(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】2019141469
(43)【公開日】20190829
(54)【発明の名称】遊技機店での仮想通貨利用システム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20190802BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20190802BHJP
   G06Q 20/06 20120101ALI20190802BHJP
【FI】
   !A63F7/02 352F
   !A63F7/02 328
   !A63F5/04 512H
   !G06Q20/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】2018030462
(22)【出願日】20180223
(71)【出願人】
【識別番号】510246426
【氏名又は名称】株式会社ブリッジ・マーケット
【住所又は居所】東京都新宿区四谷四丁目24番地
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】加藤 芳輝
【住所又は居所】東京都中央区築地7−7−5 岡田ビル5階 株式会社ジェイエス内
(72)【発明者】
【氏名】市橋 松男
【住所又は居所】東京都中央区築地7−7−5 岡田ビル5階 株式会社ジェイエス内
(72)【発明者】
【氏名】村上 史典
【住所又は居所】東京都中央区築地7−7−5 岡田ビル5階 株式会社ジェイエス内
【テーマコード(参考)】
2C082
2C088
2C182
5L055
【Fターム(参考)】
2C082CA06
2C088BB31
2C088EA50
2C182CA10
5L055AA12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】換金処理においてユーザの状況を制御できる仮想通貨利用システムを提供する。
【解決手段】仮想通貨とゲームプレイ用通貨との第1の交換レートを記憶する第1の交換レート記憶部と,第1のユーザの仮想通貨の額情報を得る,第1の入力部と,第1の入力部から得られた第1のユーザの仮想通貨の額情報と,第1の交換レート記憶部が記憶する第1の交換レートを用いて,第1のユーザに提供するゲームプレイ用通貨の額と,仮想通貨の残額を決定する第1の決定手段と,ゲームプレイ用通貨額とパチンコ玉又はメダルの第2の交換レートを記憶する第2の交換レート記憶部と,第1の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨の額と,第2の交換レート記憶部が記憶した交換レートを用いて,第1のユーザに提供されるパチンコ玉又はメダルの数とゲームプレイ用通貨の残額を決定する第2の決定手段と,を有する,遊技機店での仮想通貨利用システム。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想通貨とゲームプレイ用通貨との第1の交換レートを記憶する第1の交換レート記憶部と,
第1のユーザの仮想通貨の額情報を得る,第1の入力部と,
第1の入力部から得られた第1のユーザの仮想通貨の額情報と,第1の交換レート記憶部が記憶する第1の交換レートを用いて,第1のユーザに提供するゲームプレイ用通貨の額と,仮想通貨の残額を決定する第1の決定手段と,
前記ゲームプレイ用通貨額とパチンコ玉又はメダルの第2の交換レートを記憶する第2の交換レート記憶部と,
第1の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨の額と,第2の交換レート記憶部が記憶した交換レートを用いて,第1のユーザに提供されるパチンコ玉又はメダルの数と前記ゲームプレイ用通貨の残額を決定する第2の決定手段と,
を有する,
遊技機店での仮想通貨利用システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技機店での仮想通貨利用システムであって,
集煙装置からの集煙情報を受け取る,集煙情報入力部をさらに有し,
第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方は,集煙情報に関連して変動する,
仮想通貨利用システム。
【請求項3】
請求項1に記載の遊技機店での仮想通貨利用システムであって,
第1のユーザのIDとともに,パチンコ玉又はメダルの数に関する情報を受け取る第2の入力部と,
第2の入力部が受け取ったパチンコ玉又はメダルの数に関する情報及び第2の交換レート記憶部が記憶する第2の交換レートを用いて,前記パチンコ玉又はメダルに対するゲームプレイ用通貨額を決定する第3の決定手段と,
