@chablis777
シャブリ

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(菅波)はあ…。
普通に暑い…。
(百音)あっ 先生!
取れました! 人生 初免許です!国家資格です!
お~! やりましたね。
すごくないですか? 国家資格ですよ?先生。
よかった。フフ。
♪~
♪「ヤジロベエみたいな正しさだ」
♪「今この景色の全てが」
♪「笑ってくれるわけじゃないけど」
♪「それでもいい これは僕の旅」
♪「昨夜の雨の事なんか覚えていないようなお日様を」
♪「昨夜出来た水たまりが映して キラキラ キラキラ」
♪「息をしている」
♪「高く遠く広すぎる空の下」
♪「おはよう 僕は昨日からやってきたよ」
♪「失くせない記憶は傘のように」
♪「鞄の中で出番を待つ」
♪「手探りで今日を歩く今日の僕が」
♪「あの日見た虹を探すこの道を」
♪「疑ってしまう時は 教えるよ」
♪「あの時の心の色」
ああ もう 何で今日なんですか?明日じゃ 駄目なんですか?
(田中)だって 明日から しばらく大雨だっていうからさ…。
トムさん いえ 田中さんは念願かなって 蓮の花の写真を撮りに行けるようになりました。
ところが 今日は 年に2回の気象予報士試験の当日でもあるのです。
一緒に行きたかったです。
また 来年一緒に行こう!ってのは 冗談きついか。
行きますよ 来年。おうよ。
ほら 早く帰んなさいよ俺が 菅波先生に怒られる。 フフフフ。
先生 うるさいからなぁ。
そっちも 気象予報士試験 頑張れよ。はい。
…と返事はしたもののあまり自信はないのです。
というのも…。
このごろ 森林組合の仕事がとっても忙しくなっていて前回の試験から半年間気象予報士試験の勉強はほとんど進んでいませんでした。
それでも 頑張らねばと2度目の試験に挑んだのですが…。
(サヤカ)おかえり!ただいま…。
試験 どうだった?
まあ いいじゃないの まだ受げれば。
サヤカさんは 何してたの?ん?
苗木の根っこの具合 見でたの。
ほ~ら 1年で こんなに出だ!
苗木は偉いなあ…。
もう… 元気出しなさい!
社会人あるあるですね。
ふだんの仕事や生活が充実してきてしまうと途端に資格試験への情熱が薄らぐ。
耳が痛いです。
でも 本当 今 仕事任せてもらえて楽しいですし車の免許取ったらやれるごども すっごく増えて…。
永浦さんは 資格に頼らずとも自信を持って できることが見つかったんでしょう ここで。
どうせ 昨日の試験の結果はさんざんです。
それに気象予報士試験というのは資格を取ってからのビジョンが明確ではないですからね。
何か仕事につながるわけでもないですし…。
お医者さんは 職業に直結しますもんね。
やめますか?
やるなら 今日から また半年後に向けてリスタートですよ?
そこまでのモチベーションが今の永浦さんにありますか?
一度 ちゃんと考えます。
しかし 運命の相手というのはこちらの心が揺らいでしまいそうになると突然 現れたりするものです。
お疲れさまです。(山崎)お疲れさまです。
あっ! 朝岡さん!
(朝岡)ご無沙汰してます。
やだ…。はしゃいで…。
お元気でしたか?はい!
(朝岡)こちらが その東英大学の中本教授です。
(中本)よろしくお願いいたします。まあ どうぞ。
中本教授は 樹木年輪を用いた年輪気候学がご専門です。
(中本)樹齢 何百年という木の年輪を調べることで数百年前の日本の気候が 実際にはどんなだったかを研究してるんです。
それで…。ああ あのヒバですか。はい。
朝岡さんから 近々 切ると伺ってたんで是非 10センチ…いや 5センチスライスでいいんでお分けいただけないかと…。ハハハハハ スライス ハハ…。 ハムが。
この辺りの300年オーバーの木からは天明の大飢饉や 天保の大飢饉の情報が得られるはずなんです。
(翔洋)歴史の教科書に載ってたやづだ。江戸時代ですよね。
土地の気候っていうのは変わらないもんなんですねえ。
ええ でも 数百年単位で見れば気候変動は起きています。もし それが 周期的に起きているなら樹木の年輪から 300年後の気候を予測するのも 夢ではありません。
300年後!?年輪がら そんな先のごどまで分がんの?
