脱炭素へ「代替肉」推奨=暮らしの変革呼び掛け―環境白書
政府は8日の閣議で、2021年の「環境・循環型社会・生物多様性白書」を決定した。菅義偉首相が昨年10月、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標を宣言したことを踏まえ、脱炭素社会の実現へ暮らしを変革する必要性を強調。大豆など植物由来で生産過程での二酸化炭素(CO2)排出が少ない「代替肉」を「食の一つの選択肢」として初めて取り上げた。
白書は食料に関して「生産から加工、廃棄に至るまでのCO2の排出、農地への転用に伴う森林開発といった環境負荷が生じる可能性がある」と説明。特に肉類について「飼料の生産・輸送に伴うCO2排出に加え、家畜の消化器からのメタン発生」により、温室ガス排出量が多いと指摘した。
その上で最近、代替肉の商品を提供する飲食店やコンビニエンスストアなどが増えていると紹介。「見た目や食感も肉に近い代替食材が開発され、より身近な存在になることが期待されている」と訴えた。
[時事通信社]
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