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くまさんグミを1000個手作りしたから、その軌跡をみてほしい

食に関するさまざまな情報が集まる特集「いろんなおいしい!」。大量の「なんちゃってハリボー」を黙々とつくった、私の記録である。

Design by Emi Tulett

グミベアの型、ネットで買えるって知ってました?そう、ハ◯ボーみたいなやつ。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

あれはゴールデンウィーク前。

連休前って、なんであんなに忙しいんだろう。

忙しいと「やることありすぎて、一周回って暇」みたいな状態になりませんか。

そんなタイミングで、BuzzFeedスタッフがグミベアを大量に作った記事を読んでしまった。そして、思ってしまった。

えっカワイイ。楽しそう。私もやりたい。

Joanna Borns / BuzzFeed

「やるべきことが他にあるときに限って、掃除がはかどる」的なあれだ。手のかかることにチャレンジしたくなり、Amazonでクマ型のシリコンモールドをポチった。

その結果、3日かけて、3日分の仕事を溜めて

こうなった。そしてカワイくない。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

1枚50個の型で20種類のグミを作ったため、1000個のクマさんが誕生したことになる。試作の数を入れると、1100個以上。現実逃避の力ってすごい。

作った全種類の味と、グミベアの山ができるまでの行程を紹介しよう。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

型が届いてから、さっそくスーパーに行って「グミにできそうな液体」をかたっぱしから購入した。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

ジュースに、お酒に、少し奇をてらった品々…。見た目もどうなるか楽しみなところ。

1. 試作

Rikako Takahashi / BuzzFeed

ベリージュースと、マンゴーミルクを使って試作した。重要なのは、液体とゼラチンの割合だ。

試行錯誤の結果、材料液50〜60mlに対しゼラチン7〜8gに落ち着いた。

シリコンモールド1枚で材料液をだいたい使い切るため、無駄が少ない。

しかし、材料液の種類によって固まりやすさが異なるため要注意。

<作り方>

①材料液にゼラチンを混ぜる

②液をレンジであたためる(600wで20秒)

③スポイトで型に流し込む

④冷蔵庫で1〜2時間冷やす

→完成!

初めてのグミベア作りで、クマさんを型から取り出す作業に感動した。「母なる大地から生まれ出づる」感じがビシビシ伝わってくる。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

(が、これも1000回繰り返すとなるとなかなかキビしい作業になる)

おおぉ…!ちゃんとクマさんだ…!

Rikako Takahashi / BuzzFeed

形になったことにテンションが上がったものの、どちらも味は微妙な仕上がりに。

というか、味があまりしない。グミベア1個につき約1mlのジュースしか口に入れていないのだから、そりゃそうか。

となると市販のグミって、かなり濃い液体から作られているんだろうな…。

ここから本番。

2. スパークリングワイン

Rikako Takahashi / BuzzFeed

しょっぱなアルコールでグミを作るあたり、疲れていたんだと思う。

お酒でグミを作るとおいしいと聞いていたため、スパークリングワインには期待していた。

しかし、炭酸が合わなかった。気泡が入り、期待していたようには固まらなかった。

香りや風味は「大人味」で良かったものの、なんというか、若干粘度の高いざらざらの苦い水を食べた感覚…。

なるほど、炭酸とゼラチンの相性は悪そう。

3. チャミスル+スプリンクル

Rikako Takahashi / BuzzFeed

だけどやっぱりお酒のグミを作りたい。では炭酸じゃないものをと、すもも味のチャミスルを採用。これが大正解だった。

フルーツチャミスルをそのまま飲むとだいぶ甘く感じるが、グミにするとみずみずしくほどよい甘さになった。すももの香りも爽やかで、次々と口に運んでしまう。これはリピートしたい…!

