2021-06-12

ピクシブから小説を消した話

これは女性向けジャンル二次創作小説を書いているオタクによる、ただのお気持ち長文だ。 

ピクシブから小説を消した。全て消した。 

よく「消さないで」とか「消されてしまって残念だ」とかいったつぶやきは見かけるので、消す側の理由について残しておこうと思う。 

もちろん、これはあくま私自身の理由で、他の消した誰かと同じだとは思っていない。 

あくまでこういう人間もいるのだという話だ。 

結論から言えば、ピクシブノットフォーミーのサービスになったから、という一言に尽きる。

原因はサイトのものについてと、利用者(と取り巻く環境)について。 

大きくこの二つに分けられる。 

まずはサイトについて。 

度重なるUIの改修により、ピクシブはとても「美しい」サイトになったと思う。 

住宅展示場のような、生活感を廃した無機的な美しさだ。 

アクセスしたい情報トップページからは隠され、管理画面に羅列されるのは個人的には不要情報ばかり。 

懐古厨と言えばそれまでだが、使いづらいというのが率直な感想だ。 

もちろん、評価できる部分もある。投稿ファイルの種類をプルダウンから選べるようになった点、表紙の種類を追加し、タイトル自動入力できるようにした点。 

小説も主要サービス認識されているのだとわかるのは嬉しい限りだった。(そもそもイラスト投稿サイト小説投稿できるだけでも十分ありがたい話だとは思っているのだが…) 

これらの改修を受けて、ピクシブがどの方向へ行こうとしているのか個人的にも察する部分があった。 

サイト全体としては、プロイラストレーターやその卵とその顧客をつなぐ役割に思える。だからおしゃれなサイトに、素晴らしい画力作品掲載し、ショウウインドウのように見せている。 

では小説についてはどうだろうか。 

オリジナル作品コンテストを開催したり良作のピックアップをしたり、力を入れている。 

小説版のトップページを見れば、かなり良い位置にそれらの企画が配置されていることからもわかる。自分で項目の表示順を変えられる機能は失われたので、見たい項目がそれらより下にある場合は必ず目を通すことになるからだ。 

