ノベルゼロの大半の作品が、ありがたいことに電子化されていました。
「大人になった、男たちへ――」のコンセプトで立ち上げられ、どんなレーベルだったのか? どうなったか? は、 【KADOKAWA NOVEL 0 ノベルゼロとは、どんなレーベル? 】その1 および その2の記事で説明しています。こちらはジャンルでのおすすめまとめ記事です。
魔獣調教師ツカイ・J・マクラウドの事件録獣の王はかく語りき
魔獣調教師ツカイ・J・マクラウドと魔獣にまつわる事件を、一話完結形式で紹介していき、全5章の構成です。巻き起こる事件は猟奇的・怪奇的です。その事件をマクラウドの友人である医師のウヅキ青年が、事件を調査してレポート風に真実に迫っていく展開です。ただウヅキ青年は勘が良いので、真実の手前で追及の手を緩めます。知りすぎないおかげで、マクラウドとウヅキの友情が続いてく絶妙なバランスとなっています。魔獣に絡んだグロな描写が強い印象を残す作品です。
食せよ我が心と異形は言う
メインストーリーは、世界を救った英雄の一人である主人公が、かつての仲間を敵に回して恋人を救うため、孤独な戦いを続ける王道の展開です。タイトルに「異形」が含まれるように、グロテスクだったり倫理観から外れた行動とったりとダークヒーローな作品です。"世界を敵に回してでも、キミを救う"が、倫理観度外視で巻き起こります。重厚なストーリーと縹けいか先生のワードセンスでインパクトある作品となっています。
撃鉄の心臓
主人公は所属するマフィア組織に裏切られ殺さます。しかし死神の気まぐれで心臓を失いながら生き返ります。そして復習を成し遂げながら、何故自分が殺されたのかの理由を追っていく展開です。タバコ・ウイスキー・音楽といったハードボイルの小道具があり、大人向けの雰囲気タップリです。容赦ない復讐シーンに加えて、少女との心温まるエピソードもあってとても面白いです。450ページにおよぶ長編で最後までワクワクがつきない作品です。
是非読んでタイトルである「撃鉄の心臓(クオレ)」の意味にたどり着いてみてください。
デモンズパーティー
荒廃しきって悪がはびこる世界世界で、悪をより強い悪が成敗するバイオレンスアクションです。主人公は女性の捜査官で、謎の組織「デモンズパーティー」に潜入して彼らを知るうちに……という展開です。先に紹介した作品よりは、ブラックジョークが効いていて、ややシリアスな雰囲気です。
潜入した捜査官視点で、「デモンズパーティー」の異常さを魅せる演出が際立ってます。エログロ展開と爽快アクションでノベルゼロ初期らしい作品です。
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