触れる度にしゅわっと音がなるふわふわ柔らかい基本のシフォンケーキです☆
お口の中でほどけていく、口溶け良し・味良しのシフォンケーキを目指してやっと行き着いたシフォンケーキレシピです。生クリームや飲み物がなくてもそのままで美味しいシフォンケーキになりました。ぜひ作って見て下さい(*^^*)
シフォンケーキレシピの生い立ち
私が初めてシフォンケーキを作ったのは今から10年前。某レシピサイトで人気のシフォンケーキを、卵消費という単純な動機で焼いたのがきっかけでした。初めて焼いたシフォンケーキは全体的に焼き色が薄く、軽い底上げが上面全体にグルっと生じたもので、不味くはないけど美味しくもないという物でした。
そんな失敗の後、偶然にもご近所さんが焼いたシフォンケーキを食べる機会があり、自分の作ったシフォンケーキとは比べ物にならない程の美味しさに、私は大きな衝撃とショックを受けました。
作り手によって、シフォンケーキは味も仕上がりも変わるのか・・・・
それから美味しいシフォンケーキを求め、お店のシフォンケーキも多く食べてきましたが中々好みのシフォンケーキに出会えず、それならば!と自分で作るようになりました。
でも、卵・水分・油・粉と言うシンプルな材料な上、作り方もシンプルなのに何故か失敗続き。
こうやって、私の中の『何故?何故?』が止まらなくなったのが、シフォンケーキにハマる第一歩です。
それから無我夢中になって毎日のようにシフォンケーキを焼く日が続きましたが、日々の目まぐるしい変化と生活の中、いつまで経っても上達しないシフォンケーキ作りが、私にとって辛く苦しい物になってしまいました。
シフォンケーキはこんな気持ちで作るものじゃないのでは??もっと楽しく、気楽にシフォンケーキを作りたい!!!!
そんな気持ちを強く抱いた私は『私にとってシフォンケーキは、材料1g単位でピリピリ肩肘はったりせず、おおらかに作れる物でありたい』と思うようになりました。
そんなこんなで私のシフォンケーキレシピは、気楽に作れる卵4個使い切りレシピです(*^^*)
卵白量が足りないからと言って、卵を追加で割る必要はありません。
仕上がりや膨らみ方は勿論変わりますが、卵白量140g~160gで十分美味しく作れます^^
まずはレシピ通りに作って頂けると有難いですが、その後は自分好みの配合を見つけて行って頂けると良いなぁと思っています。
このレシピが、シフォンケーキを作る誰かの力になれる事を祈って***
18cmプレーンシフォンケーキレシピ
*卵 Lサイズ4つ(卵白153g/卵黄80g)
*グラニュー糖(メレンゲ用) 55g
(夏場やメレンゲ苦手な方はここに乾燥卵白2g足してよく混ぜておく)
*グラニュー糖 (卵黄用)5g
*薄力粉(ドルチェ) 60g
*牛乳 60g
*米油 40g
*バニラオイル 4滴
*バニラビーンズペースト 少々
⚠17cm型を使用の場合は、生地量が多目になると思うので、8分目を超える生地は小さめの耐熱カップなどに入れて横で一緒に焼いて下さい
⚠レシピや画像の転用・掲載などの二次利用はお控え下さい
↑バニラオイルとバニラビーンズペーストの写真漏れてます、すみません。
シフォンケーキの下準備
◎卵を卵白と卵黄に分けて、卵白は使うギリギリまで冷蔵庫で待機。
(卵白153gと細かい事を書いていますが、140~160g程度までこの分量で十分綺麗に美味しく作れます。卵黄の重量も目安です。卵4個使い切りで大丈夫)
◎牛乳と米油は合わせて計ってOK。湯煎にかけて少し温めておいて下さい。
◎薄力粉は袋に入れて計量し、空気を入れてしゃかしゃかしておく(粉ふるいの役割)
◎乾燥卵白を使う場合はムラのないようにグラニュー糖としっかり混ぜておく
◎香料以外のその他の材料も計量して準備しておく
◎オーブンを180度に予熱セットする
①シフォンケーキのメレンゲを作る
②シフォンケーキの卵黄生地を作る
③メレンゲと卵黄生地を合わせる
④シフォンケーキ型に生地を流し込む
⑤オーブンでシフォンケーキ生地を焼く
⑥焼き上がったシフォンケーキを冷ます
