2019年2月14日、「結婚の自由をすべての人に訴訟」が始まり、いま現在も裁判は継続中です。
いわゆる同性婚訴訟のことですね。
さて、この同性婚訴訟ですが、地裁での裁判がいよいよ大詰め。
ですが、東京裁判だけが本人尋問の機会を得られていないんです。
本人尋問は裁判の証拠になる大事な大事な機会であるのに!
「本人尋問をやるべき!!」という声を裁判所に届けるために賛同を集めています。
この記事は「裁判とか、訴訟とか、本人尋問とかパワーワードすぎてわからない!!!!」という方にも、
「結婚の自由をすべての人に訴訟」とは?
2019年2月14日、同性婚を求める13組の同性カップルが、国を一斉提訴しました。
求めているのは「婚姻の平等」です。
特別な権利を求めているのではなく、
「愛する人と一緒に生きていくあたりまえの権利」をお願いしているもの。
この裁判の正式名称を「結婚の自由をすべての人に訴訟」と呼んでいます。
「結婚の自由をすべての人に訴訟」の主張
原告の方たちと弁護人の主張ポイントをわかりやすく3つ挙げますね。
- 「法の下の平等」に反している(憲法14条)
- 「婚姻の自由」が侵害されている(憲法24条1項)
- 「個人の尊厳」が守られていない(憲法24条2項)
この裁判で問われているものは主に上記の3つです。
「同性婚を認めないのは、憲法違反だよ〜!!」ということですね。
東京訴訟で原告側が主張している内容は以下のリンクに詳しくまとめられています▼
これらを論証するために「結婚の自由をすべての人に訴訟」では、
裁判の当初から原告たちの「本人尋問」を行なうことを求めてきました。
次の段落では、「本人尋問って?」「本人尋問はなぜ大事なの?」について詳しく説明していきます。
<下に続く>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});
本人尋問の機会が奪われている!!
2020年12月5日に第5回目の「結婚の自由をすべての人に訴訟」の東京裁判が行われました。
裁判を進めるにあたって、東京地裁の田中寛明裁判長は「原告の本人尋問は必要ない」と言っているんですよ…。
本人尋問とは?
本人尋問とは、原告が法廷で代理人弁護士や裁判所からの質問に答えるもの。
例えば、「同性婚がない日本でどのような困難があったか?」ということなどを、
口頭で問い尋ねられながら裁判官にじっくり聞いてもらうことです。
本人尋問と意見陳述の決定的なちがい
これまで裁判の中では原告による「意見陳述」が行なわれてきました。
法廷に立ち原告として自らの体験や意見を述べることを「意見陳述」といいます。
「本人尋問がなくても意見陳述で十分なのでは?」という声もあります。
さらに弁護士側によると、「本人尋問」と「意見陳述」は決定的にちがうことがあると。
その決定的なちがいが以下です。
- 「本人尋問」は主張を裏付ける証拠になる
- 「意見陳述」は証拠にはならない
本人尋問と意見陳述では、裁判の中での重要度が全くちがうと言われています。
本人尋問が行なわれなかったらどうなるの?
もしも本人尋問が行なわれなかったら、どうなるのでしょうか。
それは、最高裁を含めて原告の方たちが困難や経験を伝えられる場面は二度とこないということ。
基礎になる地裁での裁判。
本人尋問がないまま、あっさりと訴えを却下されてしまったら、
本人尋問はなぜ必要なの?なぜ大事なの?
「本人尋問」がなぜ大事なのか?を改めて整理すると、
- 本人尋問は主張を裏付けるための重要な証拠になる
- 原告の話を口頭で伝えられる最初で最後の機会である
本人尋問なくして判決なんてあり得ない!!
