今回はブレンデッドモルトウイスキー、シープディップを飲んでみます。
この消毒液を浴槽の水に加え、そこに羊を浸すことによって、肌にいる寄生虫、ダニ、シラミを殺すのです。
なぜそのような名前がウイスキーにつけられているのかというと、まだウイスキーに高い税金がかけられていた時代のスコットランドで、密造ウイスキーを作っていた農家が税の取り立て人を騙すため、樽にSheep dipとつけていたのが由来とされています。
シープディップは1974年頃にM.K. ダウズウエル社が発売したボトルでしたが、一時期販売がされていませんでした。
その後、イアン・マクラウド社がブランドを買収し、販売を再開して今に至っています。
このボトルには8~20年熟成されたモルト原酒を16種類使い、最後にファーストフィルのアメリカンオーク樽で後熟して仕上げているそうです。
液色は少々濃いめの琥珀色です。
味わいは、アルコールからの辛みはそこそこではあるものの、酸味、ほろ苦さが全体を覆います。甘みはあまり感じられません。スモーキーな香りは、だいぶ遅れて感じられるようになります。
味わいは、苦みが強くなり、酸味が後から広がっていきます。
味わいは、苦みが強めで、後から酸味が追いかけてきます。
一方でスモーキーさもストレートで得られるので、アイラまたは島嶼系のモルトも加えているように思えます。
さすがに8年以上熟成された原酒を使っているので、若さ、アルコールのとげとげしさは抑えられていて、ストレートでも濃厚で比較的まろやかな味を楽しめるでしょう。
一方でハイボールなど、加水をすると苦みが目立ってくるので、なるべくストレートに近い状態で飲んだ方がおいしくいただけるでしょう。
洗剤、消毒液という名称をつけているだけに、名前通りといえばそうだよね、と納得してしまいます。
700mL、アルコール度数40度、価格は4000円ほど。8年熟成のブレンデッドモルトと考えれば妥当かと思います。
羊用消毒液という変な名前
シープディップとは、スコットランドで普及している羊用の消毒液(洗剤)を意味しています。この消毒液を浴槽の水に加え、そこに羊を浸すことによって、肌にいる寄生虫、ダニ、シラミを殺すのです。
なぜそのような名前がウイスキーにつけられているのかというと、まだウイスキーに高い税金がかけられていた時代のスコットランドで、密造ウイスキーを作っていた農家が税の取り立て人を騙すため、樽にSheep dipとつけていたのが由来とされています。
シープディップは1974年頃にM.K. ダウズウエル社が発売したボトルでしたが、一時期販売がされていませんでした。
その後、イアン・マクラウド社がブランドを買収し、販売を再開して今に至っています。
このボトルには8~20年熟成されたモルト原酒を16種類使い、最後にファーストフィルのアメリカンオーク樽で後熟して仕上げているそうです。
フルーティだがビター
グラスからの香り、液色
グラスからはラムレーズンの香りがしっかり感じられ、その奥にはリンゴの香りも得られます。液色は少々濃いめの琥珀色です。
ストレート
ラムレーズンとともにピートからのスモーキーな香りもやってきます。その後はシナモン、リンゴの香りが続き、奥からはカカオ、コーヒー、樽香が続きます。味わいは、アルコールからの辛みはそこそこではあるものの、酸味、ほろ苦さが全体を覆います。甘みはあまり感じられません。スモーキーな香りは、だいぶ遅れて感じられるようになります。
ロック
石鹸を思わせるフローラルな香りが現れますが、ラムレーズン、シナモンの香りがすぐに追いかけてきます。味わいは、苦みが強くなり、酸味が後から広がっていきます。
ハイボール
石鹸のフローラルな香りが先に訪れ、その後はリンゴ、ブドウ、シナモンの香りが続きます。味わいは、苦みが強めで、後から酸味が追いかけてきます。
まとめ
全体的に、ハイランドやスペイサイドのモルトが主体となっているようで、フルーティな香りが広がります。一方でスモーキーさもストレートで得られるので、アイラまたは島嶼系のモルトも加えているように思えます。
さすがに8年以上熟成された原酒を使っているので、若さ、アルコールのとげとげしさは抑えられていて、ストレートでも濃厚で比較的まろやかな味を楽しめるでしょう。
一方でハイボールなど、加水をすると苦みが目立ってくるので、なるべくストレートに近い状態で飲んだ方がおいしくいただけるでしょう。
洗剤、消毒液という名称をつけているだけに、名前通りといえばそうだよね、と納得してしまいます。
700mL、アルコール度数40度、価格は4000円ほど。8年熟成のブレンデッドモルトと考えれば妥当かと思います。
<個人的評価>
- 香り B: ラムレーズン、リンゴ、シナモンの香りに加え、ピートからのスモーキーさも感じる。加水でフローラルに。
- 味わい C: ストレートでは酸味が増すが、加水で苦みが前に来る。
- 総評 C: 加水して飲むには厳しい。ストレートがおすすめ。