⑦型からシフォンケーキを出す
シフォンケーキのメレンゲを作る(メレンゲ)
シフォンケーキのメレンゲを作って行きます。
よく冷えた卵白をハンドミキサー低速で混ぜ始め、その後中速で立てて行きます。
↑↑↑
このくらい、とろっと筋が付く程度に泡立ったら1回めの砂糖を投入(4回に分けて入れていきます)
1回目の砂糖投入
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砂糖を入れてもミキサーは中速のままで立てて行きます。
この程度もこもこしてきたら、2回めの砂糖を入れて更に混ぜます。
ここで大事な事が、ボールの縁に粗いモロモロとしたメレンゲが残りやすいので、
縁と中央のメレンゲがいつも均一なキメになるように、縁のメレンゲに混ぜ残しが起きないようにして下さい。
先に入れた砂糖がしっかり混ぜ込めたら(砂糖が溶けてメレンゲに行き渡るイメージ)3回目の砂糖を入れて同じように混ぜていきます。
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ここまで立ったら4回目の砂糖も同じように入れて行きます。
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ここまでずっとミキサーは中速です。
時間はかかりますが、高速で立てたメレンゲよりきめ細かくしっかりしたメレンゲになる気がします。ミキサー中速で立てたシフォンケーキは焼縮みも少ないです(経験上です)
4回目の砂糖を入れた後はメレンゲの立てすぎに注意して、砂糖が全体に行き渡ったかな?という頃合いでミキサーを低速にしキメを整えながら立てて行きます。
ミキサーを持ち上げるとツンと角が立って、ひっくり返しても落ちない艶のあるメレンゲが出来たら完成です。
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メレンゲが出来たらそのままボールごと冷蔵庫に入れて待機。
シフォンケーキの卵黄生地を作る(卵黄生地)
次にシフォンケーキの卵黄生地をつくります。
メレンゲを立てたハンドミキサーを洗わずそのまま使って行きます。
卵黄を軽くほぐして砂糖5g(卵黄用)を入れ、白っぽくとろっとするまでしっかり立てて行きます。
軽く混ぜるシフォンケーキレシピもありますが、手動で立てると底上げの可能性が高くなります。
ここでしっかり混ぜて乳化させる事で、底上げ回避に繋がります。
更に、少しの砂糖を入れてしっかり白っぽくなるまで混ぜる事で卵臭さが緩和します。
(あくまで私の経験に基づくものです)
混ぜ始め。まだまだな状態
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白っぽく乳化出来た状態
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ここまで白っぽくとろっとしたら、温めておいた牛乳&米油を少しずつ入れて行きながら更に混ぜて行きます。
↑牛乳・米油が全部入ってすぐの状態
混ぜ終わり↓↓↓
ここにバニラオイルとバニラビーンズペーストを入れて軽く混ぜます。
そこに粉をふるいながら一度に入れて、ハンドミキサーオフの状態で中央からぐるぐると混ぜた後(粉が飛ばないように)ミキサー低速にして全体を混ぜます。
粉が全体に馴染んで見えなくなった後、ミキサーで生地を7~8周するくらいで十分
完成した卵黄生地
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メレンゲと卵黄生地を合わせる(最終生地)
いよいよメレンゲと卵黄生地を合わせて行きます。
まず冷蔵庫に待機させていたメレンゲの泡締めをします。
(時間が経ったメレンゲは離水して不安定な状態となっています。その状態を元の安定した状態に戻す為に行うのが泡締めです)
泡立て器をボールの中央に垂直に入れて、そのままぐるぐる混ぜます。
↑混ぜ始めはこのようにモロモロして心配になりますが大丈夫!
