4と呼ばれる超厳密な感染防御を施した研究室で実験がなされなければならないのですが、彼女はレベル2という簡単な設備の部屋で行っていた、らしいのです。

しかも、あろうことか彼女は米国政府が支出する6千万円相当の研究費を、NOPを通じて非合法的に取得し、この実験を行っていました。

人工的な改造が疑われているのは、「トゲトゲ蛋白」がヒトの細胞表面にある「受け皿」に取りつく部分です。ここもたんぱく質なのですが、接着面で大切なのは6つのアミノ酸です。そのうち5つが、以前からあった風邪コロナウイルスと違っていました。

ただし人工改造説には疑問を抱く研究者も多く、5つのアミノ酸の並び方が完璧でなく、少し隙間ができてしまう。もし人工的に改造したのであれば、そのような手抜かりはするはずがないというのが、その主張です。 (Q4に戻る場合はここをクリック)
「あなたが造ったコロナの新型ウイルスが研究所から漏れ出たのでは?」とのメディアの問いに、彼女は上ずった声で否定の言葉を繰り返したとのことです(版権に触れるため顔写真を掲載することはできませんが、以下の名前で検索するとPR用に撮影したと思われる雄姿をみることができます)。 検索キーワード:Shi Zhengli 

これまでも、これからも、ウイルスと人間との戦いは永遠に続きますが、どちらが原因なのかによって、今後の対策もまったく違ったものとなります。

さて、どちらの説が正しいと思いますか?

【参考文献】
1) Sun Z, et al., Potential factors influencing repeated SARS outbreaks in China. Int J Environ Res Public Health 17: 1633, 2020.
2) Ma W, et al., The pig as a mixing vessel for influenza viruses: human and veterinary implications. J Mol Genet Med 3: 158-166, 2009.
3) Gorman J, U.S. and Chinese scientists trace evolution of coronaviruses in bats. New York Times, June 1, 2020.
4) Ives M, Scientists say new strain of swine flu virus is spreading to humans in China. New York Times, June 30, 2020.
5) Alagona P, It's wrong to blame bats for the coronavirus epidemic. The Conversation, online.
6) Qin A, Buckley, A top virologist in China, at center of a pandemic storm, speaks out. New York Times, Jun 14, 2021.
7) Gorman J, Zimmer C, Scientist opens up about his early Email to Fauci on virus origins. New York Times, Jun 14, 2021.
8) Andersen KG, et al., The proximal origin of SARS-CoV-2. Nat Med 26:450-455, 2020.
9) Sills J, Investigate the origins of COVID-19. Science, May 14, 2021.





          《執筆者紹介》

現代医療は、世界の巨大医療企業によって操作された偽りのエビデンスによって、間違った方向に誘導されている。その実態を明らかにするため、長年、医薬品やがん検診などに関する捏造データの科学的検証を行っている

著 書

 『治療は大成功
,でも患者さんは早死にした』(講談社+α新書),2001 (2刷)
 『人はなぜ太るのか-肥満を科学する』(岩波新書),2006 (11刷)
 『がんは8割防げる』(祥伝社新書),
2007
 『ほどほど養生訓』(日本評論社),2007 (5刷)
 『がん検診の大罪』(新潮社選書),2008 (5刷)
 『薬なしで生きる それでも処方薬に頼りますか』(技術評論社),2009(2刷)
 『放射能と健康障害 20のエビデンス』 (日本評論社),2011
 『医者の私が、がん検診を受けない9つの理由』 (三五館),2016(4刷)
 『医者が教える「家族に飲ませない薬」』(PHP),2019年(9刷)      ほか多数


 研究論文
  1. Abe T, et al., Sleep duration is significantly associatedwith carotid
  artery atherosclerosis incidence in aJapanese population.
  Atherosclerosis 217: 509-513,2011 (corresponding author: Okada M).

  2. Okada M, et al., Low-density lipoprotein cholesterol canbe chemically
  measured: a new superior method. J LabClin Med 132: 195-201, 1998.

  3. Okada M: A method for clinical data reduction based on"weighted
  entropy", IEEE Trans Biomed Eng BME-25: 462-467, 1978.

                                   ほか全574編

 
 京都府舞鶴市生まれ
 1972年 新潟大学医学部卒業
 1990年 同大医学部教授
診 療
 肥満・高脂血症・高血圧症・糖尿病などの予防治療
 
・新潟日報文化賞,1981
・臨床病理学研究振興基金「小酒井望賞」,2001
主な発明・発見・特
・低密度リポ蛋白中のコレステロ―ルの定量方法(特許3058602
・超低比重リポ蛋白及び中間比重リポ蛋白のトリグリセライド定量方法(特許4070958
・LDLコレステロール測定法を世界で最初に開発
・重み付きエントロピー計算法の確立
・Bツリーによる重複情報カウント・アルゴリズムの発見
 
・医学博士
・日本循環器学会認定循環器専門医,~2010
・日本医師会認定産業医
AHA BLS Healthcare Provider
AHA Professional Member(米国心臓学会・上級会員)
IEEE Senior Memeber(米国電子工学学会・上級会員)
主な学会・社会活動
IEEE T-BME(米国電子工学専門誌,共同編集長), 1986
・文部省大学設置・学校法人審議会,専門委員,1997
・日本エム・イー学会誌「生体医工学」,編集長,1999
Frontiers Med Biol Engng(学会誌),編集長,1999
・公益信託臨床病理学研究振興基金,審査委員長,2000
・文部科学省科学研究費補助金,審査委員,2002
・全国国立大学法人病院検査部会議,議長,2005
・第32回医療情報学連合大会,大会長,2012
Arch Prev Med(米国医学専門誌),副編集長,2015


                 
copyright©2021 Masahiko Okada all rights reserved.

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      いわゆるフェイク(ウソ)ニュースが多くなってきました。中には学術論文
      として発表されているものもあり、多くの人が混乱してしまっています。
      そこで、間違った情報に騙されないためのポイントを
Q11(新情報あり)
      まとめました。


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