第3の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨額と,第1の交換レート記憶部が記憶する第1の交換レートを用いて,ゲームプレイ用通貨額に対応する仮想通貨の額を決定する第4の決定手段と,
各ユーザのIDと,各ユーザの仮想通貨の額とを関連付けて記憶する仮想通貨データベースと,
第2の入力部が受け取った第1のユーザのIDと,第4の決定手段が決定した仮想通貨の額とを用いて,仮想通貨データベースにおける第1のユーザの仮想通貨の総額を更新する更新手段と,をさらに有する仮想通貨利用システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,遊技機店での仮想通貨利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第6199518号公報には,仮想通貨に関する発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6199518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書に記載される発明は,遊技機店において,現金を用いなくても遊ぶことができる仮想通貨利用システムを提供することを目的とする。この発明は,景品交換作業を軽減又は不要にすることができる仮想通貨利用システムを提供することを目的とする。この発明は,さらに換金処理においてユーザの状況を制御できる仮想通貨利用システムを提供することを目的とする。本明細書に記載される発明は,基本的には,上記のいずれかの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に記載される発明は,基本的には,仮想通貨とゲームプレイ用通貨との交換レートや,ゲームプレイ用通貨と遊戯に用いるプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)との交換レートを更新できるように記憶するとともに,各ユーザのゲームプレイ用通貨などの情報を記憶することで,現金を用いなくても遊ぶことができる仮想通貨利用システムを提供でき,しかも交換レートを様々な外因に連動させて制御することで,嗜好性を高め,またユーザの状況を制御できるという知見に基づく。
【0006】
本明細書に記載される最初の発明は,遊技機店での仮想通貨利用システムに関する。遊技機店は,例えば,ユーザにパチンコやスロットマシーンをプレイさせる店舗である。遊技機店には,いわゆるゲームセンターなどパチンコ,スロットマシーン,及びコインゲームを提供する店舗が含まれる。
【0007】
仮想通貨利用システムは,コンピュータ,サーバ,及びインターネットといったコンピュータシステムにより,遊技機店内でのゲーム用通貨等の交換レートやユーザに関する情報を記憶し,制御するためのシステムである。この仮想通貨利用システムは,各種センサからセンシング情報を受け取り,受け取った情報を交換レート等に反映させるシステムであってもよい。
【0008】
このシステムは,第1の交換レート記憶部3と,第1の入力部5と,第1の決定手段7と,第2の交換レート記憶部9と,第2の決定手段11と,を有する。
【0009】
第1の交換レート記憶部3は,仮想通貨とゲームプレイ用通貨との第1の交換レートを記憶する要素である。コンピュータの記憶部(メモリ,ハードディスク,サーバなど)が,交換レート記憶部3,9として機能する。仮想通貨の例は,ビットコイン(登録商標)やNEM(登録商標)など,通常暗号化されたデジタル情報であって,円やドルといった通貨と交換性を有しているものを意味する。ゲームプレイ用通貨は,例えば,対象となる遊技機店内のみで用いられる仮想通貨と交換性のある情報である。また,ゲームプレイ用通貨は,遊技機店の系列店でのみ用いられる仮想通貨であってもよいし,「1円玉コーナー」,「4円玉コーナー」といった,所定の料金設定のコーナーにおいて利用できるものであってもよい。
【0010】
第1の交換レート記憶部3が記憶する第1の交換レートは,入力手段からの入力情報を用いて随時更新することができる。入力情報には,各種センサからのセンシング情報が含まれていてもよい。センシング情報を用いて,交換レートを制御することで,様々な嗜好性やユーザ制御を行うことができることとなる。このような制御は,例えば,各センシング情報ごとの閾値とそれらの閾値に連動した交換レートの制御幅を記憶部が記憶しておき,各種センシング情報がシステムに入力された際に,記憶部がそれらのセンシング情報を一時的に記憶し,制御部が,センシング情報と記憶部に記憶された閾値と制御幅を読み出し,交換レートを変動させる演算処理を演算部に行わせればよい。更新された交換レートは,適宜記憶部に記憶され,各種交換に用いられるようにすればよい。また,第1の交換レート記憶部3は,現実社会の仮想通貨と通貨(円やドル)との交換レートを随時記憶するものであってもよい。そして,制御部は,この現実社会の交換レートを基準として用いて,上述した調整・制御を行うようにしてもよい。
