ワクチン職域接種、受付再開断念 供給量上回り対応困難

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 新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり、政府は申請の受け付けを一時休止している企業などの「職域接種」について、再開を事実上断念する方針を固めた。職域接種で使用する米モデルナ製ワクチンの供給を上回る申し込みに、さらなる対応はできないと判断した。

 複数の政府関係者が明らかにした。モデルナ製は9月末までに5千万回分(2500万人分)が供給される。政府はこのうち3300万回分を企業や大学に割り当てる方針。職域接種の受け付けの一時休止を始めた25日午後5時時点で、上限を上回る約3642万回分の申請があった。

 政府は、企業などが過大に申請していないかなど需給を精査している。ただ、官邸幹部は「モデルナをこれ以上職域接種に用いるのは厳しい」と説明。「仮に余剰が出たら自治体の集団接種に回せばいい」とも話し、職域接種の申請受け付けの再開は、事実上ないとの見方を示した。職域接種は今月8日から受け付け、21日から本格的な接種が始まっていた。

 モデルナ製の残りの1700…

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コメントプラス
  • 田幸香純
    朝日新聞記者=小売り、外食、食品
    2021年06月29日21時17分 投稿

    【視点】職域接種では、政府がワクチンの割り当て想定を上回る申し込みがあったということは、それだけ積極的に取り組んでいる企業や大学が多いということの表れだと感じました。一方で、「過大に申請していないかなど需給を精査している」とのこと。ワクチン余りで廃棄につながるのは避けたいです。これまでに自治体で管理ミスによるものを含めて廃棄するケースが出た場合は自治体が自ら発表してきましたが、企業で廃棄のケースが出た場合には、表に出にくいように感じます。それだけ検証がしにくくなるということがいえると思います。企業には接種予定の従業員に応じた申請を求めますが、余った場合でも接種で先行する自治体の対策方法などを上手に取り込んで、対応していって欲しいです。…続きを読む

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