しかし実際はその逆であり、「囲め」という言葉の語源が「カゴメ」だった可能性が高いのです。それは「カゴメ」をヘブライ語で読むことで理解できます。この子供遊戯の要点は、鬼を「囲む」こと、そして囲むお友達が「誰か」を鬼が言い当てることです。正にそれが、ヘブライ語での「カゴメ」の意味なのです。「カゴ」はヘブライ語で「囲む」、「メ」は「誰」を意味しますから、「カゴメ」は「囲んでいるのは誰?」という意味になります。これはもはや、偶然の一致とは言えません。
「カゴメ」遊戯のもう一つの大切なポイントは、囲まれている鬼の姿です。目隠しされて目が見えなくなってしまう鬼は、囲まれて守られているものが、いつしか見えなくなってしまうことを象徴していると考えられます。また、鬼は神仏に関わる存在ですから、神格化された大切なものが隠されてしまうという、一種の神隠しのような状態を表現したのではないでしょうか。「カゴメ」がヘブライ語で明確に理解することができることからしても、この隠されて見えなくなる出来事には、イスラエルの国宝とも言える「契約の箱」が絡んでいると想定してみました。
すると、カゴメの歌詞にある「籠の中の鳥」との関連性が見えてきます。まず「いついつ出会う」という言葉から、2羽の鳥がいたと考えられます。また「籠の中」という表現から、これらは「囲まれ」、「封じる」ことに関連するようです。この2匹の鳥こそ、契約の箱の上に飾られた2羽のケルビムと呼ばれる鳥の形をした守護神を指しており、そして「いついつ出会う」とは、この契約の箱が隠されることになり、2羽のケルビムが再び現れる日を待ち遠しく思って歌ったのではないでしょうか。驚くことに、カゴメカゴメをヘブライ語で読み続けると、この解釈が、意外と現実味を帯びてくるのです。
「籠の中の」は「カゴ・ノ・ナカ・ノ」という4つのヘブライ語で形成された言葉です。まず「籠の」は、「囲まれた」、「守護された」を意味する(khagur、カグ)に、「鍵をかけられた」、または「閉じ込められた」を意味する(noel、ノェ)を合わせた言葉で「カグノェ」となり、「封じられ囲まれる」ことを意味します。そして「ナカノ」は、「置かれた」、または「そこにあった」を意味する(nakh、ナカ)に、「ノェ」の語尾を足して、「閉ざされて安置された」を意味します。つまり、「籠の中の」は、ヘブライ語で「封印して守護され、閉ざされ安置される」と解釈できます。これは正に、契約の箱の中に封印された神器を指している可能性があります。
続く「鳥」は、(torid、トリー)というヘブライ語が語源であり、「取り外す」の意味です。この言葉には強い命令形としての意味合いがあり、「取り外せ!」、「下ろせ!」という思いが込められています。つまり「籠の中の鳥は」の意味はヘブライ語で、「堅固に封じられ、安置されているものを取り出せ!」の意味になります。いよいよカゴメの真相が解明される時がきました。
引用元:日本とユダヤのハーモニー