秘宝が埋蔵されている状況証拠

 「終わりの日に、主の神殿の山は山々の頭として硬く立ち、どの峰よりも高くそびえる」という記述がイザヤ書にあります。四国切幡寺の高台より遠くに望める剣山は、この聖書の言葉にふさわしく、その頂上は他の山々の峰より高くそびえ立っています。古代の日本社会において、イスラエルから多くの移住者が日本を訪れたとするなら、イザヤ書の教えに従い、必ず標高の高い神の山を求め、そこを聖地として神殿を築き上げようとしたはずです。であれば剣山が聖なる山である可能性を否定できません。

画像 しかも、麓の東祖谷村には鳥居の無い栗枝渡(クリシト)神社があり、当神社の記録によると、剣山を参拝する者は、栗枝渡神社も参拝することになっていたと明記されています。剣山の麓に、キリストが語源だと思われる栗枝渡神社の存在があり、謎は深まるばかりです。

古来、剣山に契約の箱が隠されていたと考えられる理由をまとめてみました。
まず四国、祖谷周辺の地元で、昔から安徳天皇の剣が隠されているという言い伝えがあり、またソロモン王の秘法が剣山に埋蔵されているという伝説に注目です。火のない所に煙はたたず。何か、出所となる要因がありそうです。現在でも剣山は、山岳信仰の霊場として不動の位置を占めています。それ故、昭和の初めまで、剣山には女性が近づくことさえ許されませんでした。また、剣山周辺にはイスラエルの民が居住していたと考えられる根拠が色々と存在します。後述する通り、例えば剣山周辺にまつわる言葉の多くが、ヘブライ語で理解できること、例年7月に行われるお祭りで、契約の箱に酷似している神輿をかつぎながら剣山頂上まで登る風習こそ、イスラエル文化の名残ではないでしょうか。また、四国剣山周辺の高地には、貯水池が無数に存在し、その多くが人工池と考えられる為、剣山周辺には大規模な集落が存在したと考えられます。

画像 これ程までに十分な量の水源を確保していた理由は、山上の集落に居住する為だけでなく、剣山を聖なる山とし、そこから水が沸き出るように、神殿周辺に十分な水を供給する必要があったからと言えます。今日、剣山の頂上周辺からは水が滴り流れ出ており、今でも豊富な水量が貯蔵されていることが伺えます。

 剣山は人工の山である、という言い伝えが残っていることも注目に値します。その伝承を検証する為、昭和初期、剣山は地下147mまで発掘され、その結果「徹頭徹尾、人工の確証であった」という結論が発表されました。また、剣山の頂上は馬の背のような平らな草原となっており、その地形から見ても、人工の山であったと想定できます。

 最後に決め手となるのが、剣山の秘密について言及したと考えられる「かごめかごめ」のヘブライ語訳です。その歌詞からは、「お守り」と呼ばれた神の秘宝がすり替えられ、水が引かれた山に本物が埋蔵されたことが伺えます。また、歌に登場する「鶴と亀」こそ「鶴亀山(つるきさん)」とも表記される剣山の象徴である可能性が高く、実際に山の頂上近辺には、自然石で造られた鶴と亀のオブジェが置かれています。日本語とヘブライ語をブレンドした「かごめかごめ」の作者は、空海以外に考えられないでしょう。空海の出身地は四国であり、しかも空海自身は潅漑事業の名人でした。そして空海は剣山を囲むように行脚する遍路を定め、通りすがりに礼拝所としての札所を選別し、その数を神隠しの象徴である数字の八十八としたのです。