若くして親を心筋梗塞で亡くした少年は一生、心筋梗塞をとにかく恐れるだろうし、家族が交通事故の犠牲になった人は、そのトラウマから車の運転ができなくなるかもしれない。
個々人が個別の理由で「怖い何か」を持っていて当然なのに、おかしなことに、コロナについては強制的に全員が同じレベルで怖がらなくてはいけないような空気感になっている。
こうした全体主義は「マスク警察」やテレビの「アーッ! あそこにいる若者たちはマスクをしていません!」という報道にも表れている。
たとえば、タバコを吸っていると肺がんになりやすくなるのはデータからも明らかだが、禁煙指定された場所以外でタバコを吸う人に向かって「こら、タバコを吸うんじゃない!」などとは、よほどのタバコ嫌い以外は注意しないだろうし、吸ってる側も「ここでは許可されてるだろ!」と逆ギレできる。
だが、昨今の「マスク警察」にはこの理屈は通用しない。圧倒的多数のマスク着用者が発する「圧」により、気の弱い人はマスクをつけずに外を歩くのが恐ろしいと感じることだろう。
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