舞台上でオオカミが役者を追い回す、公演の投稿映像に波紋 中国

中国北西部・西安市で行われた舞台公演でのオオカミをつかった演出に波紋が広がっている/Google Maps

中国北西部・西安市で行われた舞台公演でのオオカミをつかった演出に波紋が広がっている/Google Maps

(CNN) 中国北西部・西安市で行われた舞台公演で、オオカミがステージ上で役者を追い回す場面を撮影した映像がSNSに投稿されて波紋を広げている。

映像は西安市北西部の劇場で撮影された。中国の大手SNS微博(ウェイボー)に先週投稿さるとたちまち注目を集め、4億3300万回以上再生されている。

映像には、公演の最中に何頭ものオオカミが舞台裏から現れて、観客席の間の通路に飛び出したり、役者たちを追い回したりする様子が映っている。

オオカミと役者は争う場面を演じ、倒れた役者をオオカミが押さえつける場面もあった。

オオカミはハーネスもリードも付けていない様子だった。映像は、観客の1人が携帯電話を使って撮影していた。

公演の主催者は15日、「あのオオカミたちは安全で、人を傷つけたりはしない」と説明。「オオカミたちは3~4世代にわたって飼育されている」「資格を持つプロの訓練士が2018年から訓練を行っていて、過去3年間で事故が起きたことは一度もない」と強調した。

主催者によれば、戦うシーンについては何度も練習を重ねていて、役者は全員がけがをしないよう、防護服を着けていたという。舞台と観客席の間には防護ネットが張られており、オオカミが観客席になだれ込むことはできなかった。

観光情報サイトの「華夏文旅」によると、この公演はシルクロードの歴史を物語る内容で、オオカミが登場するのは7幕のうち1幕のみだった。

オオカミが登場するシーンは、唐王朝時代に貿易や通商のため中央アジアを目指したラクダの隊列が、旅の途中で遭遇した危険を描いたと主催者は説明。華夏文旅によれば、この公演にはオオカミ30頭とラクダ20頭が使われているという。

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