【0011】
第1の入力部は,第1のユーザの仮想通貨の額情報を得るための要素である。通常は,コンピュータの入力部,又は入力部と接続されたインターフェースなどが入力部として機能する。ユーザが,交換しようとする仮想通貨の額をポインティングデバイス(キーボードや入力ボタン等)を用いて,システムに入力すると,その入力された交換しようとする仮想通貨の額が,第1の入力手段を経由して,システムに入力されることとなる。この入力された第1のユーザの仮想通貨の額情報を用いて,遊戯に用いるプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)と交換がなされ,ユーザがパチンコなどの遊技機をプレイできることとなる。第1のユーザの仮想通貨の額情報が第1の入力部から入力されると,第1のユーザの仮想通貨の額情報は適宜記憶部に記憶されてもよい。
【0012】
第1の決定手段は,第1の入力部から得られた第1のユーザの仮想通貨の額情報と,第1の交換レート記憶部が記憶する第1の交換レートを用いて,第1のユーザに提供するゲームプレイ用通貨の額と,仮想通貨の残額を決定するための手段である。通常は,コンピュータの制御部が,入力部から入力された情報や記憶部に記憶された情報を用いて,演算部に演算を行わせる処理を行い,演算結果を記憶部に記憶させるほか,出力部から必要な情報を出力することで,第1の決定手段が実行される。具体的に説明すると,制御部は,記憶部から第1の交換レートを読み出す。そして,制御部は,例えば,記憶部から第1のユーザの仮想通貨の額情報を読み出し,演算部に対し,第1の交換レートを用いて仮想通貨をゲームプレイ用通貨と交換させる。そして,演算部は,第1のユーザの仮想通貨の額情報及び第1の交換レートに基づいた,第1のユーザに提供するゲームプレイ用通貨の額と,仮想通貨の残額を決定する。制御部は,演算部が求めた,第1のユーザに提供するゲームプレイ用通貨の額と,仮想通貨の残額を適宜記憶部に記憶させる。
【0013】
第2の交換レート記憶部は,ゲームプレイ用通貨額とパチンコ玉又はメダルの第2の交換レートを記憶する要素である。第2の交換レートは,ゲームプレイ用通貨とプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)の交換レートに関する。例えば,コンピュータの記憶部が,第2の交換レート記憶部として機能する。
【0014】
第2の決定手段は,第1の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨の額と,第2の交換レート記憶部が記憶した交換レートを用いて,第1のユーザに提供されるパチンコ玉又はメダルの数とゲームプレイ用通貨の残額を決定するための要素である。例えば,コンピュータの制御部は,記憶部から,ゲームプレイ用通貨の額と,第2の交換レートとを読み出し,演算部に対し,ゲームプレイ用通貨の額で交換できるプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)の数及びその数のプレイ用通貨を渡した際のゲームプレイ用通貨の残額を求める演算を行わせる。演算部が求めた第1のユーザに提供されるパチンコ玉又はメダルの数とゲームプレイ用通貨の残額は,適宜記憶部に記憶され,出力部から出力される。このようにして,ゲームプレイ用通貨を介して,仮想通貨が,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)と交換される。なお,上記の仮想通貨の残高,ゲームプレイ用通貨の残高,交換履歴といった情報は,ユーザのID(識別情報)とともに,記憶部に記憶されていればよい。そして,ユーザのIDと関連して,仮想通貨の残高,又はゲームプレイ用通貨の残高情報が読み出すことができる状態とされていることが好ましい。
【0015】
上記の仮想通貨利用システムの好ましい例は,集煙装置からの集煙情報を受け取る,集煙情報入力部13をさらに有するものである。この集煙情報入力部13は,仮想的なものであり,実際上は,コンピュータのインターフェースなどが,各種入力部として機能すればよい。
【0016】
