乃木坂46『ごめんねFingers crossed』のMVは
カーレースが描かれている。
登場する車種の紹介と
レース内容を勝手に解釈してみた。
MVのストーリーはダイナーに集う走り屋たちの決闘
ダイナーとはアメリカによくある庶民的な食堂で
小洒落たレストランとは対極に位置する。
アメリカ映画で主人公が外食中に
ガラの悪い輩に絡まれて
トラブルに巻き込まれる場所は大体ダイナーである。
そんなダイナーに集まる走り屋が3対3のリレー方式で
どっちが速いか勝負することになった。
走行順 | Rain Bringer | Lost and found |
---|---|---|
1走 | 齋藤飛鳥 | 与田祐希 |
2走 | 生田絵梨花 | 賀喜遥香 |
3走 | 山下美月 | 遠藤さくら |
27thシングルのフロントメンバー5人と
生田絵梨花がメインキャストに選ばれた。
World's Greatest Drag Raceでの成績を比べてみる
登場する車種は限定モデルもあり
なかなか比較できないから
バージョン違いも含まれるが
アメリカの自動車雑誌『Motor Trend』が毎年行ってる
「World's Greatest Drag Race」を比較に使う。
「World's Greatest Drag Race」とは
フェラーリ、マクラーレン、ポルシェ
ランボルギーニ、メルセデス、テスラ・・・
他にも世界的有名メーカーの
その年ホットなスーパーカーなどを集めて
市販車最速を決めるドラッグレースのこと。
大会ではなく『Motor Trend』の企画。
日本では「ゼロヨン」と呼ばれていて
止まった状態で横並びになり
ヨーイドンと同時にスタートして
直線400m先のゴールラインを
先に通過したほうが勝ちというレース。
陸上100m走の自動車版だ。
アメリカ発祥で単位が違うので
クォーターマイル(1マイルの1/4)だから
厳密には402.336mになる。
(4/16追記)World's Greatest Drag Raceの歴代トップ3リスト
年 | 順位 | メーカー | 車名 | タイム |
---|---|---|---|---|
2011 | 1位 | 日産 | R35 GT-R | 11.2秒 |
2位 | フェラーリ | 458イタリア | 11.3秒 | |
3位 | アウディ | R8 GT | 11.5秒 | |
2012 | 1位 | ランボルギーニ | アヴェンタドール | 10.8秒 |
2位 | マクラーレン | MP4-12C | 10.8秒 | |
3位 | 日産 | R35 GT-R | 11.1秒 | |
2013 | 1位 | 日産 | R35 GT-R TRACK PACK | 11.0秒 |
2位 | メルセデス・ベンツ | SLSブラックシリーズ | 11.1秒 | |
3位 | アウディ | R8 V10プラス クワトロ | 11.3秒 | |
2014 | 1位 | ポルシェ | 911ターボS | 10.9秒 |
2位 | 日産 | R35 GT-R NISMO | 11.1秒 | |
3位 | ジャガー | F-TYPEクーペR | 11.8秒 | |
2015 | 1位 | シボレー | コルベットZ06(Z07パッケージ) | 11.4秒 |
2位 | ベントレー | コンチネンタルGT3-R | 11.6秒 | |
3位 | メルセデスAMG | GT S | 11.6秒 | |
2016 | 1位 | アウディ | R8 V10プラス 5.2FSIクワトロ | 10.6秒 |
2位 | マクラーレン | 570S | 10.7秒 | |
3位 | 日産 | R35 GT-R Premium edition | 11.2秒 | |
2017 | 1位 | テスラ | S P100D | 10.5秒 |
2位 | フェラーリ | 488 GTB | 10.6秒 | |
3位 | ポルシェ | 911ターボS | 10.6秒 | |
2018 | 1位 | マクラーレン | 720S | 10.1秒 |
2位 | ポルシェ | 911 GT2 RS | 10.3秒 | |
3位 | ランボルギーニ | ウラカン ペルフォルマンテ | 10.4秒 | |
2019 | 1位 | マクラーレン | セナ | 10.1秒 |
2位 | ポルシェ | 911カレラS | 11.2秒 | |
3位 | メルセデスAMG | GT 63 4MATIC+ | 11.2秒 | |
2020 | 1位 | ポルシェ | 911ターボS | 10.3秒 |
2位 | フェラーリ | F8 Tributo | 10.5秒 | |
3位 | ランボルギーニ | ウラカン EVO AWD | 10.5秒 |
ここに名を連ねる唯一の国産車がGT-R
1走:【RB】齋藤飛鳥 vs 【LAF】与田祐希
齋藤飛鳥 | |||
---|---|---|---|
日産・R35 GT-R | 金色 | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2011年 | R35 GT-R | 1位 | 11.2秒 |
