まさか!?育てて最強「アサリ」新調理術
アサリは“育てる”とよりおいしくいただけちゃう!?冗談のようですが、これがホントなんです。そもそも、アサリは生きた状態で家庭に届くちょっと珍しい食材。そのアサリの生態をちゃんと知らずに扱っていると、とっても残念なことに…。でもご安心。ガッテンワザを使えば、買ったときより身がふっくら!なんとうまみや甘みもアップしちゃう!!秘けつはどこの家にもある食材をアサリに“食べさせる”こと!さらに、究極の身のふっくらさを味わえる「みそ汁」の作り方も大公開!おいしくて楽しいアサリの世界にご案内します。
生きたまま届く珍しい食材 アサリ
アサリは、生きたまま家まで届くちょっと珍しい食材。鮮度が命なので、とにかく生かして、消費者まで届けなければならないんです。だから、スーパーで買ってきたアサリをよ~く見てみたら、どれも心臓がバックバク!では、いったいどうやって生きたまま届けられるのか。その要となるのが、いわゆる“アサリの保養所”。遠く離れた産地から、中央の市場やスーパーなどへ届けられる前に立ち寄る“中継点”で、アサリの活力を回復させる施設です。着いたときは、殻を閉じる力すら失っていたヘロヘロのアサリを温度や水質が管理された海水に、およそ1日浸してあげます。すると、すっかりリフレッシュ!殻をピッタリ閉じた元気なアサリに戻ることができるんです。
身を激やせさせる“ある習慣”
私たちのもとへ、生きたまま届いてくれるアサリ。そんなアサリの身を弱らせ、激やせさせてしまう“ある習慣”があります。それは、買ってきたアサリをパックのまま、半日以上冷蔵庫に入れること。冷蔵庫での様子を観察してみると、殻をピッチリ閉じた元気なアサリが、わずか8分後にはパカッ!およそ8時間後には、そのほとんどが、殻を閉じる力すら失ってしまいました。また今回、「肥満度」という身のふっくらさを表す指標(殻も含む全重量のうち身の重さが占める割合)を調べてみると、冷蔵庫に半日入れておくだけで、その身が大きくやせてしまっていることもわかったんです。
ちょっとだけ育ててみたら・・・うれしい変化を発見!
実は今回、買ったときより身が太る、とっておきの方法を見つけちゃったんです。きっかけは、アサリをつけた塩水に、いろんな食材をちょい足しする世界各国の食文化。各国では「砂出し」や「洗浄」を目的に、とうがらしや重曹、コーンミールなどを足した塩水に浸してから、調理に用いていました。そこで、日本の台所に“よくある食材”を片っ端から足してみて、アサリの変化を調べたところ、うれしい変化が見られる食材を大発見!それは・・・かたくり粉!!ちょい足しすると、「水管」と呼ばれる酸素や栄養を取り込む管から、エサのように吸い込んでくれるんです。かたくり粉を足した塩水に3時間つけるだけで、「肥満度」は、買ったときよりアップ!さらに、うまみや甘みに関わるアミノ酸の量も、大幅に増えていたんです。
ふっくら&うまみUP!“かたくり粉”ちょい足しワザ
[材料]
- アサリ お好みの量
- 塩水(3%の濃度) アサリがひたひたになる程度の量
※3%の塩水:水500mlに対し、塩15g(大さじ1程度)の割合
※精製塩よりあら塩がおすすめです - かたくり粉 大さじ1(なければ、小麦粉 大さじ1)
[作り方]
- バットか、平たい器にアサリを並べ、3%の塩水と、かたくり粉大さじ1を加え、軽く混ぜる。
- アルミホイルや新聞紙で覆い、3時間待つ。
- 軽く洗ってから調理に用いると、買った時より身が太り、うまみ・甘みもUP!
★かたくり粉がなければ小麦粉(薄力粉)でもOK。
ただ、今回の調査では、かたくり粉を足した塩水につけたほうが、肥満度がやや高い傾向にありました。
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絶品みそ汁!ふっくらさを保つ秘けつは“少ない水”
かたくり粉で太らせたアサリの身。せっかくなら、できるかぎり身をふっくらさせたまま、いただきたいもの!今回ガッテンでは、身がかたく縮みがちな「アサリのみそ汁」を大変身させる“加熱ワザ”も大公開!!ポイントは、アサリの半分の高さ程度の“少ない水”。こうすると、熱源に近い下の殻の貝柱の接着から弱まるため、身は上の殻へ。すると熱いお湯から逃れられるため、身の加熱しすぎを防ぎ、絶妙な火入れができるんです。
ガッテン流!アサリのみそ汁の作り方
[材料]
- アサリ 200g~300g(かたくり粉を加えた塩水につけておいたもの)
- 水 400ml
- みそ 大さじ1程度
[作り方]
- アサリが半分くらいつかるまで水を入れ、残りの水は、沸騰させておく。
- 強火で加熱し、アサリの半数が開いたら、火を消し、沸かしておいたお湯を追加する。
- フタをして蒸らす。
★保温時間は、アサリの大きさがティースプーン以下だと2分、それより大きければ、3分が目安。 - 最後に、みそを溶いたらできあがり。
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