毒親に変わった母。長女の私にだけ暴言を吐きまくる
キレる母
もともと、怒りっぽい母ではありました。
でも、この頃の母は昔の比ではないほどキレやすい性格に変わってしまいました。
やっかいなのは、何が母の逆鱗に触れるか、全く予想がつかないことでした。
本当にどうでもいいことに突然キレたりするんです。
例えば、母の運転する車で買い物に行く途中、母が、
「あれ、ここにこんなお店あったっけ?」
というのに
「え?前からあったじゃん」
で、アウトです。
「生意気な口叩くな!!今すぐ車から降りろ!!歩いて帰れ!!!」
です。
もうね、この頃の母親は意味不明でした。いつ怒り出すかわからなくて、普通に会話もできない。
うちのお母さん、頭おかしいのかな、と思いながらも、母のルールに逆らうことはできませんでした。
怒り出した母に少しでも何か言い返したりしようものなら、母の怒りは倍増してしまうためです。
そうなるとさらにヒートアップして暴言を吐かれたり、ご飯を作ってもらえなかったりしました。
だから、うめおにぎりは母が怒り出したらひたすら黙ることにしました。
そして心を無にしようと決めました。
石ですね。もう。
あ、母がキレた!と思ったらすかさず石!
石モード!
石になると、何も感じなくて済むし、しばらく我慢していれば母の怒りも少し落ち着くので、嵐が過ぎ去るのを待つには最適でした。
ですが、母のキレやすさは、日に日にエスカレートしていくばかりでした。
こんな状態になったのだから、近所の祖父母のもとに逃げればいい、と、今客観的に見ると思います。
ですが、当時はなぜかそういう発想に至らなかったんです。
母が前と比べておかしいことはわかっていても、逃げた方がいいとか、全く考えなかったんですね。不思議ですよね。
自分の家の状況に慣れてしまっていて、母が変だけど当たり前、という謎の感覚を持っていました。
だから、時々祖父母の家に遊びに行くことがあっても、母の異常さについて相談することはありませんでした。
母は祖父母の前では激しくキレる様子はなかったので、祖父母も母がおかしくなっていることに気づかなかったと思います。
姉弟差別の激化
母がキレやすくなってから、最初のうちは、うめおにぎりと弟、二人に対して怒鳴り散らすことが多かったのですが。
母の症状が悪化していくにつれて、だんだんと、ターゲットがうめおにぎりに絞られるようになっていきました。
別の記事で紹介したように、母はもともとうめおにぎりよりも弟を可愛がっていたこともあって、こういう結果になったのだと思います。
今までの、謎の怒りスイッチが、弟には反応しなくなり、うめおにぎりだけに反応する。
「弟ちゃんは男だからいいんだよ!お前は女なんだからもっと親を手伝って敬え!!!」
うめおにぎりだけが、母に怒鳴られたり、物を投げつけられたりが日常茶飯事になりました。
母は、石モードを身につけたうめおにぎりに、
「おまえは何も言わないから何を考えているのかわからない!!余計にイライラする!!」
とさらに怒りを募らせていました。
こうなってくるともう、石モードでも辛くなってきて、家に帰るのが嫌でたまりませんでした。
わざと帰り道に遅く歩いたり寄り道したりして、なるべく家に帰るのを遅くしました。
母はそのうちに、弟を褒めながらうめおにぎりに怒鳴る、というセット技を使うようになりました。
何か弟が母の気に入った行いをすると、
「あーあ!弟ちゃんはえらいねー!本当に可愛い!それに比べてうめおにぎりはバカだから役に立たないしイライラする!」
うめおにぎりに聞こえるように、大声で独り言のように言いました。
それから、ある時から急に
「おまえは父親に似ている」
「そういうムカつくところが父親にそっくり!!」
と言ってうめおにぎりに父親を重ねて怒るようになりました。
別にそんなに顔や体型が似ているわけではありません。
ただ、母が父に対する怒りもうめおにぎりにぶつけるために言い始めたのだと思います。
これにはうめおにぎりも参りました。
うめおにぎりだって、この間の父親のゴタゴタがあってから、父にいい感情を抱いていませんでしたから、その父に似ていると言われて気持ちがいいはずがありません。
ある時、また些細なことで母がうめおにぎりにキレた時、
「もういい!!おまえいらない!弟ちゃんだけいればいい!父親に引き取ってもらう!」
と言い、本当に目の前で父親に電話されました。
「もしもし?!もううめおにぎりいないからアンタ引き取って!!!」
父親の声がわずかに聞こえ、え、と驚いているようでした。
うめおにぎりは、父親のところに行くのは嫌だと思って、その時は石モードにならず、「嫌だ嫌だ!」と騒いでいましたが、
かと言ってここにいたいかと言われたらそうでもないな、と冷静に頭の片隅で考えていました。
お父さんも嫌だしお母さんも嫌だし、
じゃあうめおにぎりはどこ行けばいいんだろうな。。。
と絶望していました。
結局、父親が引き取る話は実現せず、うめおにぎりは母のもとにとどまることになりましたが、
別に何かから救われたわけではなく、
こんな、サンドバッグのように怒りをぶつけられ続ける日常に戻っただけのことでした。。。