基本的方針イラストと変わらないのだろう。筆力のある創作者の囲い込み(とまでは現状では難しいだろうが)をしたいのだと感じる。 

しかし、これに対して二次創作小説無法地帯だ。 

良い面もある。好きに書いていい。 

だが率直な印象として、総閲覧数や総作品数を増やすための「だし」に使われている気がしてならない。 

特に旬や覇権と言われるジャンル以外でほそぼそと書いている、つまり、私のような人間は。 

ピクシブ側に求められている創作者ではないのだと、そう思うようになった。 

わざわざ機能改善について問い合わせるまでもない、なんとなく「あ、もうここのお客さんじゃなくなったんだな、じゃあしかたないね」という感覚の話だ。 

なので、どちらかというとより深刻に思ったのは、利用者側の問題だった。 

ジャンルを問わず二次創作に触れるオタクなら、毎日のように何かしらの問題が発生しているのはご存知なのではないだろうか。 

トレパクに焼きマシュマロ、欲しい物リスト投げ銭機能の是非。 

舞台はおおよそピクシブではなくツイッターだが、おそらく、いわゆる学級会が開催されていない日はない。 

絵師問題だと高をくくっていたトレパクが小説でも設定文章パクリ、という形で発見されたツイートを見た時などめまいがした。 

ピクシブ利用者が増えた。これは良いことだ。 

どんなに良いサービスでも、利用者がおらず収入が入らなければ長続きはしない。 

だが、利用者が増えたことで、同人二次創作知識が浅い人、マナー理解できない人、モラルがない人が増えたのも事実だと思う。 

そういう人々の目に、自分小説を触れさせたくなかった。 

自分が書いた小説には愛着がある。世界で誰より自分が一番自分小説ファンだと思っている。 

プロはまた少し話が違うのだろうが、趣味で書いているだけのオタクなのだから、読者を選ぶ権利はあるはずだ。 

問題を起こす人、そしてその人を支持する人。 

そういう火種にくべられ、何かあった時に「この問題児が好きな人はこっちの小説も好きだから、こっちも警戒した方がいいかも」となるのが怖い。 

一応弁解しておくと、このリスクも踏まえて投稿していた。

しかし心が折れた。 

小説をいくつか投稿し、幸いなことにコメントをいただいたこともある。 

ピクシブ作品ページもそうだが、ツイッターエゴサして見つけた時は本当に嬉しく、次も頑張って書こうという気になった。 

なった、のだが、心を折ったのもまたコメントだった。 

その理由となった例を二つ紹介して、終わりとしようと思う。 

これから書く内容は、自分でも僻みが混ざっていると感じるという点は先に伝えておきたい。 

一つ目は「『ジャンル名/CP名』は○○さんの小説が一番おもしろい、他の人のを読んでも物足りなく思うようになった」というコメント。 

○○さんではないので、それならもう投稿しなくてもいいし投稿していたものも消して問題いか、と思った。 

オタクに限らず、何かを褒める時にどうしても無意識に他を下げる人はいる。 

「○○しか勝たん」とかの言い回しも、同じように感じる人もいるかもしれない。 

せめてジャンルCP名は伏せて発言した方が、結果として好きなジャンルCP作品数は増える、ないしは維持されると思う。 

書いた時点で満足できるので、このコメントでわざわざ他の人に見せる必要性を今一度考える原因になった。 

二つ目は、問題を起こした人の作品をべた褒めしているコメント。 

それだけであれば関わりたくないとミュートするだけなのだが、自分作品に熱心なコメントを残してくれる人だと気づいて反射的にブロックした。 

関わりたくない以上に、そういった作品を読んで褒めるような人に読んでもらいたくないと思ってしまった。 

その人が起こした問題を何も知らず、作品純粋に楽しんでいるだけなのだとしても許容できない。ましてや、全て知った上で「作品と作者は別だから」という人なら余計に近づきたくない。 

繰り返すが、これは二次創作の話だ。書き手ほとんどがプロではなく、仮にプロやそれに近い技術を持つ人であったとしても、完全に自己作品を切り離して制作する人はまずいないと思っている。 

なぜなら、趣味で、好きなように書くものから二次創作とは、そういうものから。 

読んでもらいたくない人がいるのに、ネットに大々的に公開する意味なんてあるのか。 

ある、と答えるだけの論拠は、持っていなかった。

そういうわけで、小説は全て消した。復活させる予定もない。 

マナーを守って楽しんでくれた人には悪いのだが、それよりも恐怖や嫌悪感が勝った。 

また、これらはあくま投稿目線の話で、閲覧者としては今後も利用する心づもりでいる。 

今後は小説を書いたとしても、一人でひっそり楽しむつもりだ。もう二度と、どこにも出したくない。

  • まじで結構上手い人ほどすっと消すからまじで悲しい 今は本当に覇権?流行り?ジャンルが目に入りやすくてランキング地獄だもんな 言いたいことはわかる

  • メンヘラお疲れ様でした

  • とりま、おつかれさまです

  • ありがとうございます。  もう書かなくてもいいんだっていう安心感が結構あったし、消してる時は楽しかったですね。  メンヘラの自覚はあるよ  安定してブクマ三桁もらってる...

    • メンヘラ開示たのしい?絶頂しそう? こういうのが本当に地獄だなって思ってる特に二次創作腐女子 仮に増田がいつもの創作増田でもマジで一言一句同じこと言ってるメンヘ腐女子いる...

      • ねえねえ前メンヘラポエムでメンヘラって罵ってくれた人かな?元気?女の子最近殴ってる? まさか他の人にまでメンヘラって暴言はいてると思わなかったな、だめだよ他人にメンヘラ...

        • ジャーナルアプリってご存知でしょうか?その名の通り、ジャーナリングするアプリです   ジャーナリングというのは雑にいうと "書く瞑想" です 頭に思い浮かんだことを取り繕わず文...

          • よろしければどうぞ   増田で傷つく人はもしかしたらご存知ないかも知れないのでアプリを共有 anond:20210317010328

            • 自宅を追求して嫌がらせ、みたいなレベルでなければマイナスな反応でも正直ウェルカムなんですよね。 なんでもいいから自分の思ったことについて他の人はどういった考えを持つのか...

    • メンヘラの自覚はあるよ  安定してブクマ三桁もらってるのにたった二人の一言で消すんだから メンヘラではない、普通のことだよ。 オレも四桁ブクマをもらえると良い気分になる...

      • 「〇〇しか勝たん」問題はタイムリーだね。 本人の意思不在で競争に追い込もうとするのは、もうモラルに反することになっていくのかも。 繰り返すが、これは二次創作の話だ。書...

      • メンヘラですわ安心していい

  • 増田に投稿するよりごちゃんの同人板のが向いてる

  • ツイのリプ欄を連絡帳代わりに使われた俺よりマシ。 ツイみたいな損得勘定でしかプラス行動が取れない場所ではなく、ある程度の純粋な評価基準が残ってる渋が残ってくれないと困る...

  • オタク本体の「同好者の集い」をやる場所だったのが、そうではなくなったのだね わかる気はする………今の世界は、オタク趣味が普通に世の中に露出して居るものになったので、純粋...

    • 批判、批評してれば偉くなったと勘違いしてる不逞の輩も増えてるし 世の中はドンドン生きづらくなってる

    • コミュニケーションでグイグイ踏み込む無神経タイプが確実に増えてるし、普通にオタ趣味に手を出してるからねぇ マイルドヤンキー位なら多かれ少なかれ関わらないと生きていけない

  • 増田がとっても女々しくて好き。 生々しいね。

  • 個人サイトが一番だよ。自分の庭に引きこもってると本当にそう思う。一々閲覧側とか投稿側とか考えたくないしね。

    • なんだっけ 携帯専用のアリプラとかあったね 今もあるのかな

  • 「しか勝たん」構文にまでヘラるのは若干お気持ち過ぎると思うけど 「他を下げないと褒められない」のはなんとかならんかね

    • なんとかなるようならとっくに無くなってる。 何かを説明するのに比較は有用だから仕方ない。

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