裁判官は同性カップルの個別事情について
「聞くに値しないほど邪魔なもの・・・・・・・・・・・・・である」とまで言っています。
この田中裁判長の「邪魔なものである」という発言は許すに耐え難いもの。
弁護士側からはすでに「発言を撤回してください」と申し上げたそうですが、発言は撤回はされませんでした。
というか、個人の尊厳を取り戻すための裁判なのに、逆に尊厳を踏みにじられてる…。
LGBTQ+当事者が抱えてきた困難や葛藤は聞く必要がなく、それどころか「邪魔なものである」ってどういう思考なんでしょうね…。
原告の方々は人生かけて裁判にのぞんでいるのに。
原告本人の声を聴かずに書面だけで判断・判決しようとしているなんて、
「本来ありえないこと」なんだそうです…。
東京弁護団の寺原弁護士も記者会見で以下のようにハッキリとおっしゃっていました。
本人尋問は通常するもの。東京だけが特殊という状況です。こういう大きな憲法訴訟で本人尋問は当然するものなんです。今後の流れとしても求めずとも本人尋問が予定されているのが通常なんです。
裁判中では、「憲法32条の裁判を受ける権利も侵害されている」と中川弁護士も訴えていました。
「結婚の自由をすべての人に訴訟」の応援方法
では、実際にどうやって「結婚の自由をすべての人に訴訟」を応援したらいいのでしょうか?
- 本人尋問を求める署名に賛同する
- 周りに署名を広める
- 裁判官に手紙を書く
- 裁判に注目する
①本人尋問を求める賛同署名を集めているよ!
「結婚の自由をすべての人に訴訟」は、全国5箇所で行なわれています。
そのうち札幌地裁では、すでに原告本人と家族の尋問が行われました。
そして、名古屋・大阪・福岡の訴訟でも、本人尋問を行わないという話は全く出ていません。
そう、東京の裁判長だけは・・・・・・・・・どうしてか頑なに「尋問はやらなくていい」と言い続けているんですよ。
社会的に注目されている大きな訴訟で、本人尋問が行われないのは「異例」の事態です。
裁判所に本人尋問をしてほしいと求める賛同署名を集めています。
ぜひ、力を貸してください〜〜!
賛同はこちらから簡単にできます▼
②署名を広めよう!
そして、少しでも多くの人の声を裁判所に届けるために署名を広めてほしいのです。
署名をツイッターで広めるにはこちらのボタンをご活用ください▼
また、「同性婚の裁判のことはよくわからない」という方のためにこの記事を書いています。
このブログ記事自体を広めるにはこちらのボタンをご活用ください▼
③裁判官に手紙を届けよう!
署名に加えて、裁判官に手紙を書くと、東京の原告・弁護団から裁判所に届けることができます。
「本人尋問を実施してほしい」という手紙です。
LGBTQ+当事者もそうでなくても、誰でも送ることができますよ。
手紙の例や集約先は、署名キャンペーンの下のほうに掲載されています▼
裁判長、同性婚訴訟の原告から「本人尋問」の機会を奪わないでください
④裁判に注目をする!
「裁判に注目しているよ〜」と姿勢を見せることで、この裁判の結果は大きく変わります。
現在はコロナ禍の影響もあり、なかなか裁判の傍聴に行くことは難しい方も多いかもしれません。
公式ツイッター「@marriage4all_」をフォローする
結婚の自由をすべての人に
愛する人と共に暮らせるように、不当な扱いを受けることのないように、
以上、LGBTQ+当事者、双子のふたりママのまどぅー(➠プロフィールはこちら)でした。
本人尋問についての関連映像
実際に裁判の傍聴へ行った方の報告映像
本人尋問についての関連記事
「私たちが抱えてきた困難や葛藤が、“余計なもの”ってどういうこと?」同性婚訴訟、原告らが東京地裁に抗議
同性婚訴訟は、最初で最後の重要な局面を迎えてる!? – Marriage For All Japan代表の寺原真希子弁護士に聞いてみた
関連書籍
「結婚の自由をすべての人に訴訟」の東京原告である小野春さんの著書▼
人権救済の申立てを行うべく結成された弁護団の本▼
投稿 【同性婚訴訟】緊急!本人尋問の機会が奪われた!署名を広げよう。 は 旅するダンサー自由記 に最初に表示されました。
Source: 恋するダンサー自由記