具体的に説明すると,このシステムは,センサを有している。そのセンサは,煙センサである。このセンサは,店舗内の集煙情報をセンシングする。集煙情報とは,たばこの煙や二酸化炭素といった,ガスの濃度である。そのようなセンサの例はガスセンサである。このガスセンサは,上記のシステムのインターフェースと接続されており,ガスセンサからのセンシング情報がインターフェースを介して,システム内に入力される。このようにして,仮想通貨利用システムが,集煙装置からの集煙情報を受け取ることとなる。受け取った集煙装置からの集煙情報は,記憶部に適宜記憶されてもよい。そして,このシステムは,集煙情報(例えば,たばこの煙の濃度や二酸化炭素の濃度)に関する1又は複数の閾値と,それに関連した 第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方の調整値とを記憶部に記憶している。制御部は,集煙情報を読み出し,演算部に,閾値と比較する演算をさせ,その閾値に応じた調整値を記憶部から読み出させる。読み出された調整値は,適宜記憶部に記憶されてもよい。そして,制御部は,記憶部から第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方を読み出し,演算部に,読み出された調整値を用いて,第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方を調整する演算を行わせる。そして,更新後の第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方を記憶部に記憶させ,爾後の,各種交換に用いるようにする。このようにすれば,店舗内の空気に合わせて為替レートを機動的に調整し,ユーザの動向を調整できることとなる。
【0017】
例えば,たばこの煙や二酸化炭素の濃度が低い場合,ユーザが店舗に残るように,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)からゲームプレイ用通貨へと変換する変換レートを悪くしたり,ゲームプレイ用通貨から仮想通貨への変換レートを悪くすればよい。また,仮想通貨からゲームプレイ用通貨への交換レートに比べ,ゲームプレイ用通貨から仮想通貨への変換レートを大きく悪化させ,ユーザが店舗を離れる気持ちを抑えればよい。このように,例えば,第1の交換レート及び第2の交換レートのいずれか又は両方は,行きと帰りで交換レートが異なるようにしてもよい。この交換レートは,店舗内の表示部に表示させることで,ユーザの心理をより効果的に制御できることとなる。
【0018】
本発明の仮想通貨利用システムの好ましい例は,第2の入力部17と,第3の決定手段19と,第4の決定手段21と,仮想通貨データベース23と,更新手段25と,をさらに有する。
【0019】
第2の入力部は,第1のユーザのIDとともに,パチンコ玉又はメダルの数に関する情報を受け取るための要素である。この入力部も仮想的なもので,例えば,コンピュータのインターフェースがこの要素の機能を果たす。例えば,ユーザがIDカードをかざすとともに,プレイ後のパチンコ玉又はメダルを計数器(ジェットカウンター)にかける。すると,計数器は,パチンコ玉又はメダルの数を計測し,計測したパチンコ玉又はメダルの数の情報を,システムへと伝える。このようにして,第1のユーザのIDとともに,パチンコ玉又はメダルの数に関する情報がシステムに入力される。入力された第1のユーザのIDと,パチンコ玉又はメダルの数に関する情報は,適宜,記憶部に記憶されればよい。
【0020】
第3の決定手段は,第2の入力部が受け取ったパチンコ玉又はメダルの数に関する情報及び第2の交換レート記憶部が記憶する第2の交換レートを用いて,パチンコ玉又はメダルに対するゲームプレイ用通貨額を決定するための要素である。この第2の交換レートは,パチンコ玉又はメダルの数をゲームプレイ用通貨に変換するための(帰りの)レートであり,ゲームプレイ用通貨をパチンコ玉又はメダルに変換するための(行きの)レートと同じであってもよいし,異なっていてもよい。処理の方法は,上述したものと同様である。
【0021】
第4の決定手段は,第3の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨額と,第1の交換レート記憶部が記憶する第1の交換レートを用いて,ゲームプレイ用通貨額に対応する仮想通貨の額を決定するための要素である。第4の決定手段が用いる第1の交換レートは,ゲームプレイ用通貨を仮想通貨に変換するための(帰りの)レートであり,仮想通貨をゲームプレイ用通貨に交換するための(行きの)レートと同じであってもよいし,異なっていてもよい。処理の方法は,上述したものと同様である。
【0022】
仮想通貨データベースは,各ユーザのIDと,各ユーザの仮想通貨の額とを関連付けて記憶するデータベースである。このシステムは,各ユーザのIDと,各ユーザのゲームプレイ用通貨の額とを関連付けて記憶するゲームプレイ用通貨データベースをさらに有していてもよい。そして,これらのデータベースに記憶される各ユーザの仮想通貨の額やゲームプレイ用通貨の額は,適宜更新されればよい。
