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短時間での犯行、家事に見せかけた犯人の目的は? 現在も懸賞金がかけられる柴又放火殺人事件【未解決事件ファイル】

  • 社会 2021年06月19日 19時00分

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 1996年9月9日16時半頃、東京都葛飾区柴又の民家から火災が発生。火は約2時間後に消し止められ、焼け跡から当時上智大学4年生の女性が遺体で発見された。

 この事件は現在も懸賞金が懸けられており、犯人はいまだに捕まっていない。不審者情報はあるが、犯人逮捕には至っておらず、犯人像として、顔見知り・ストーカー・強盗説がある。

 事件当日は、朝から雨が降ったりやんだりしていた。火災発生時は雨が激しく降る状況だった。父親は福島に出張中、姉も仕事で不在、母親が被害者と最後に話した家族となっている。

 母親は15時50分前後に仕事のため外出。この際、玄関の鍵はかけられていなかった。近所の人によると、16時15分時点では火災は起きていなかった。約20分後の16時35分に出火し、16時39分に隣家から通報。18時ごろ消火されている。

 消防隊員が2階で被害者を発見し、救急搬送されたが死亡が確認された。被害者は両親の寝室で、父親の布団の上で横向きに寝かされて頭から夏用掛布団を被せられていた。

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 掛布団の左右の端は体の下に挟み込まれていた。首の右側には6カ所の刺し傷があり、これが致命傷となっている。口・両腕には粘着テープが貼られており、両足はストッキングで結ばれていた。

 2006年9月に新情報として、両足の縛り方が特殊な「からげ結び」ということ、遺留物のマッチ箱から家族以外のDNAが検出されたことが公開されている。2014年9月には2階の遺体に掛けられていた布団から検出された血液と、マッチ箱のDNAが一致したとも報道された。

 この「からげ結び」だが、造園、足場組み立て、舞台衣装、古紙回収、和服着付け、電気工事、土木関係に用いられている。他の状況として、着衣に乱れがなく殺害後に放火したとみられることが、気管にすすが付いていないことから判明している。

 凶器は小型のナイフとみられているが、まだ発見されていない。拘束する際に使用した粘着テープは、犯人が持ち込んだものだった。こうした面からも、計画的な犯行と考えられている。

 現在考えられている犯人像は3つある。1つ目は顔見知り。父親の使用していたスリッパが2階にあったことから、顔見知りが犯人ではないかと言われている。夕方という人目に付きやすい時間帯に事件が起こったことからも、有力な説となっている。

 2つ目はストーカー説。事件から10日前、被害者は留学に向けた送別会から帰宅途中、男に後を付けられていたという。事件発生日は留学2日前であり、接触する最後のチャンスだった。

 3つ目は強盗説。事件後、家から旧1万円札が無くなっている。ただし、他の金品を盗んでいかなかったことが不自然と考えられている。タンス内の預金通帳、現金数十万円はそのまま残されていた。

 現在でも両親から謝礼金が500万円、警察庁から捜査特別報奨金300万円の合わせて800万円が懸けられている同事件。警察は逮捕できるのであろうか?

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