スクエニのスマホゲーム「ガチャ」に消費者庁が措置命令

杉浦幹治
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 スマホゲームの「ガチャ」と呼ばれるくじ引きで、公正な抽選をしていなかったとして、消費者庁は29日、ゲーム大手の「スクウェア・エニックス」(東京都新宿区)と「gumi」(同)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出したと発表した。

 発表によると、両社は昨年11月に、「ファイナルファンタジー」シリーズのスマホ用アプリ「幻影戦争」の提供開始から1周年を記念して、希少なキャラクターが当たるキャンペーンを実施。約4千円相当のゲーム内通貨で1セット10回のくじ引きができた。1千兆を超える組み合わせがあり得るかのように説明していたが、実際は8~64通りのパターンしかなかった。ゲームでは同じキャラを獲得した方が有利になり、いくつも同じキャラが当たるかもしれないと参加者に期待させながら、同一のキャラが出るのは最大でも2回までの設定だったという。

 キャンペーンの直後から利用者から「同じパターンの出現が多すぎる」とくじ引きの設定に疑問を寄せる声がネット上で広がっていた。

 設定を作ったgumiは「パターンを限った方が作業量を少なくできるため、やってしまった。認識不足だった。キャンペーン参加者にはゲーム内通貨で返金している」としている。(杉浦幹治)