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FEAUTURE特 集

ザ特集

預託商法の闇 老夫婦の悲劇

18.04.04

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3月、破産手続きの
開始が決まった
健康器具販売会社の
ジャパンライフ。
この会社が展開していた
レンタルオーナー事業に
多額の資金を投じていた人は
全国で6000人を超えると
言われています。
預託商法に取り込まれ、
数千万円という財産を失った
愛知に在む80代の老夫婦を
取材しました。

「これは300万円。300万円。
 これはズボン、
 あまり今はいていないけど
 足に良いし冬は暖かい。
 これ全部磁石」
(83歳女性)

これらは全てジャパンライフの商品だ。
パンフレットには高額な
健康器具が並ぶ。
中には500万円以上する磁気ベルトもある。
これらの商品を購入してレンタルオーナーになれば
購入額に応じて毎月一定の
レンタル料が受け取れる。
ジャパンライフがレンタルオーナー事業と呼ぶ
預託商法の一つだ。

愛知県内にすむこちらの女性。
レンタルオーナーになったのは4年前だった。

知人についていった無料エステの体験会で
レンタルオーナーの勧誘を受けた。

「お金を100万入れると
 5000円もらえる
 毎月毎月レンタル料が
 入ってくるからみんな
 信用していた」
(83歳女性)

購入額が多ければ多いほど
毎月のリターンも大きい。
商品を買うというより、
銀行にお金を預ける感覚だったという。

「最初金利だと思っていた。
 自分が預けたお金が
 ちょっとずつ返ってくる。
 はじめはそんなに多くない」
(83歳女性)

お金の話をした途端、
黙り込んでしまった。
そこに隣で話を聞いていた夫が割り込んできた。
とりだしたのは・・・

「これ契約書。桁が違う。
(毎月の)レンタル料が魅力で
 やられちゃう。
 俺がやめなさいやめなさい
 絶対にやるなと言っても
 妻は自分に内緒で
 お金を全部入れてしまう」
        (夫 87歳)

「あまりやらないようにと言われた」
(83歳女性)

「やめろと言った」
   (夫 87歳)
「なぜそれでもやめないのか」
        (記者)

「もらえるお金が増えてくるので
 それが欲の間違い。
 お金と思えなくなっちゃう」
(83歳女性)

貯金はもとより、
代々受け継いだ田畑も処分。
生命保険も解約し、
すべてジャパンライフに
わたしてしまっていた。
その額は1億円近くになるはずだと
夫は話している。

そして3月
ジャパンライフは破綻した。

つぎ込んだ財産は戻ってくるのか?
夫婦の信頼は崩れ、
喧嘩ばかりの毎日が続いている。
結局いくら使ったのかも
打ち明けていない。

「言えない。申し訳ないから。
 お父さんに申し訳ないから言えない。
 死ぬか殺されるか。
 今はそれぐらいの気持ち。」
        (83歳女性)

「好きな酒をやめた。
 飲むとどうしても思い出す。
 色々な事を」
(夫 87歳)

なぜ、夫の制止も聞かず、
ジャパンライフに
財産をつぎ込んだのか?

彼女の背中を押したのは、
ある殺し文句だった。

多くの高齢者が
財産をつぎ込んだ預託商法。
5日は、その巧妙な
仕掛けに迫ります。