2012年 | R35 GT-R | 3位 | 11.1秒 |
2013年 | R35 GT-R TRACK PACK | 1位 | 11.0秒 |
2014年 | R35 GT-R NISMO | 2位 | 11.1秒 |
2016年 | R35 GT-R Premium edition | 3位 | 11.2秒 |
2017年 | R35 GT-R NISMO | 5位 | 11.0秒 |
VS | |||
与田祐希 | |||
ダッジ・チャレンジャー392 HEMI Mopar LE | 白 | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2018年 | チャレンジャーSCAT PACK | 9位 | 12.1秒 |
2019年 | チャレンジャーHellcat Red Eye | 8位 | 11.7秒 |
MVの中で齋藤飛鳥が突き放してるように
勝負にならないだろう。
R35 GT-Rは日産のカリスマエンジニア・水野和敏が
打倒ポルシェを目指した最高傑作。
カルロス・ゴーンは会長時代に
プライベートでもR35 GT-Rに乗っていた。
R35 GT-Rは車体の重量バランスを最適化して
四輪駆動で4つのタイヤに均等に力を伝えるため
ロスが少なく、抜群の加速力を誇る。
パワーウェイトレシオで負けていて
スペック的には不利な相手にも勝ってしまう。
GT-Rは1000万円クラスながら
数倍する外国のスーパーカーと
勝ち負けする性能を持つ。
コスパがとても高い。
標準仕様では4シーターに拘っており
ファミリー向けでもある。
そのため、外国のスーパーカーは暴れん坊で
扱いにくいモンスターだが
GT-Rは飼い慣らされたモンスターに仕上がってる。
いつの間にか飼い慣らされて
大人しくなったアイドルが乗る。
2走:【RB】生田絵梨花 vs 【LAF】賀喜遥香
生田絵梨花 | |||
---|---|---|---|
ホンダ・シビック クーペ | ピンク | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2018年 | シビック TYPE-R | 12位 | 13.7秒 |
VS | |||
賀喜遥香 | |||
スバル・WRX STI | 青 | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2014年 | WRX STI | 8位 | 13.1秒 |
ホンダならNSXが
2016年に11.3秒で4位
2020年に11.2秒で5位に入ってるので
GT-Rと戦えるレベルだが
MVではシビック クーペが登場する。
スバルが世界ラリー選手権(WRC)に参戦して
3度の優勝の飾ったインプレッサの最上位車種は
インプレッサの名を外されてWRX STIとなった。
ラリーカーだから悪路は得意で
テクニカルなカーブもお手の物。
サーキット特化型の車種とは異なり
総合力の高いスポーツカーと言える。
そのため、直線の加速力を競うドラッグレースは
畑違いになってしまう。
イギリスのテレビ番組
『名車再生!クラシックカー・ディーラーズ』で
「世界で最も安いスーパーカー」と称された。
標準仕様なら400万円くらい。
現行モデルは生産終了しており
2022年に新モデルが登場すると噂されている。
ストーリー上ではWRX STIが猛追して
シビック クーペに追いついていく。
3走:【RB】山下美月 vs 【LAF】遠藤さくら
山下美月 | |||
---|---|---|---|
トヨタ・GRスープラ | 黒 | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2019年 | GRスープラ | 12位 | 12.4秒 |
VS | |||
遠藤さくら | |||
フォード・マスタング289 Convertible | 赤 | ||
World's Greatest Drag Race戦績 | |||
2011年 | マスタングBOSS302 | 8位 | 12.4秒 |
2016年 | マスタングGT350R | 11位 | 12.2秒 |
2018年 | マスタングGT | 10位 | 12.6秒 |
2019年 | マスタングGT350 | 10位 | 12.3秒 |
2020年 | マスタングGT500 | 6位 | 11.3秒 |
国が定めた排ガス規制をクリアできずに
生産終了してたトヨタ・スープラだったが
BMWとの共同開発で復活した。
市販車をチューンアップして戦う
モータースポーツで使うために
レーシングカーのベース車として開発された。
そのため車名には
トヨタのレーシングチームであるGRが付いてる。
遠藤さくらが乗るマスタングは
アメ車の代表的なマッスルカーで
登場車種は1967年モデルだけど
見た目はそのまま、中身を最新パーツにして
“Neo Classic”だと公式サイトに書いてある。
最後にニトロをぶちかまして
GRスープラを抜いてゴールする。
MVの裏ストーリーを探ってみる
