FXで勝つための『諦める』というのはFXを学ぶことではない
まず初めに、今回の内容はFXを学ぶことを諦めるということではないということ。
FXで勝てるようになるためには才能は必要なく、勝てる手法を教えてもらい正しく学び続けることで勝てるようになります。
もちろん人によって差は出てきますが、それはFXに限らず仕事や勉強でも同じですよね。
勝てなくても諦めずに教えられた通りに厳格にFXを学び続けると、正しい相場観が身についてきます。
そうすると「これはルール通りだけど、危ない感じがするから見送ろう」とか「これはそろそろ下がりそうな値動きだな」といったようなことが分かるようになってきます。
FX相場観が身につくと「諦めも肝心」なポイントが分かり、諦めるという選択肢が取れるようになる
2021年6月8日ポンド円5分足チャート。
個人的には「待っていました!」という値動きになったのでエントリーしました。
しかし、エントリー後の値動きは想定していたものとは違う値動きになったので、粘らずに目的地に達する前に途中で決済しました。
「勝ちたい、早く儲けたい」といった邪な考えを持ったままFXに取り組むと、建値で逃げたり微損で済ませたりしがちになります。
そういった自分都合の取り組み方では、正しい相場観を身に着けることはできません。
エントリーした後に逆行しても責任を持って保有し、酸いも甘いも経験することで見えてくるものは必ずあります。
これからは冒頭のFXトレードはどのように分析し、エントリーから保有中の判断を行ったのかを紹介します。
4時間足【2021年6月8日ポンド円】
4時間足は上昇トレンドです。
現在は一旦上昇が落ち着き、調整のような値動きになっています。
なぜ上昇トレンドが一旦止まり、下がってきているのかを考えてみます。
現在の上昇トレンドは4時間足レベルではなく、それより上の時間足レベルの値動きのように思えます。
そこで日足を確認します。
大きな視点では1年以上続く上昇トレンドであることが分かります。
特に200MAを上抜けてからは上昇の力が強く、大きな押し目なく上昇を続けています。
個人的な話になりますが、私は一方的な相場があまり好きではありません。
これだけ上昇が強いと「そろそろ下降するんじゃないの?」という邪な考えが頭をよぎり、逆張り思考に陥りトレンドに乗っていけないという悪癖があります。
本題に戻りますが、長く続く上昇トレンドとはいえ、当然のことながら一生続くわけではありません。
どこかでは押し目が入りますし、いつかは上昇トレンドも終わりが訪れます。
基本的には買いを狙うのですが、一旦相場が落ち着きそうなポイントというのはチャート分析をする段階でしっかりと抑えておく必要があります。
2021年6月8日現在のポンド円も、上記のような局面に差し掛かっていると考えます。
日足をさらに拡大してみると、過去に強い売りが入ったポイント付近に達していることが分かります。
FX相場の特徴として「過去に売りが入ったポイントは将来も売りが入りやすい」という特徴があります(買いも同様)。
そして、4時間足では実際にそこから売りが入っているという事実があります。
また、トレンドラインも引くことができます。
これだけ強い上昇トレンドなのでいきなり下降トレンドに移行する確率は低いですが、一時的には下がってきている理由付けをすることはできそうです。
続いてこの下降がどこまで続くのかということを考えます。
分かりやすいのはフィボナッチと200MAを使った予測です。
現実的なのはFE161.8と200MAくらいまでの下降で、この付近までの下降であれば想定できそうです。
しかも、前回強めの売りが入ったポイントでもあります。
もしここから下降するのであれば、その辺りまでの下降はあり得るのかもしれません。
1時間足
続いて1時間足チャートの分析に移ります。
画面中央の鋭く伸びる上昇が目立ちます。
この上昇が発生した直後は、上位時間足レベルの下降する根拠があるからといってすぐさま売るのは間違いです。
上位時間足レベルのトレンドラインやフィボナッチ等の抵抗となりうる根拠というのは、下位時間足に反映されるまでに時間がかかります。
この局面で売りを考えるのであれば、押し目からの上昇が直近高値を上抜けられなかった時点からは考えることができます。
そこから赤い縦線の位置までの相場の流れを振り返ります。
大まかにはオレンジのラインに沿った値動きで下降してきていることが分かります。
さらに、すでに行き着くポイントに達していることも分かります。
行き着くポイントというのは、FR61.8とFE161.8ですね。
上記のポイントで明確に反応しています。
しかし、FR61.8やFE161.8というのは深い戻しなので、そこに達して反応したから直ちに上昇していきます!とはならないことも多いです。
今回の相場ではどうでしょうか。
FR61.8・FR161.8付近に達してから上昇してきていますが、その力はさほど強くないように見えます。
さらに、直近の下降にFRを当てると、FR38.2で抑えられていることが分かります。
本格的に上昇していくとしてもここから上昇していくのではなく、直近下降の戻り売りが入ってから上昇するのかもしれない。
上位時間足ではもう少し下方まで下降していく可能性もあるので、あわよくば利益を伸ばせるかもしれない。
リアルタイムでのチャート分析ではこのように考えていました。
これらはあくまでも想定の話であって、実際にはどうなるのかは分かりません。
ただ、「ここから一時的に戻り売りが入る可能性は高そうだ」ということは言えそうです。
5分足【2021年6月8日ポンド円】
最後に5分足チャートを振り返ります。
5分足チャートでも、売る根拠は多くあります。
まず思いつくのがフィボナッチですね。
上昇の起点と思われる山にFEを当てます。
今回はどちらが上昇の起点かはっきりしなかったので、2カ所に当てました。
すると、大体同じ位置にFE161.8が表示されています。
この価格帯というのは、1時間足の直近下降FR38.2付近でもあります。
この辺りまでいい形で戻せば売れるかもしれないという目安になりそうです。
またトレンドラインも引くことができます。
延長すれば、先ほどの抵抗帯となり得る付近と重なりそうです。
様々な根拠が重なるので、この付近でどのような値動きになるのかを見ます。
そこに到達するまでの値動きを振り返ると、勢いよく上昇してくるのではなくいくつもの波を挟んでようやく到達していることが分かります。
さらに、最後の力を振り絞ってそのポイントに到達していますが、全て戻されてしまっています。
この時点で決着が着いていることが分かりますね。
上手い人であればこの天辺から売ることができるのかもしれません。
私は不器用な人間なので、下がったことを確かめて、その戻しから売るという誰でもできるようなFXトレードしかできません。
その後の値動きを見ると、鉄板エントリーパターンになっていることが分かります。
・1時間足FR38.2、5分足FE161.8・FR61.8・トレンドラインに達する上昇が全て戻された。
・その後、エリオット波動のような値動きで戻しが入った。
・FE161.8で戻しが止まり、且つエリオット5波まで終了した。
ここまで根拠が揃えば売るしかないですよね(笑)
5波終了後に下がってきたところで途中乗りエントリーしました。
「あーこれぜってー下がるだろ(笑)」とニヤニヤしながら見ていると、その後の値動きは想定外のものでした。
下方の抵抗帯が硬くてすんなりと下がっていかない。
下降していくどころか、1時間足FE161.8・FR61.8の抵抗帯を下抜けることができず強めに反発してきました。
「うわっ、マジかよ・・・」
もし下降の力が強く、ここからグイグイ下げていくようであれば、このような反発上昇は発生しません。
少し戻してもみ合い始めたところで一旦切りました。
ここで意固地になって「目的地まで絶対保有するんだ!」と意固地になって保有して大損をぶっこくのか、素直に諦めて一旦手仕舞うのか。
FXトレーダーとして一つ上のレベルになるためには必要なことだと考えます。