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週刊文春(6/17)の報道について

2021/06/18

昨日の週刊文春において、私が内部の会議において、事務方に特定の企業への発注を示唆したかのような記事がありましたが、記事の根幹に係る部分で事実と異なる点があるためお話しさせていただきたいと思います。会議の音声について、改めてIT室の音源を確認したところ、4月7日の会議のものだと分かりました。

【顔認証システムについて】
この会議では、入退出管理の顔認証システムの導入にあたって、いわゆる大手ベンダーのシステムに拘ることなく、ベンチャー企業を含めて新しいシステムについてもしっかり勉強していくように、との主旨で事務方に話をしたと記憶しています。

【企業名】
また、記事中にある「ACES(エーシーズ)」という事業者とは複数の企業の方々が参加する勉強会でご一緒したことがあるかもしれませんが、内部の会議の音声データを改めて確認しても、私がこの会議の中で、具体的な企業名を挙げたという事実はありません。

また、改めて週刊誌が配信している音声データを確認しましたが、非常に不鮮明な部分を意図的にテキストで補っているように思えます。この点は、皆さんもぜひご自身で確認してみていただきたいと思います。トレーサビリティの向上と真正性の証明が確保できる点は、まさにデジタルの利点です。

【NECと入退出管理】
なお、記事では、デジタル庁における入退出管理システムの導入にあたり、NECではなく、特定の企業に発注することを示唆したかのような箇所があります。NECとはこれまでも国と一体となって、顔認証システムにかかる実証実験等にも取り組んできており、強い信頼関係でご協力いただいております。その上で、いわゆるオリンピック・パラリンピック関係システムについては、必要な機能に見合った契約金額の圧縮となるよう交渉する過程で、「国民目線で調達の無駄をなくしていく」ことを伝えたものである一方、デジタル庁の入退出管理システムの導入検討については、「デジタル庁として、大手ベンダーに限らず、企業の技術動向を幅広く情報収集すべき」との考え方を伝えたものであり、全く別の論点を無理に結びつけた内容となっており、事実と異なる記事となっています。

このように、昨日の記事は、一般の読者に対して、意図的に誤解を与えようとするものと考えており、昨日、出版社に訂正又は記事全体の削除の抗議をしました。

一連の報道をめぐり、NEC、松尾先生、ACESには大変なご迷惑をおかけしており、誠に申し訳ないと感じています。