あっ…。
いいですね 300年後 いいじゃないですか。(中本)はい。
で そちらは 先生の助手さんですか?ああ すいません。
2人は うちの人間です。
ウェザーエキスパーツの野坂です。お世話になります。
あっ 同じく 内田です。
えっと ご用件は?
2人に こちらの山で フィールドワークをさしていただけないかと…。
うわ~ 絶景!おおっ。
伐採が終わった山です。植樹も済んでます。
ここのスギは 植林して 何年ですか?40年です。
計測してもいいですか?ああ もちろん。
気を付けて。ありがとうございます。
おお… おお… 大丈夫ですか?
険しいですね。そうですね 危ないです。
ん?これ? レーザースキャナーです。
スギの表面積と本数あと地形を把握してこの山が ためておける水分量を正確に割り出します。
私 防災に興味があるんです。防災ですか…。
今は 大雨による災害を減らしたいって考えてます。
ああ 内田君の方が 分かりやすいかな。えっ?
あっち。
これが 花粉観測器。 ねっ。ああ… はい。
ここが口で ここから空気を吸い込んで中のセンサーで 花粉を感知します。
内田君は 花粉症の警報アプリを作りたいんだそうです。
本人が めちゃくちゃひどい花粉症で。ああ…。
ここ 秋花粉もひどいです。ああ そうですね この辺はブタクサや カナムグラなんかもたくさん生えてるんで…。
ひゃあ~! 地獄だぁ。アハハ…。
♪~
永浦さん すいません。はい。
ちょっと これ持っててもらえますか?ああ はい。
ありがとうございます。
おお~ 出てる 出てる。これ。
あっ… えっ!そうそう そうそう。お~ すごい!こうやって…。
ここら辺かな?
すごいだろ~!
(くしゃみ)おおっ!大丈夫かな?
(泣き声)泣いてます…。えっ 泣いてる?
あっ 本当だ。
お疲れさまです。お疲れさまです。
ありがとうございます。はい。
お疲れさまです。これプリントアウトです。ありがとう。
野坂さんって木で洪水を防ごうとしてるんですか?
大雨を受け止めてるのって 一般的には山の土って思われてますよね?
でも 木の保水力も すごいんです。
特に樹皮が厚い針葉樹はスポンジみたいに たくさん雨を吸うっていわれてるんですよ。
それを ちゃんと証明できれば河川の氾濫を繰り返す流域に保水力の高い木を植えるよう提案できるんじゃないかなって。
(サヤカ)最近 水害が多いじゃない?
山は自然のダムですよって そんなごども教えられっかな~って。
野坂さんって 気象予報士ですよね?はい。
ああ 私たち やってることが変ですか?いや… いえいえ…。
ちなみに内田君 こう見えてめちゃくちゃ優秀なんですよ。
予報士試験 一発合格だもんね。えっ! 一発合格!?
風を読むのも すごくうまい。いやいや…。えっ…。
(くしゃみ)おお!大丈夫?
(野坂)朝岡さん いいですか?はい。
これが 3Dでスキャンした森の様子です。具体的な樹木の種類と直径 高さを割り出すことでこの木が どの程度水をためられるか計算できます。
データが 局所的ですね。
この情報だけで 樹木の保水効果を正確に割り出せるとは思えない。
谷筋や川の近くも 検証するべきでは?
もう少し数値を具体化させます。そうしてください。
防災のためとはいえ税収の少ない市区町村には効果が確実な事業でないと予算はつきません。
はい 内田君は?えっ… あっ… ちょっと まだです。
(朝岡)いつも言ってますよね?
私たちが売るのは 気象にまつわる正確な数字 もしくは時間です。
リードタイムは 通常のビジネスでは短い方が よいとされていますがここの仕事でも そうですよね?
リードタイム…。注文を受けてから納品するまでの時間です。
ああ はい。 早く納品できる方がお客様には 喜ばれます。
そうですよね。はい。
でも 気象ビジネスにおけるリードタイムは 少し違います。
降水量が 河川の氾濫危険水位を超えてしまうまでの時間あるいは 花粉が 人々の体調に変化をもたらすほど飛散するまでの時間。
つまり 備えるための時間です。私たちは その時間を生み出すことで安全 快適 利益をもたらす。(野坂)はい。
まあ それを外さなければ君たちのアイデアもいずれ誰かの役に立ちますよ。
頑張ってください!はい!
(朝岡)先生 どうですか?(中本)ええ…。
♪~


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