レーザーカッター・レーザー加工機の無料コンサルティングを行っているコムネットです。
今回は、透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイントについてご紹介いたします。

アクリルのレーザー加工品質を向上させたい方、アクリル加工にレーザー加工機の導入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

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レーザーカッター・レーザー加工機の基本を知りたい方は、レーザー入門ガイドをご覧ください。
レーザーでできること、加工できる素材、導入されている業界などを体系立ててご紹介しています。

カッティングテーブルから浮かしてカットする

カッティングテーブルに直接置いた状態でアクリルをカットすると、素材を貫通したレーザーが、テーブルにはねかえって素材の裏側に当たり、傷をつけてしまいます。
このレーザーの「はねかえり」は、素材をテーブルから3~5mm程度浮かした状態でカットすることで、防ぐことが可能です。
素材を浮かす方法としては、ハニカムテーブルやグリッドテーブルに専用の「治具(じぐ)」(アクリル製のきのこ型が有名)を差し込んで、その上に素材を置く方法が広く用いられています。

レーザーのはね返りで傷ついたアクリルの裏面|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場 治具でカッティングテーブルから素材を浮かせて加工します|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場

カットのスタート位置に気をつける

アクリルのカット断面には、カットをスタートした位置に、筋のようにカットの跡が残ってしまうことが多いです。(透明のアクリルは特に目立ちます。)

このカット跡を目立たたないようにする対処法として、加工データをCorelDRAW(グラフィック編集ソフト)で編集して、カットのスタート位置を変更する方法があります。

例えば、簡単な図形は、頂点にスタート位置を指定すると目立ちにくくなり、複雑なカットデータは、内角にスタート位置を指定すると、カット跡を隠すことができます。

筋のようなレーザーカット跡が残ったアクリル断面|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場 レーザーカット跡が目立ちにくいのスタート位置|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場

アクリルの種類(キャスト・押し出し)を確認する

アクリル板は、製法の違いによって「キャスト板」と「押し出し板」の2種類に分けられます。
価格や性質、加工の仕上がりがそれぞれ異なるので、加工用途によって使い分ける必要があります。

カット加工では、5mmまでの厚みなら、やわらかく簡単な加工がしやすい「押し出し板」が適している場合が多いです。
8mm以上の厚みになると、カットするのにパワーが必要になる分、「押し出し板」だと断面が溶けてしまうので、「キャスト板」を使用することが多くなります。

アクリル(キャスト板)のレーザーカット断面の仕上がり|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場 アクリル(キャスト板)のレーザーカット断面の仕上がり|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場

彫刻加工の場合、「押し出し板」はうっすらと浮かび上がるだけで、彫刻加工に適していません。
必ず「キャスト板」を使用しましょう。

お客様から加工する材料を支給される場合、あらかじめ「キャスト板」を支給するようにお伝えしておくことも大切です。
総合的に見ると、レーザー加工には「キャスト板」が適しているのですが、価格が「押し出し板」の倍ほどになります。
加工用途(求められる加工品質)とコストの両方を見ながら、適したアクリル板を選択しましょう。

アクリル(キャスト板)のレーザー彫刻の仕上がり|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場 アクリル(押し出し板)のレーザー彫刻の仕上がり|透明アクリルをレーザー加工するときに気をつけるポイント|レーザー加工道場

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