【0023】
更新手段は,第2の入力部が受け取った第1のユーザのIDと,第4の決定手段が決定した仮想通貨の額とを用いて,仮想通貨データベースにおける第1のユーザの仮想通貨の総額を更新するための手段である。更新手段は,第1のユーザのIDと,第3の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨額を用いて,ゲームプレイ用通貨データベースに記憶される第1のユーザのIDと関連したゲームプレイ用通貨の額を更新してもよい。一方,第1のユーザがゲームプレイ用通貨を仮想通貨に変換した場合は,第4の決定手段が決定したゲームプレイ用通貨の残額を用いて,ゲームプレイ用通貨データベースに記憶される第1のユーザのIDと関連したゲームプレイ用通貨の額を更新してもよい。このようにして,各ユーザのIDと関連し,ゲームプレイ用通貨の額や,遊技機店(又はその系列店)における仮想通貨の額が更新される。
【発明の効果】
【0024】
本明細書に記載された発明によれば,仮想通貨とゲームプレイ用通貨との交換レートや,ゲームプレイ用通貨と遊戯に用いるプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)との交換レートを更新できるように記憶するとともに,各ユーザのゲームプレイ用通貨などの情報を記憶することで,現金を用いなくても遊ぶことができる仮想通貨利用システムを提供でき,しかも交換レートを様々な外因に連動させて制御することで,嗜好性を高め,またユーザの状況を制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は,本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】図2は,本発明のシステムを構成するコンピュータを説明するための概念図である。
【図3】図3は,本発明の概念を説明するための概念図である。
【図4】図4は,本発明の制御例を示すフローチャートである。あ
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0027】
図1は,本発明の基本構成を示すブロック図である。図1に示されるように,このシステムは,第1の交換レート記憶部3と,第1の入力部5と,第1の決定手段7と,第2の交換レート記憶部9と,第2の決定手段11と,を有する。このシステムは,集煙情報入力部13をさらに有してもよい。このシステムは,第2の入力部17と,第3の決定手段19と,第4の決定手段21と,仮想通貨データベース23と,更新手段25とをさらに有してもよい。
【0028】
図2は,本発明のシステムを構成するコンピュータを説明するための概念図である。コンピュータは,入出力部(インターフェース)31,制御部33,演算部35及び記憶部37を有している。各要素はバス39などにより情報の授受をすることができるように接続されている。そして,記憶部に記憶された制御プログラムを読み出して,制御部が各種指令を出す。また,制御部は,記憶部に記憶された各種データを読み出し,読み出したデータや入力部から入力されたデータを用いて,演算部に各種演算を行わせる。演算部が演算処理して得られたデータは,適宜記憶部に記憶され,出力部から出力される。入力部は,コンピュータ内に,各種のデータを入れるための要素である。入力部の例は,キーボード,インターフェース,及びアンテナである。制御プログラムは,ハードウェアによって実現されてもよいし,記憶部に記憶されたコンピュータが読み取りできるプログラムであってもよいし,CD−ROMなどの記録媒体に記録されたコンピュータが読み取りできるプログラムであってもよい。
【0029】
図3は,本発明の概念を説明するための概念図である。例えば,ユーザが携帯端末41に格納されたアプリケーションを立ち上げるとともに,携帯端末41を店舗内の読み取り装置にかざす。すると,ユーザのID情報が読み取られ,ユーザのID情報がコンピュータ43に入力される。コンピュータ43は,記憶部に,ユーザのIDと関連して,店舗内サーバが預かっている仮想通貨45の残額,及びゲームプレイ用通貨の残高を記憶している。そして,コンピュータ43は,ユーザのIDを用いて,記憶部に記憶されている仮想通貨45の残額,及びゲームプレイ用通貨の残高に関する情報を読み出して,携帯端末41に出力する。仮想通貨45の残額,及びゲームプレイ用通貨47の残高に関する情報を受け取った携帯端末41は,仮想通貨45の残額,及びゲームプレイ用通貨47の残高に関する情報を携帯端末41の表示部に表示する。この際,例えば,仮想通貨45の残額,及びゲームプレイ用通貨47の残高のいずれかのみが読み出されてもよいし,いずれかのみが携帯端末41に表示されてもよい。
