ワクチン高齢者接種、7月完了 全自治体が見通し 政府調査
時事通信
1964年・島根県生まれ。1986年から医療ソーシャルワーカーやケアマネジャーの実務を経験し、2005年から東洋大学で介護福祉士などの福祉専門職養成と高齢者福祉・介護保険制度・ケアマネジメントの研究を行う。社会福祉士・介護支援専門員。
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ワクチン高齢者接種、7月完了 全自治体が見通し 政府調査
時事通信
新型コロナウイルス感染症に一番脆弱な存在の高齢者に対し、ワクチン接種が完了する見通しが立ったことは朗報です。 ただし、ワクチン接種が感染を完全に防ぐものではないということは医療・公衆衛生の専門家から情報発信がなされているとおりであり、今しばらくは高齢者介護分野での感染防止策の実施やさまざまな生活上の制限は続けざるをえないでしょう。それに伴う高齢者の二次的な問題(廃用性の障害や気分の低下など)防止への留意も欠かせません。 一方、ワクチン接種の進捗・スピード感は、先進諸国のなかで相当に遅れている状況にあり、わが国の政府・自治体の緊急時の対応能力の不備を表しているとも言えます。次の未知のウイルスに備えることや災害時の対応などに向け、今回の遅れを検証することもそろそろ始めるべきだと思われます。
【静岡県 新型コロナ】ワクチン1回接種の高齢者施設でクラスター
静岡放送(SBS)
高齢者介護の現場では、すべての利用者・従事者に2回めのワクチン接種が終わったとしても、当面は感染防止策について細心の注意の継続が必要でしょう。ワクチン接種が高齢者の予備力全体を直接高めるわけではありませんし、ワクチンで完全に感染が防止できるものでもありません。また、ワクチンで得られる抗体に関しても、その強さや有効な期間などはまだしっかりとは明らかになっていません。 要介護高齢者等におけるワクチン接種の効果に関するエビデンスが一定程度把握できるまで、利用者・家族・従事者は今しばらくの辛抱が必要でしょう。もちろん、過剰な制限は高齢者に廃用性の問題を生じさせてしまいますから、その点への留意は欠かせません。
【独自】高齢者ワクチン接種2か月、東京・中央区は70%…政令市など74自治体調査
読売新聞オンライン
今回のワクチン接種のオペレーションは、自治体に委ねられています。そのなかで一番大きく現れている自治体間の差異は、接種に直接あたる医師などの医療従事者の確保策です。そこには地域の医療専門職の団体(医師会や看護協会など)とのもともとの連携体制や、公立医療機関を有しているか否かなど、平時からの医療体制が影響を与えているようにうかがえます。 もちろん、自治体の危機管理能力や業務遂行能力に左右されている部分もありますが、接種の遅れの要因をそこだけに見出して非難することは得策ではありません。 ただ、いずれの自治体でも、この2ヶ月の高齢者への経験でワクチン接種の対応が軌道に乗ってきているようです。これから夏・秋にかけて、接種は加速度的に進んでいくでしょう。
親しい友人「いない」3割超 60歳以上、コロナで外出減 高齢社会白書
時事通信
医療的ケア児支援法が成立 国・自治体の支援「責務」明文化
毎日新聞
「医療的ケア児」とは、疾患や先天的な障害などにより、経鼻経管栄養(鼻から入れたチューブで栄養を取る方法)・胃ろう(皮膚の外から胃に直接入れるチューブで栄養を取る方法)、気管切開部等の喀痰(たん)の吸引、人工呼吸器の装着・操作などを日常的(多くの場合は毎日複数回)に必要とする児童のことで、全国におよそ2万人いると報告されています。 これらの医療的ケアは本来医療専門職が実施すべき行為ですが、身近に常時そうした専門職が配置されることは稀であり、10年ほど前に一定の条件下で介護職員等などによる医療的ケアの実施が認められるようになりました。しかし、そうした取り組みは特別支援学校や福祉施設、在宅ケアの場によって差があり、医療的ケア児の生活範囲は狭まり、家族(親など)の生活にも支障が生じています。 今回のこの法制化で、そうした支障が緩和され、医療的ケア児の暮らしが質的に豊かになることが期待されます。
「ワクチン接種しないと退職要求」「職場にチェック表貼り出し」医療従事者の相談、日弁連が公表
弁護士ドットコムニュース
