1998年10月15日
(米国1998年10月14日付)Sir-tech Softwareは14日,18年にわたるゲーム業界での歴史を閉じることを正式発表した。 同社はゲーム発売元としては老舗であり,間違いなくこれまでで最も愛されたロールプレイングゲームシリーズの1つとなるWizardryシリーズで,その名を知らしめた。ほかにも,Jagged Alliance,Realms of Arkaniaシリーズ,そして最近ではVirus: The Gameを発売している。 兄弟経営者であるNorman Sirotek社長とRobert Sirotek副社長は,Sir-techの失敗の要因として,コンピュータ業界の性質が変化してしまったことを挙げた。 長々としたプレスリリースで,Sirotek兄弟は閉鎖の原因を詳述している。製品に対する開発とマーケティングの期間や費用の増大,“紳士的なビジネス”の消滅,Jagged Alliance: Deadly Gamesを出荷していたNeostarチェーンが最近破産したこととその影響,芳しくなかった2つのソフトウェア会社との取引。 従業員たちにはまさに成す術はなかった。そして,2回にわたるレイオフののち,Sirotek兄弟はコンピュータゲームの販売を取り扱ってきたOgdensburg Sir-techの業務を停止させることを決定した。 「私の父はいつもこういっていた。ソフトウェアの販売なんて,バナナの皮の上に片方の足を,そして墓穴の上にもう片方の足を乗せながら,シャンペンを飲み,キャビアを食っているようなものだと」。Norman Sirotekは冗談交じりでいう。「長い間やってこれたこと自体,驚くべきことだった」 Sir-techは現在,ビジネスを継続していくゲーム開発会社Sir-tech Canadaで2タイトルのゲーム,Jagged Alliance 2とWizardy VIIIの開発を続けている。Sir-tech CanadaのLinda Currie氏によれば,両方のゲームとも1999年の発売に向けて追い込みに入っている。 「北米でのJagged Allianceの発売が遅れる見込みがあること以外には,発売元の業務停止は私たちの開発作業には何の影響もないと思います」とLinda Currie氏は語った。「これまでも,品質の高いゲームを制作するのには自分たち自身のリソースしか利用しておらず,独立した開発企業でしたから」 「私たちはJagged Alliance 2,そしてわが社が長年にわたって誇りにしてきたシリーズの最新作であるWizardry VIIIの開発を続けます」 [Alan Dunkin,GameSpot/USA] |
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