混ぜるに従って泡立て器を持つ手が重くなってきます。
(気のせいではなく手に重さと抵抗感が出てきます。ずっと軽い感じでモロモロしていたらメレンゲ作りの段階で立てすぎ。モロモロがなくなっても軽い感じのままなら立て不足です)
泡締め後は、最初に立てたメレンゲの状態より少し緩めで伸びのあるメレンゲになると思います。
泡締めしたメレンゲをひとすくい卵黄生地に入れてそのまま泡立て器でぐるぐると混ぜます。
この時のメレンゲはしんでも大丈夫。恐れることなく混ぜましょう。
混ざったら2回目のメレンゲを入れて、ボールの上の方でボールの縁を行ったり来たりする横の動きでメレンゲを馴染ませて行きます。
↑↑↑ここまで馴染んだら、上下の動きで下に溜まっている卵黄生地と合わせて行きます。
泡立て器で底の卵黄生地をすくって泡立て器の目の間から落として行きます。
この動作を3回程度した後、残ったメレンゲを全部入れていきます。
最後のメレンゲ投入後、横の動きを使って混ぜる
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縦の動き(下からすくって落とす)を3~5回したところ
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このように、ここでも横の動き→縦の動きで混ぜていきます。
ここまで来たら、ヘラに持ち替えて混ぜていきます。
ゴムベラをボール中央からやや斜めに入れ、そのままボールの底から縁に向かって生地をすくいながら動かしていき、ヘラが縁に来たところで手首を返し、すくった生地をボール中央へ返すように動かして行きます。
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この動作を、利き手と逆の手でボールを手前に回しながら同時に行い、生地に艶が出るまで混ぜて行きます。
↓↓↓完成した最終生地↓↓↓
シフォンケーキ型に生地を流し込む(型流し)
生地が完成したらいよいよ型流しです。
シフォンケーキ型(18cm)に生地を流し込んでいきます。
型に生地を流し込み、左手で中筒を押さえながら右手で型をゆすって平らにします。
(左手で中筒を押さえる事で、底からの空気の侵入を防ぎ底上げ回避になります)
この時、型をとんとんと落としたり衝撃を与えても底から空気が入って底上げする場合があるので、優しくゆすって平らにしましょう。
平らにしたら竹串か箸を生地に差し込みぐるぐると回して空気抜きをします。↓↓↓
ぐるぐるの空気抜きの後、縁から中筒をギザギザと行ったり来たりするように動かします。↓↓↓(空気抜きと同時に、割れ目のガイドラインになります)
生地が8分目以上あれば、ヘラで生地を型の縁に放射線状に貼り付けると、側面の焼色が均一に付き綺麗です。
(生地量が少ない場合や、緩みやすい生地の場合にこの作業をすると生地の立ち上がりが悪くなり膨らみにくくなるので生地の状態を見て貼り付けましょう)
オーブンでシフォンケーキ生地を焼く(焼成)
それではオーブンでシフォンケーキを焼いていきましょう!
180度で予熱完了したオーブンに型を入れ(実際温度は170度)28分焼きの時間設定後、温度を170度に下げてまず5分焼きます。
5分経ったら、温度を160度に下げて残り23分焼いていきます。
焼き始めて10分程で生地の表面に割れ目が出来てきます。
焼き始めて20分後、マックスに膨らんだ所
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その後、少しずつ膨らみが落ち着いてきて・・・↓↓↓
焼き上がり5分前にはここまで落ち着きます↓↓↓
生地が萎み始めると、心配になってオーブンから出してしまう方もいますが、この程度の生地の落ち込みは正常なのでしっかり焼きましょう。
ここでしっかり焼く事で、オーブンから出した後の焼縮みの予防にもなります。
焼き上がったシフォンケーキを冷ます(冷却)
シフォンケーキが焼き上がったら、一度15cm程の高さから型を落としショックを与え蒸気抜きをしてからひっくり返して冷まします。
↓↓↓焼き上がり↓↓↓
粗熱が取れるまで必ず逆さにして2~4時間しっかり冷ましましょう
(型を触って、熱を感じなくなれば普通に戻しても大丈夫です。乾燥防止の為、ビニール袋やラップを被せて型出しまで保管します。)
一度落として蒸気抜きをする事で、ふっくら膨らんでいた生地が一気に萎みますが、これが焼縮み防止につながります。
そのままひっくり返すより、焼縮みのない仕上がりになりますので恐れず蒸気抜きをしましょう。
↓↓↓冷めたところ↓↓↓
表面にシワもなく、焼縮みのない仕上がりです(*^^*)
冷めたかどうかは、型側面ではなく中筒の中を触って確認しましょう。
型側面が冷たくなっていても、中筒の中が温かい場合はきちんと冷めていません。
冷める前に型出しをすると、腰折れシフォンケーキになります。
最低でも2時間は冷まして欲しい所ですが、急ぎの方は粗熱が取れた後、袋に入れて逆さのまま冷蔵庫で冷ますなどし、中筒の中を触って冷たくなっているのを確認してから外しましょう。
型からシフォンケーキを出す(型出し)
シフォンケーキが冷めたらシフォンケーキを型から出していきます。
せっかく綺麗に焼けたシフォンケーキなので型から綺麗に外したいですよね。
シフォンケーキの型外し方法は
①手外し
②パレットナイフで外す
③シフォンケーキナイフで外す
④ペティナイフで外す
⑤筒に乗せて一気に抜くタワーテラー式
など色々ありますが、ここでは④のペティナイフを使って抜く方法をお伝えします。
綺麗に外すために、まずは空の型で予習しましょう。
ナイフはそれぞれ厚さや傾きが異なっている為、自分の持っているナイフの傾きを知らずに抜くと失敗する可能性が高くなります(T_T)
下記の写真のように、型の側面にナイフを当てて、全体が密着する角度を探します。
下記の写真は矢印部分が少し浮いています。
このように浮いた部分がシフォンケーキがボサボサになる原因となります。
刃が浮かない角度を確認出来たらいよいよ本番です!!!