【0030】
ユーザは,携帯端末41により通信可能なサイトから,別のサーバに管理されている仮想通貨を,コンピュータ43へ送金処理して,コンピュータ43が記憶するこのユーザの仮想通貨の残高を高める処理を行ってもよい。これらの処理は,コンピュータやサーバ等により実行可能である。ユーザが,携帯端末41において立ち上がっているアプリケーションを用いて,所定額の仮想通貨を交換する旨の入力を行う。すると,携帯端末41から,仮想通貨45が出金され,コンピュータ43に送金される。コンピュータ43は,送金された仮想通貨の額を用いて,ユーザの仮想通貨の残額を更新し,記憶部に記憶する。
【0031】
ユーザが,仮想通貨を,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)に交換するため,携帯端末41のアプリケーションを用いて,用いる仮想通貨45の額(○B)を入力する。すると,仮想通貨45の額(○B)が,携帯端末41から,コンピュータ43へ送信される。交換に用いる仮想通貨45の額(○B)を受け取ったコンピュータ43は,記憶部から,仮想通貨45をゲームプレイ用通貨47に変換する変換レートを読み出す。そして,コンピュータ43の制御部は,交換に用いる仮想通貨45(○B)を,ゲームプレイ用通貨47(□P)に変換する演算処理を,演算部に行わせ,交換に用いた仮想通貨45をユーザの残高から減算し,減算後の仮想通貨の残額を記憶部に記憶する。また,交換により求められたゲームプレイ用通貨47(□P)をユーザのIDと関連して記憶する。このユーザがあらかじめゲームプレイ用通貨47の残高(○P)を有していた場合,演算により求められたゲームプレイ用通貨47(□P)とゲームプレイ用通貨47の残高(○P)とを加算して,ユーザのIDと関連して記憶部に記憶するようにしてもよい。また,演算により求められたゲームプレイ用通貨47(□P)をそのまま,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49との交換に用いてもよい。
【0032】
コンピュータ43は,ゲームプレイ用通貨47をプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49に変換する変換レートを記憶部から読み出す。そして,ゲームプレイ用通貨47(□P)を,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49に変換する演算処理を行う。この演算結果に基づいて,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の数が,例えばコイン排出器(又はパチンコ玉排出器)に出力される。プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の数に関する情報を受け取った排出器は,受け取ったプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の数に基づいてプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49を排出する。すると,ユーザは,受け取ったプレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49を用いて,パチンコやスロットマシーン,メダルゲームといった遊技機をプレイできることとなる。一方,上記の演算処理により残った余りの仮想通貨やゲームプレイ用通貨47の残高については,ユーザのIDと関連した残高が更新される。
【0033】
ユーザが遊技機でプレイをし,換金する場合,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の読み取り装置は,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の枚数を計測する。そして,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の枚数に関する情報を,コンピュータ43に入力する。プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49の枚数に関する情報を受け取ったコンピュータは,記憶部から,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49をゲームプレイ用通貨47に変換する変換レートを記憶部から読み出す。そして,コンピュータ43の制御部は,演算部に,プレイ用通貨(例えばパチンコ玉又はメダル)49をゲームプレイ用通貨47に変換する演算処理を行わせ,演算結果を適宜記憶部に記憶する。
【0034】