コロナ禍のなか、高齢者介護の事業所・施設では全国でクラスター化した感染が相次ぎ、その防止などに過剰とも思える対応が散見されます。記事にあるワクチン接種の強制だけでなく、職員に通勤時以外の外出を禁止してその誓約書を提出させることや、感染した職員を処分する方針の事業所等は決して珍しくありません。 もちろん、介護の専門的サービスを提供するなかで感染のリスクを徹底的に除外・除去する取り組みは欠かせませんが、職員の権利や自由を不合理に奪うようなことがあってはなりません。 一方、一部の事業所・施設では、自治体から職員・利用者のPCR検査(無料)実施の支援があっても、感染が発覚した場合に減収が起こることを経営者が懸念して、その検査・支援を一切受けないという決定をしているという報告もあります。 いずれにしても、コロナ禍のなかでの医療機関や介護事業所等の経営者・管理者の見識が問われます。
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今回のワクチン接種では、供給については政府が責任を持ち、接種に関しては自治体が責任をもつという役割分担が行われています。海外と比較すると供給も接種も遅れているという指摘や、接種における体制整備が不十分という問題もありますが、この時期になって供給・接種ともにスピードが加速しているようにうかがえます。 優先順位・優先枠の設け方も自治体に委ねられた部分が多く、地域ごとの特徴にあわせて独自の工夫が行われているのは地方分権という観点からも重要なことでしょう。 医療職のほか、特定多数の人びととの身体接触が日常的に生じる保育士・幼稚園教諭や、介護従事者を最優先にしている自治体も多く、それぞれ適切な判断だと言えますが、一方で、休業要請で疲弊する飲食業従事者、流通小売業の接客に従事する人びと、インフラ・公共交通の現業に従事する人びとへの優先接種を考える自治体があってもよいのかも知れません。
75歳以上医療費「自己負担2割」改革法成立 22年度後半から
毎日新聞
医療保険や介護保険などの社会保険制度では、保険料は所得等によってその金額に差をつけて「所得の再分配」機能を果たす一方、保険給付(医療や介護などのサービス)を利用するときの負担金は無料もしくは属性(年齢や所得など)による差をつけないというのが大原則です。しかし、わが国では、国民皆保険制度(1961年)の開始にあたって、過度な利用を防止する目的で国民健康保険や健康保険(被扶養者)に5割という大きな負担を導入したりするなど、給付の抑制と財政効果を狙って自己負担を求める政策手法が伝統的に用いられています。 この記事で示される「75歳以上の医療費自己負担を1割から2割へ」と見直すのも同様の手法です。 ただし、法案の審議などの過程で、2割負担を求める対象は比較的高所得の高齢者に限定され、その対象者は75歳以上の3割ほどにとどまります。この意味で、今回の改定ではさほどの財政効果は見込めないでしょう。
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生活保護の被保護者数や申請数は経済情勢と相関関係があると考えられています。その数が増加に転じたことは、コロナ禍による経済情勢の悪化が身近なところで示されたと言ってよいでしょう。 ただ、記事にあるとおり、増加に転じたと言っても前年比で+2%ほどですので、さほどに大きな変化とは言えません。経済情勢から考えると、本来はもっと多くの申請・相談が押し寄せても不思議ではありません。 おそらく、個人や世帯に生じている経済的問題が潜在化して申請や相談などに結びついていない、あるいは、生活保護にネガティブな印象をもったり、いわれのない非難などに遭うことを不安に感じて申請等を行っていないのではないかと懸念されます。 生活保護制度は憲法第25条に定められた最低生活権を保障する最も重要な制度です。コロナ禍が原因か否かを問わず、困窮な状態に陥っている場合は、躊躇なく申請・相談をすることを勧めたいと思います。
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自衛隊大規模接種センター(東京会場)は、都営地下鉄三田線の大手町駅から徒歩数分の場所にあり、横浜市中心部や港北区などを通る東急東横線と相互乗り入れをしていることなどもあって、横浜市からのアクセスは良い場所にあります。そうした立地条件と、神奈川県・横浜市の接種体制の遅れに加え、コロナ禍のなかで最もハイリスク者とされる高齢者の危機感によって、横浜からの応募が殺到したと考えられます。 こうした大規模会場でのワクチン接種は、移動や接種予約のしやすい比較的元気な高齢者にはメリットとなる一方、よりハイリスクな状況である要介護高齢者等への接種には対策として効果が薄く、多くの自治体が悩んでいる問題点となっています。 ワクチン接種が進むなか、そうした高齢者が多く入所する介護施設などでのクラスター感染がいまだに相次いでいることは、皮肉な状況とも言えます。
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