福井県あわら市の小林化工が製造し、睡眠導入剤成分混入により健康被害が相次いだ経口抗真菌剤「イトラコナゾール錠50『MEEK』」について、同社の自主回収が完了したことが6月25日分かった。福井県が同日、31都道府県から回収された約8万5千錠を数え、完了を確認した。
同錠剤は爪水虫などの治療に用いられる。睡眠剤混入は2020年12月に発覚し、同社は重篤な健康被害または死亡の原因になり得る「クラス1」に当たるとして、該当するロットの自主回収を始めた。同社によると、同錠剤は全国で344人に処方された。服用した患者のうち245人に意識消失や記憶喪失、ふらつきなど健康被害が認められ、2人が死亡した。このうち車の運転時に事故を起こした人が38人に上り、救急搬送・入院した人は41人いた。
福井県医薬食品・衛生課によると、5月中旬に同社から回収を完了したと報告書を受け取った。6月25日に同課職員が同社へ行き、患者や薬局、病院などから回収された約8万5千錠を数え、回収完了を確認した。同課は「引き続き業務改善の状況を確認していく」としている。
健康被害が出たことや、製造・品質管理などで多数の法令違反が判明したことを受け、県は2月、同社に対し6月5日まで116日間の業務停止命令を出した。