ただ、「映え」を狙ってスプリンクルを入れてみたのが失敗だった。

グミに対してスプリンクルの存在感が強すぎて、スプリンクルが邪魔になってしまった。食感がゴリゴリする。そして苦い。

あとで作ったスプリンクル抜きのチャミスルグミのほうが、断然おいしかった。

4. コーヒー

Rikako Takahashi / BuzzFeed

味が濃いのが良いとわかったので、割って使う濃縮タイプのコーヒー(微糖)を使用。

うん、まずまずおいしい。もっと甘くしてもよかったかもしれない。

しかし食感がサクサクする。グミというより寒天に近い。

食べられるけれど、テラりと黒い見た目に甲虫っぽさを感じてしまうのは私だけ…?

5. ヤクルト

Rikako Takahashi / BuzzFeed

………味がしない…。

何個も一度に口に入れると、かすかにヤクルトの存在を感じる。

が、そこでふと気づいてしまう。

(じゃあ飲んだほうがよくない?)

6. ルイボスティー+ハチミツ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

紅茶は濃いめに煮出すのがポイント。これは好みの味だった。

はちみつの甘みがふんわり包み込む中に、ルイボスの爽やかさがあってちょうどいい。他のグミと比べて、プルプル度が心なしか高かった。

うん、何個食べてもおいしい。どんどん口に入れられる。

でも無心でパクパクしていたところで、また思ってしまった。

(やっぱり飲んだほうが…)

7. ココナッツミルク

Rikako Takahashi / BuzzFeed

試作のマンゴーミルクが微妙だったので、ミルク系とグミとの相性は良くないと思っていた。

でも、意外といける!!!おいしい!!グミというより、ミルク寒天に近い。

味が薄まるのが悩みだったけれど、ココナッツの風味と甘味は意外と強い。

タピオカドリンクの要素を凝縮して食べているみたいな、そんな感覚だった。食感はタピオカ、味はドリンク。

約500個のクマさんを生産したこの時点で、衝撃の事実が発覚する。1枚だと思っていたシリコンモールドが、2枚に分かれたのだ。

Rikako Takahashi / BuzzFeed

おかしいな…。Amazonのページには確かに「4個入り」と書かれていたのに…。

本来こう使うべきではないのかもしれないけれど、型の数が増えるからいっか。

シリコンモールドが全部で4枚から8枚に倍増し、ここから作業効率が一気に上がる。

8.

Rikako Takahashi / BuzzFeed

食感はこれまででいちばん理想的な弾力だったが、味がしなかった。

ゼラチンで固めると、酸味は消えやすいのかもしれない。

でも見た目がクリスタルみたいでかわいい。よ〜く目を凝らすと顔のパーツも見える。

9. ベリー+シロップ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

試作のベリーでは味が足りなかったため、ベリージュースにシロップを加えた。

う〜ん柔らかい…。味はよくある「ベリー味のグミ」に近いけれど、「ジョワジョワ」している。

この「ジョワジョワ」が、生産作業を滞らせてしまう厄介者。

スパークリングワインも「ジョワジョワ」だったが、柔らかいと型から取り出すのにかなり時間がかかる。足や顔の部分に「ジョワジョワ」がしつこく残ってしまうため、型をきれいに洗うのにも時間がかかる。

