入国者に対する検疫検査の問題はかんたんなもので、PCR検査に限らず、あらゆる検査手法で、感染直後72時間の不感期間があることが第一の問題。
そして、その不感期間の次に、不顕性感染で強い感染力を持つ時間が48時間ほどあるCOVID-19特有の問題がある。これが第二かつ最大の問題。
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返信先: さん
まず、搭乗72時間前PCR検査は、そこで感染能力を持つ人を排除する為に行う。PCRならほぼ確実に排除できる。
この時点で感染後72時間以内の不感期間の人は検出できない。
検査後にウィルスに感染した人も検出できない。
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その後、出発空港で搭乗するわけだが、搭乗前PCR検査陰性で、不感期間だった人間は、そろそろ感染力を持ち且つ不顕性である時間に入る。
空港には搭乗しない人もいるからその人達に不顕性感染者が存在する可能性もある。
そして長いと12時間から24時間機内にいる。
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機内と空港で不顕性感染者でありかつ、発症直前の人や、発症したひとは既に存在し得てこの人達は他人に感染させる能力が最大である。これがCIVID-19特有の難しいところ。
そして空港と機内で感染した人たちは、その殆どが不顕性感染者で、しかも不感期間である。
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さて飛行機が成田、関西、中部、羽田に到着します。
ここでまずサーモグラフィ検査が行われているが、既に発症した人を検出できる可能性がある。既に発症した人は、その殆ど全てが搭乗前PCR検査の直前に感染した人たち。
次に検疫検査だが、ここが日本固有の問題。
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入国時の検疫検査だが、富士レビオの定量抗原検査。
臨床感度50%、特異度99%(99.9%)程度。
ウィルス量の多い、発症者は、発症後時間が短いので取りこぼさない。
不顕性感染者のうち、不感期間の人は、全部取りこぼす。
不顕性感染者のうち、発症48時間前以内の人も発症直前以外ほぼ取りこぼす。
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現在、一日入国者2000人(全国)なので、富士レビオ定量抗原検査での特異性による偽陽性判定は、2~20名/日程度。おそらく5名程度と思うのだが、この程度ならPCR検査による確定検査でどうにでもなる。
しかし、それなら最初からPCR検査にしておいた良い。やはり偽陽性の発生は、現場への負担となる。
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2000人程度なら、PCR検査なら余裕で偽陽性など出ない。要するに、不確実性を富士レビオで幾つか取り込んでいる。
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問題は陰性で、日本入国時に下記を取りこぼす。PCRでも取りこぼすが、定量抗原検査は、感度が低いのでヤバい集団も取りこぼす。
1. 搭乗前PCR検査陰性で、実は検体採取時に不感期間だった不顕性感染者。
この集団は、既に発症したり不顕性で感染力を持ったりしている。この後者をPCRなら多くを発見可能
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2. 搭乗前PCR検査後に感染した人たち。
この集団は、その殆どが不感期間だが、一部PCR検査で発見できる=感染力を持つ人たちがいる。問題は、定量抗原検査でこの集団もほぼ発見できないこと。
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加えて、定量抗原検査の感度の低さから、既に感染力を持つ不顕性感染者を取りこぼしているのと、恐ろしく手際が悪いことで、この到着空港での入国、通関、検疫中に感染機会が大きいという日本特異の問題が生じている。
結果三つ目の集団が生じている。
3. 到着空港での手続き中での感染者
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1.の集団は、PCR検査ならほぼ発見できるが、定量抗原検査は取りこぼしが有意にある
2.の集団は、PCR検査で発見できる人が居るが、定量抗原検査ではまず発見できない。
3.の集団は、検査では発見できない。
故に、最低限入国翌日から3日間の留置と最終日のPCR検査が必須となる。これをしていなかった。
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5月以降、多くの対象国の人たちを3日間の検疫留置しているので、すり抜け機会は減っているが、免除の人が居る。
1.2.3.の集団、とくに2.3の集団は、機内、トランジット、到着空港での感染者なので出発国にかかわらず3日間の検疫留置と最終日PCR検査は必須と言える。ここに穴がある。
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出発国によって検疫留置機関を6日、10日としているが、東部アジア・大洋州の多くの国では、14~16日のホテル検疫にしている。基本自己負担で、20万円くらいかかる。ここが日本は相変わらず弱い。そして空港検疫検査が定量抗原検査なので穴が大きい。
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5月以前は、この空港の外が何もないに等しい筒抜けだったので、それが故に世界中から変異株が市中に侵入して第四波エピデミックとなり、6000~8000人くらい殺す進行形。そして、δ株第五波エピデミックが始まってしまった。
