アクアワールド県大洗水族館は27日、ラッコの赤ちゃんが死んだ、と発表した。生後8日目だった。石橋丈夫館長は「順調に育てば4、5カ月後にはお披露目しようと期待していたのに残念だ」と話している。
赤ちゃんは20日に生まれた。母親は9歳の「カンナ」。水族館は親子に刺激を与えないよう、誕生直後から水槽をフェンスで囲い、飼育係の職員が24時間態勢で見守っていた。
赤ちゃんは27日午前、カンナのおなかの上から2回、水中に落ちた。異変に気づいた飼育係が動物病院に運んだが、その日の午後2時半に死んだ。気管支に水が入っていたという。性別はメスだった。カンナは6度目の妊娠。2007年に生後5カ月弱まで育った赤ちゃんがいたが、それ以来の正常出産だった。
飼育係の大須賀陽子さん(47)は「ずっとおなかの上で育てていたカンナにとって、つらい出来事になってしまった」と話す。カンナは赤ちゃんの姿が見えなくなり、ショックを受けている様子だという。