バイクインプレッション2012「KUOTA KURARO」戦闘的で美しいフォルムを纏ったクォータのニューモデル

 クォータは2001年に登場したイタリアのバイクブランド。モノコック構造のカーボンフレームの製造に長け、世界中のロードバイク愛好家を魅了している。クラーロは、2013年モデルとして新登場したモデルで、上位機種の魅力を引き継いだ注目のミッドレンジだ。

KUOTA KURARO(クォータ クラーロ)KUOTA KURARO(クォータ クラーロ)

KUOTA KURARO
価格:412,000円(税込)アルテグラDi2完成車
   320,000円(税込)アルテグラ完成車
   268,000円(税込)105完成車
   199,800円(税込)フレームセット
サイズ:XS(443)、S(463)、M(505)、L(525)
カラー:ホワイト×レッド、ホワイト×シルバー、ダークグレー、ホワイト×イエロー(ホワイト×イエローはフレームセットのみの限定カラー)
問い合わせ先:インターマックス www.intermax.co.jp

 

スペック

フレーム:カーボンモノコック
フォーク:カーボン 1-1/8 -1-1/2 インテグラルオーバーサイズ
変速機:シマノ・アルテグラDi2(F&R)
ギヤ:シマノ・アルテグラ50×34T、12-25T(10速)
ホイール:マヴィック・アクシウムレース
重量:1100g(フレーム重量)、380g(フォーク重量)

専用オーバルカーボンシートピラーが付属する。クランプ部は両サイドから2本締めするタイプだ専用オーバルカーボンシートピラーが付属する。クランプ部は両サイドから2本締めするタイプだ
Di2に対応し、バッテリーはガッチリと厚みのあるチェーンステー下にマウントするDi2に対応し、バッテリーはガッチリと厚みのあるチェーンステー下にマウントする
前三角は1つのピースとしてモノコック構造で成型され、流線的なエアロフォルムを魅力としている前三角は1つのピースとしてモノコック構造で成型され、流線的なエアロフォルムを魅力としている

インプレッション BY 松尾修作・米山一輝

松尾修作松尾修作
VAX RACING所属。Jプロツアーに参戦する現役大学生レーサーで、脚質はオールラウンダー。スイスでのレース活動経験も持つ

米山 ぞくぞくと2013年モデルが発表になっているけれど、クラーロはこれまで試乗してきたバイクとはビジュアルが異なっていて、僕は好きだな。本国のメーカーHPでほかの色も見たけど、試乗車のホワイト×レッドとはイメージが変わって、ダークグレーもよかった。アグレッシブで攻撃的なカラーリングと形状は好みが分かれると思うけど、こういうバイクも所有してみたい気持ちはある。

松尾 人気のエアロ系ロードですね。クラーロのルックスは直線オンリーな印象を受けます。でも、乗ってみるとBB周りとハンドル周りの剛性が高くて、意外にも上れるバイクでした。踏み出しの軽さが光るバイクなので、急な上り坂こそスイスイと上ることができました。このバイクは緩い坂よりも、急な方が得意みたいです。

米山一輝米山一輝
数多くのトップ選手を輩出した東京の名門クラブチームで15年の選手経歴を持つ元レーサー。現在は国内レースを取材で転戦中

米山 うん、上りがいいよね! 自分の足次第ではあるけど、傾斜のある坂をグンと上れるのが気持ち良かった。直線にしても、踏めば踏んだだけ進んでくれるような、ペダリングの入力に対してレスポンスの良さがあったよ。

松尾 そうですね。鋭く加速しますし、次の動作が素早いのも魅力です。ハンドリングは少しクイックな印象がありますね。フロント周りのフリが軽いです。慣れれば軽快に走れるし、コーナーも速いでしょう。

米山 軽いけど、路面に対しては浮いたり沈んだりする感じはなく、安定しているから不安はないね。前後バランスは良いし、加速も良いからレース用バイクとしては選びたいバイクだと思う。それからコンフォートさについては、そこそこ固いので、不快なまではないものの、突き上げられる感じはあった。ただ、セットされていたサドル(サンマルコ・ポンザパワー レーシング)の座面が広くて柔らかめなので、マッチしていたと思う。

松尾 剛性は高いですね。その分個性は出ていると思います。平地での速度維持がラクであったり、下りのスピードを増していく感覚だったりと、良い面は多いです。

米山 そうだね。趣味として、週末のロングライドに使うのは少ししんどいかもしれないけど、レース用としてなら気に入ったよ。

TEXT BY 齋藤むつみ / PHOTO BY 和田やずか

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