馬毛島(まげしま)における施設整備について
馬毛島の特性
- 我が国の南西地域に所在。
- 種子島から約10キロ離れており、2019年12月20日時点において、無人島。
- 平坦な地形であり、滑走路等の施設建設が比較的容易。
馬毛島における自衛隊施設整備
馬毛島に自衛隊施設を整備する必要性
- 我が国を取り巻く安全保障環境は格段に早いスピードで厳しさと不確実性を増しています。
- 我が国の周辺には、質・量に優れた軍事力を有する国家が集中し、軍事活動の活発化の傾向が顕著となっております。
我が国島嶼部に対する攻撃への対処等のため南西地域に自衛隊の活動拠点を整備
- 南西諸島は南北に長大ですが、自衛隊の施設は限られており、自衛隊配備の「空白地域」になっています。
- 緊急時の活動拠点、平素の訓練拠点が必要となってきています。
アジア太平洋地域における米空母の活動を確保し、日米同盟の抑止力・対処力を維持・強化
- 米空母がアジア太平洋地域で恒常的に活動するためには、FCLP施設が我が国に必要です。
- 硫黄島は配備地(岩国)から遠く安全性が問題となっています。
自衛隊馬毛島基地(仮称)ができれば、我が国の平和と安全に非常に大きな意義があります。 大規模災害発生時には、この地域における救援活動が、より的確に行えるようになります。
FCLP(空母艦載機着陸訓練)とは
FCLP(Field-Carrier Landing Practice)の概要
FCLPとは、空母出港前に空母艦載機パイロットの資格を回復するために必要な訓練です。
FCLP訓練は、年間概ね1~2回を予定しています。
現在硫黄島で実施されている訓練は1回当たり10日間程度で、訓練は日中から深夜にかけて実施します。
なお、事前の準備を含め1回の訓練期間は、約1ヶ月で実施予定です。
FCLP施設整備の経緯
FCLP施設に係る主な経緯
- FCLP(空母艦載機着陸訓練)は、空母ミッドウェイが横須賀を母港化した昭和48年に三沢、岩国の各飛行場で開始され、昭和57年からは主として厚木飛行場で実施していたが、市街化が進展したため、特に夜間の訓練(NLP)による深刻な騒音問題が発生。(平成24年5月には、厚木飛行場において3日間訓練が実施)。
- また、米側も厚木飛行場では十分な訓練ができないとして、 代替訓練場の確保を要請。暫定措置として平成3年から硫黄島での訓練の一部を開始。平成5年度以降、本格的な訓練を実施。
- 一方、米側は硫黄島は厚木飛行場から約1,200㎞の遠距離に所在し、緊急時の代替飛行場もないことなどから訓練に種々の負担・制約があり、安全面等から早期の代替訓練場の確保を強く要請。
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平成17年10月「2+2」「日米同盟:未来のための変革と再編」
恒常的な訓練施設の特定。
それまでの間、現在の暫定措置に従い、米国は引き続き硫黄島でFCLPを実施。 -
平成18年5月「2+2」 共同発表「再編の実施のための日米ロードマップ」
恒常的な空母艦載機離発着訓練施設について検討を行うための二国間の枠組みが設けられ、
恒常的な施設を2009年7月又はその後のできるだけ早い時期に選定することを目標とする。 -
平成23年6月「2+2」「在日米軍の再編の進展」
新たな自衛隊施設のため、馬毛島が検討対象とされ、同施設は、併せて米軍のFCLP施設として使用される旨記載。 - 平成29年9月、5年ぶりに厚木飛行場においてFCLPを実施(9月1日(金)から5日(火)までのうち、日曜日を除く4日間の日中)。
- 平成30年3月、空母艦載機部隊が厚木飛行場から岩国飛行場に移駐完了。
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平成31年4月「2+2」
米国は、馬毛島の取得に係る日本の継続的な取組に対する評価を表明。恒久的な施設整備の早期完了のため、緊密に取り組む。
What's new
現在の防衛省の取組
- 2020年1月21日以降、下記の調査を実施しております。
- 2020年4月1日に、種子島合同庁舎内に「九州防衛局種子島連絡所」を開設しました。
連絡先 :0997-22-0523
開所時間:0830~1715(土日祝日を除く)
不在時の連絡先は九州防衛局企画部地方調整課092-483-8820となります。