もはや未必の故意に等しい。
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オリンピック選手の場合、搭乗前96時間以内に二回の検査を義務づけられているが、残念ながら二回目の搭乗前検査の前72時間以内の感染者は不感期間なので発見できない。
ここを二回にしているので不確実性は大きく減じているが、最低10日間の検疫留置をしなければ絶対にすり抜ける集団がいる。
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これもCOVID-19の嫌らしいところだが、ウィルスへの曝露後平均5日後に発症するのだけど、暴露後14日後でないと発症しない人もいる。28日後という事例も見たことがある。
タイが入国後16日間の検疫留置だが、要するに14日間留置しないとすり抜けの可能性は残っていて、すり抜けられると市中感染が始まる
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検疫留置期間の短縮の為に厳重な検疫留置10日目と最終日のPCR検査があるのだけど、これでも水も漏らさないわけではない。ある程度の妥協の産物。これを全入国者に行っているのが東部アジア・大洋州諸国の多くで、本邦はやっていない。
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オリンピック選手の場合、ここをなくしてしまっている。だから人数の多さからもお持ち込みは確実に発生する。そして、見つけたときには感染連鎖が始まった後。
更に毎日PCR検査の筈が、唾液抗原定性検査にすり替わっておりこれは不顕性感染者のスクリーニングに最も向いていない。発症前48時間は困難
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これが東京オリンピックがスーパースプレッダイベントになる理由。
早速感染者が見つかっているが、PCR検査でも見つかる人はほぼ感染力を持っているので、見つかったときにはその接触者は14日検疫留置対象。
それをしなければ14日以内にアウトブレイクの可能性が高い。
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ちなみに出発前10日間、搭乗者全員自己検疫して、四回の頻回PCR検査陰性、搭乗12時間前の直前PCR検査で搭乗者全員陰性の場合、限りなく移動中の感染は生じない。
この場合は、到着後のPCR検査陰性の後、検疫留置6日間と追加2回のPCR検査陰性で殆ど問題ないと思う。
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仕事に入る前に追加。
今回、入国後に感染が発覚した選手団だが、アストラゼネカ(AZ)のワクチンを二回接種済みとのことで話題になっているが、これも仕方ない。
COVID-19第一世代ワクチンは、感染しても重症化しない、死なない事を目的に開発されている。その点ではきわめて優秀なワクチンである。
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勿論、12月時点ではファウチ博士は明確に、これらのワクチンは、感染しない、感染させない能力については分からない。それは開発目標に入っていないからと言っていた。その後、当然だが、感染させない、感染しない能力もある程度あると評価されている。
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ようするに、ワクチン打っていても感染するときは感染するし、感染させるときは感染させる。とくに変異株でAZなら余り意味がない、これは、第三世界に多い中国系のコロナバックとシノファームも同じ。
第一世代ワクチンでは、mRNA系以外は変異株の感染阻止能力は期待できない。(J&Jは辛うじて期待可)
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ノババックス改良型が第二世代COVID-19ワクチンの第一陣になると思うが、ノババックスは、現在存在するVOC(懸念すべき変異株)を対象としている。但し、δ株に対しては不明。
第二世代COVID-19ワクチンでは正規の承認手続きへの移行もあり(ノババックスは緊急使用許可か?)安全性含め、大幅に良くなる
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おそらく来年中頃には実用化するだろう第2.5世代ワクチンで、安全性や有効性で満足行くワクチンが開発され、とりあえず社会的距離や移動制限は全面解除と思う。
だからこそオリンピックは来年秋にすべきだった。このことは技術成熟の視点で当たり前で、移動先日程自体は昨年3月から指摘してきている。
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おそらく第3世代以降は、タンパク質抗原ワクチンとmRNAワクチンに収斂してゆくと思う。
ただ、不活化ウィルスワクチンもなんとか生き残って欲しいと思う。
少なくとも10年くらいは毎年接種だろうね。社会の正常化は、ワクチン併用で来年の夏以降始まるだろう。
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ぼくが、ウィルス・ベクターワクチンについて余り評価が高くないのは、現状で毎年接種に使えるとは考え難いため。
将来的には解決するだろうが、J&Jの様なプレブースターに使いやすい物とか、スプートニクVのような変わり種でないとちょっとアドバンテージを思いつかない。
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