「ジョワジョワ」が続くとグミ作りが嫌いになるので、今後試したい人はゼラチン多めの状態から分量を調整するといいと思う。

10. オレンジ+シロップ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

あ、おいしい。グミだ。市販のアンパンマングミや果汁グミの味だ。

とりあえず普通のグミを普通に楽しみたい人には、これがオススメ。

この時点で、すでに500個以上のクマさんを生産したことになる。

「無駄のないグミ作りルーティーン」が自分の中で完成し、私はクマさんを無心で産み続けるロボットと化していた。

11. カルピス+シロップ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

ヤクルト同様、こちらも無味。いくつも一気に食べると、すこ〜しだけカルピスの味がする。

原液のままで作ったらいけそうだけれど、これも「飲めば?」案件だ。

12. トマトジュース

Rikako Takahashi / BuzzFeed

期待していなかったけれど、意外とナシじゃない…!新しい「お食事系グミ」を発掘してしまった。

驚いたのは、トマトの味が失われていなかったこと。

酸味もあり、甘味もあり、グチャグチャに砕いたらおしゃれなカフェで出てくるようなゼリーっぽいドレッシングになりそう。

…砕いたら意味ないけど。

13. 青汁+ハチミツ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

うん。食べれる。寒天に近い「サクサク食感」にも慣れてきた。

このあたりから、もう何がおいしいのかわからなくり判断能力が鈍る。

14. タバスコ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

タバスコ10mlをトマトジュースに混ぜた。見た目はトマトジュースのグミと変わらない。

型に流し入れる前、材料液を少し舐めたらだいぶ辛かった。辛いというか痛い。剣山飲んだんかっていうくらい。

固めると、辛さは半減した。トマトジュースよりスッキリめの「お食事系」で、これも砕けばドレッシングになりそう…意味ないけど!

15. 辛口ジンジャエール

Rikako Takahashi / BuzzFeed

誤ってゼラチンを倍入れてしまい、炭酸と合わさって材料液がほぼ気泡になってしまう。

結局、泡立っていない下層部分だけを使わなければならず、ゼラチンの配合量が少なかったのか「ジュワジュワ」の仕上がりに。

ただ味はおいしい!!改良の余地あり。

16. 杏露酒

Rikako Takahashi / BuzzFeed

おおお!久しぶりに正解!!これはおいしい!!チャミスルと同率一位です!!

甘味が強くて味の濃いお酒は、グミ作りに適しているみたい。

固さもちょうどよかった。もう一晩冷蔵庫で寝かせたら、ギュッと縮んでよりグミに近づいた。

17. チョコリキュール

うーん…なんでグミにしたんだろう。

チョコ味のグミってある? ないよね、チョコはチョコでいいわ。

(無心でグミベア作りを続けすぎて、この時点で自我があまりない。完成品をカメラに収めるのを忘れてしまいました。ごめんなさい)

18. 日本酒

Rikako Takahashi / BuzzFeed

酒くさく仕上がるか? という予想に反して、全種類の中でいちばん味がしなかった。

その無味さたるや、水よりも無味。こんなに無味なことある?ってくらい無味。無味すぎて、なぜかスッキリするくらい無味。逆にちょっとクセになりそうなくらい無味。

この「存在ゼロ感」で、もきゅもきゅとアルコールだけ摂取しているとなると、なかなかヤバイ品を作ってしまった。

見た目もまぶしいくらいクリアだ。ツルツルでキラキラで、全クマさんの中で個人的にいちばんグッときた。

19. おしるこ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

そのまま。冷やして固めたあんこ。

味は悪くないけれど、一生食べなくても別にいいかな…。

20. コンポタ

Rikako Takahashi / BuzzFeed

うわ〜〜めっちゃコンポタの味する〜〜〜!

そして謎の食感。プニプニでもサクサクでもなく、ボニボニしている。

味自体はコンポタで美味しいけれど、食感との相性が最悪だ。全種類でいちばんまずい。これはおすすめしない。

結論:飲み物は飲んだほうがうまい

Rikako Takahashi / BuzzFeed

1000個以上のグミベアを作って、最多で頭をよぎった考えが「じゃあ飲んだほうがよくない?」だった。

ただ、無心でコツコツ何かを産み出す作業には、ある種の癒し効果もあった。個人的には、200個ほどを限度に設定すればほどよい現実逃避になると感じた。1000個もやっちゃダメ。

チャミスル、杏露酒、ルイボスティー、フルーツジュース系(シロップ追加)はオススメできる。

特にチャミスルグミと杏露酒グミは、新発見のおいしさだった。お酒好きにはぜひ試してもらいたい。パクパク食べていると、気づかぬうちに酔うのでご注意を😉

※未成年者の飲酒は法律で禁じられています。お酒は二十歳になってから。

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