ユーザが携帯端末41を用いて,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に変換し,ゲームプレイ用通貨47の残高とする旨の指令をコンピュータ43に入力した場合,その入力を受けたコンピュータ43は,ユーザのIDと関連して記憶されているゲームプレイ用通貨47の残高を読み出し,変換されたゲームプレイ用通貨47の額と加算する演算を行い,記憶部に記憶されたゲームプレイ用通貨47の残高を更新する。
【0035】
一方,例えば,ユーザが携帯端末41を用いて,プレイ用通貨47を仮想通貨45に変換する旨の指令をコンピュータ43に入力した場合,その入力を受けたコンピュータ43は,プレイ用通貨47を仮想通貨45に変換する変換レートを記憶部から読み出して,読み出した変換レートに基づいて,プレイ用通貨47を仮想通貨45に変換する演算処理を行う。そして,ユーザIDと関連して記憶されているプレイ用通貨47及び仮想通貨45の残高を読み出し,演算処理の結果求まったプレイ用通貨47及び仮想通貨45の額とそれぞれ加算する演算処理を行い,プレイ用通貨47及び仮想通貨45の残高を更新する。
【0036】
次に,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に変換するレートを,センサによってセンシングした二酸化炭素の濃度に応じて調整する例を説明する。本発明は,様々なセンシングデータに基づいて,様々な変換レートを適宜調整するものも含まれる。
【0037】
ある時点で,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に変換する変換レートが,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が100枚であったとする。
【0038】
記憶部には,二酸化炭素濃度に関連して4つの閾値が設けられている。なお,以下の処理は,例えばルックアップテーブル等により,閾値に対応した係数が記憶されており,適宜その係数が読み出されて,変換レートが調整されるものであってもよい。センシングデータがコンピュータ43に入力された際に,コンピュータは,第1の閾値と入力された二酸化炭素濃度を比較する演算を行う。演算結果が,第1の閾値より低い場合,コンピュータは,係数として記憶部から+20を読み出す。そして,演算部は,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に変換する変換レートである,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が100枚について,読み出した+20枚を加算する演算を行い,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が120枚という演算結果を得る。そして,コンピュータ43は,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に変換する変換レートを,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が120枚のように更新する。
【0039】
すると,この状態では,変換レートがよくないので,ユーザは,その時点でプレイをやめて,プレイ用通貨49をゲームプレイ用通貨47に替えようと思わなくなる。一方,この際のゲームプレイ用通貨47をプレイ用通貨49に変換する際の変換レートは,例えば,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が100枚であってもよいし,先に求めた+20の符号を変えたものを,基準となる枚数である100枚と加算して,1枚のゲームプレイ用通貨47(1P)当たり,プレイ用通貨49が80枚としてもよい。そして,これらの変換レートが,遊技機店内の表示板に表示された場合,ユーザは,変換レートがよくないので,プレイをやめようと思わなくなる。
【0040】
第2,第3,及び第4の閾値についても同様に,+10,0,−10,−20といった処理を行ってもよい。このようにして,交換レートを機動的に調整することで,ユーザの動向を制御でき,嗜好性を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は,遊技機産業において利用されうる。
【符号の説明】
【0042】
3 第1の交換レート記憶部
5 第1の入力部
7 第1の決定手段
9 第2の交換レート記憶部
11 第2の決定手段
13 集煙情報入力部
17 第2の入力部
19 第3の決定手段
21 第4の決定手段
23 仮想通貨データベース
25 更新手段
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】