写真のように、縦に真っ直ぐナイフを入れて、最後まで入ったら型を横に寝かします。
違う角度から写真で一気に説明していきます⇩⇩⇩
①ナイフを垂直に刺します⇩
②型を横に寝かします⇩
③型を手前に転がしながら、ナイフで削り取って行きます⇩
⇩動いている所をちょっとだけ⇩
④中筒を引っ張って、外枠の型を外します⇩
(写真が無かったので、この写真はマーブルシフォンケーキの写真です。)
側面が取れたら、次は底面外しです。
分かりやすいように、まずは空の型で刃の入れ方の説明です。
写真のように、刃の先端からいれるとシフォンケーキに傷がつきます。
なので、刃の入れ方はナイフの腹部分から!
ギコギコと刃を細かく上下させながら、刃の先端が中筒に当たるまで刃を進めて行きます。
刃が中筒に到着したら、
①当たった部分がいつも中筒とくっついている状態に固定し
②ナイフを持った右手は時計回り
③中筒を持った左手は反時計回りに型を回して
生地を削り取って行きます。
では、実際の写真で見ていきますよ~⇩
⇩動いている所をちょっとだけ⇩
ぐるりと一周したら、次は筒部分を外していきます。
中筒に密着するように垂直にナイフを入れます⇩
ナイフが底面に当たったら上に戻します。
この動作を型を回しながら少しずつ進めて行き、一周させて抜きます。
⇩型外しが上手くいくと、このように薄皮まで綺麗にそぎ取れます(*^^*)⇩
⇩少し毛羽立ってしまった時でも、カットしてしまえば分かりません!
中は焼き縮みのないふわふわシフォンケーキです(*^^*)⇩
⇩持つと折れ曲がる程に柔らかいです。
触る度にシュワッと音がなるふわふわしっとりシフォンケーキです⇩
常温でそのままちぎってパクリ。
写真が足りなかったり、説明が分かりにくい部分も多々あるかと思いますが、出来るだけ分かりやすい内容に変えて行きたいと考えています。
何かあれば、Twitterでご連絡下さい。
@ririri_site
飲み物いらずでそのまま美味しいシフォンケーキ。
ぜひ挑戦してみて下さい(*^^*)
失敗しないシフォンケーキのコツ・ポイント
◎しっかり艶があってコシのあるメレンゲを作る。(乾燥卵白やコーンスターチを使うのも手!)
◎卵黄生地はハンドミキサーを使ってしっかり乳化させる。(乳化不足は底上げに繋がります)
◎牛乳と油は温める(冷たくても出来ますが、温めた方が失敗が少ないです)←特に冬場
◎オーブン温度計推奨!!!オーブンはそれぞれの癖があるので、温度計を使って実際温度を知るのが成功の近道です。
◎卵黄生地とメレンゲの混ぜ込みは、メレンゲの泡残しがないように丁寧に。
(混ぜ込みが甘くメレンゲの塊が残っていると、大穴や底上げに繋がります。)
◎型に流した後は、中筒を押さえながらゆすって空気抜きをする(底からの空気混入防止)
◎角皿に置いて焼く場合は、角皿ごと予熱する
(角皿に置いて焼くと上が焦げたり底上げ率が高くなります。後々、解消方法も書いていきます)
◎焼き上がりはショックを与えて蒸気抜きをする(焼き縮み防止)
◎逆さにして冷まし、中筒の中もしっかり冷たく冷えるまで型から出さない。
⚠サラダ油を使用する場合は、ヘルシー系オイルは使用しない(コレステロール0とかも危険)
⚠型はアルミ製のシフォンケーキ型使用。テフロンは生地が張り付かないので失敗します。
⚠アルミ製シフォンケーキ型でも、底部分に段差のある型があるそうです。底に段差のない型を使って下さい。