欅坂46や櫻坂46のMVクリエイターはよく喋る。
すると「そんな意味があったのか」と
作品に込める熱い思いに感動することさえある。
乃木坂46のMVに制作者の意図や魂が
隠し味のように入ってるのかは知らない。
「もし、入ってるとしたら」という仮定の中で
カーレースの意味を読み解いていきたい。
チーム名の由来
負ける側のチーム名が「Rain Bringer(雨女)」
雨女と言えばAKB48の柏木由紀や渡辺麻友だが
他のグループでも珍しくはない。
これだけでは弱いが
もう1つのチーム名でピンと来た。
「Lost and found(忘れ物)」
直訳すると「失って、見つかった」
熟語になると「遺失物取扱所」を意味する。
AKB48は当初ソニーミュージックのグループだった。
しかし、地下アイドル時代は全く売れず
キングレコードに譲って手放した。
すると、大ブレーク。
逃がした魚が大きかったソニーミュージックは
秋元康と相談して、乃木坂46を立ち上げた。
AKB48を失ったからこそ
乃木坂46が誕生した。
通常「Lost and found」はチーム名に相応しくない。
だが、乃木坂46にはピッタリ当てはまった事で
裏設定を思いつくきっかけになった。
AKB48と乃木坂46のストーリーだと仮定して
読み解いていくと奇妙な類似点がいくつも出てきた。
1走の裏設定は初期の乃木坂46
キラキラに輝く黄金のGT-Rが乃木坂46を突き放す。
『恋するフォーチュンクッキー』がヒットしてた頃の
モンスターアイドル指原莉乃がGT-Rだろう。
乃木坂46が手も足も出ず、完敗してた頃と言えば
初期の生駒時代が思い起こされる。
チャレンジャーは生駒里奈と言える。
チャレンジャーという車名を選んだことも
強大なAKB48に公式ライバルとして立ち向かった
初期の乃木坂46の立場を表している。
2走の裏設定は中期の乃木坂46
2走では乃木坂46のWRXが
AKB48のシビックに急接近する。
WRXはボンネットのエアインテークが特徴的で
昔からのデザインを継承してるので
スポーツカーの中では「ダサい」と言われてる。
しかし、ラリーで№1の称号を得た実績があるので
一部の車オタクから絶大な人気を誇っている。
要は、オタク向けスポーツカーの代表だ。
WRXは西野七瀬だろう。
握手会で絶大な人気を誇り№1に登り詰めたが
乃木坂46界隈から一歩外に飛び出すと
それほどでもない立ち位置が一致する。
西野七瀬は8thシングルで初センターに立つと
グループ史上最多の7回もセンターを任されて
中期の乃木坂46は西野時代を迎えた。
西野七瀬が栄華を極める頃と同時期に
乃木坂46はどんどん大きくなり
AKB48に接近していった時期と重なる。
驚くほどレース内容とそっくりだ。
シビックに合うAKBメンバーを探しても
これぞという人は見つからないけど
当時のAKB48を代表するメンバーとして
渡辺麻友になるだろうか。
3走の裏設定は数年前の乃木坂46
アンカーの3走では乃木坂46のマスタングが
AKB48のGRスープラを抜く。
GRスープラはトヨタの車。
「トヨタとアイドル」から連想されるのは
AKB48のチーム8は発足した当初から
今年の3月までトヨタがスポンサーをしていた。
チーム8の象徴的なメンバーと言えば
表題曲のセンターも任された小栗有以だろう。
GRスープラは小栗有以になる。
AKB48を抜くために最も貢献したメンバーと言えば
白石麻衣をおいて他にいない。
マスタングは白石麻衣。
マスタングがGRスープラを抜く時に
ニトロを使ったことが気になった。
白石麻衣がアイドル時代に何かブーストを使ったか?
と思い返してみると・・・
“写真集『パスポート』歴史的大ヒット”
西野七瀬が8thシングルで出てきてから
『パスポート』発売前までの白石麻衣は
人気指標で西野七瀬に次ぐ2番人気だった。
握手会も第1レーンは常に西野七瀬だった。
『パスポート』が大ヒットすると話題になり
年間CM女王に輝いたり、世間に認知されて
西野七瀬を突き放し、乃木坂46のエースになった。
2番手を走行中だった白石麻衣を
一気にブーストさせたニトロは
写真集『パスポート』だと言える。
その『パスポート』の中で
車に乗ってるカットがある。
その車名は・・・マスタング
写真集では青色のマスタングだが
青と言ったらWRX STIの魂なので
同じ色を使うことができずに赤になったのだろう。
通常の発想だとセンターの遠藤さくらが
金色に輝くGT-Rに乗って
最後に大逆転劇を演じそうなものだが
「『パスポート』に登場するマスタングに乗った
白石麻衣率いる乃木坂46が
スポンサーであるトヨタのGRスープラに乗った
小栗有以率いるAKB48を抜く」
という裏ストーリーがあるならば
最後に抜くのはGT-Rではなく
マスタングが最適解になる。
ベストなキャスティングだったわけだ。
乃木坂46がAKB48に勝つまでの歴史を
MVで表現したのではないかと思わずにはいられない。
以上が妄想になりますが
制作者がその意図を持ってたかは不明です。
あしからず。
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