セントエルモ
まだwikipediaにも載っていない新人バンド。Applicat spectra。
かわいらしいボーカルとギター、シンセが光るまさに今流行りそうなバンドって感じです。
ポップでたまに面白いコードがきて、色んな音を使ってる感じが好きです。これから売れてたくさんCD出すといいねー。
このボーカルの高次倍音の多い感じ(たぶん)と深めのリバーブがとてもいい感じにマッチしとります。好みは別れるかもしれませんが、僕はかなり好きな音です。
なんぞやのインタビューで「中途半端を突き詰めるのがコンセプト。」みたいなことを言っていて非常に好感を持ちました。
僕も似たようなものを目指してたりします。なんてー。
楽器構成
バスドラム
リリースの短いタイトな音。「ドン」っていう感じのしっかりした芯のある音って感じ。
スネア
バスドラに比べると地味な音、というか音量は控えめ。16分裏などの細かい刻みが印象的。
ハイハット
これもきんきんしない控えめな音。
ドラムセットは総じて、うるさくはないけどしっかりと気持ちいいアタックを聞かせてくれる音って感じがします。
コンプレッサーのかけ方が上手なおかげでしょうか。
エレキベース
減衰しない音。8分で弾く時のアタックが気持ちいい。べんべんした感じが。
エレキギター
クリーンな音。前奏とサビで大活躍ですが、Aメロのミュートなども見どころです。こういうさりげないのを作るのは難しい。うん。
アコースティックギター。
Aメロ後半でてれてれ16分でコードを弾いとります。あとサビ前のフレーズで符点8分のディレイかけてテクい感じに聞かせたり。
シンセ(ベル)
ただのアルペジオを薄めのディレイによって、お洒落フレーズに昇華させとります。
シンセ(サンプリングパッド1)
符点4分のディレイ(4回くらいで消える)の音によって、なんでもない前奏の2拍おきのフレーズが複雑におしゃれーになっとります。
シンセ(サンプリングパッド2)
こっちはパッドっぽいもわーんとした、地味ながらコードを支えてくれる仕事人。前奏で上のと一緒に流れとります。
シンセ(ループもの)
きらきらピコピコした高音のループ。前奏のバンドインから上でずっと流れとります。ライブでの再現は難しいだろうなぁ。
ききどころ
intro
サンプリングパッドという、バンドではあまりみない楽器ではじまります。
ふたつの音(コードとディレイのメロ)でシンプルなフレーズを叩いとりますが、とてもいい感じの雰囲気ですな。
バンドインしてからは、ドラムはバスドラ4つ打ち、スネアは16分裏を強調、ライドシンバルを8分裏で叩いていてテクニカルな雰囲気。
ベースはシンプルにルートを8分弾き。1回目の締めはオクターブまであがり、2回目の締めはスライドでおりてきます。
主役のエレキギターは非常に歯切れいい「じゃかじゃかっ!」のフレーズ。
何やら3つ目のサブドミナントのコード、かなり遠い音も弾いとりますなー。後述で詳しく。
Aメロいりはスネアとハイハットが消えて、ギターのパンを右!左!右!左!って振るこりゃまたナイスなブレイク。
Aメロ
バスドラは引き続き4つ打ち。スネアは後半から4拍目だけ登場。
ハイハットは裏を強調する8ビート。細かいですが1:05のオープンがナイスです。シンプルですが。
ベースは全音符のばし。後半から8分でルート弾き。ここのアタック感が非常に気持ちいいー。
シンセはディレイのベルでひたすらDのアルペジオ。たまに7thや9thの音を触ってくるとこがミソ。おしゃれです。
後半から入ってくるアコギは16分でひたすらコード。爽やか疾走感3割増しですな。
Aメロ~サビへの移り変わりでは、イントロのサンプリングパッドのリフ+ディレイをかけたアコギのリフを弾きつつドラムがとてもいい動きをしとります。
1,3拍目のバスドラと4分のリムと8分のハイハットのおとなしいフレーズを2小節やったのち、
バスドラ4分打ちをして、オープンハイハットを連打して盛り上がるという。
この4小節間のめまぐるしく変わるドラムフレーズ素晴らしいですねー。オープン連打の余韻だけを聞かせるブレイクは気持ちいいですな。
サビ
アウフタクトではいる「さかさまー」のメロ。まーのとこでバンドインします。
CMでも使いやすそうなサビですね。非常にインパクトがあって、CMでたくさん流れたらヒットチャートにものりそうですけどねー。
「さかさまー」の字ハモは上3度。でそのまま「まーーーー」ってのばし続けとります。これもまたリバーブと溶け合って気持ちいいですね。
他のとこの要所の字ハモは基本上3度。
ベースはひたすらルート弾き。
そういえば坂本龍一のスコラという番組で「音楽の3大要素、メロディ、ハーモニー、リズムと同じくらい大事なのはベース」
みたいな話をしてましたがそうなんだろうなぁ。ルートないと音楽物足りんもんなぁ。
僕は中学生の頃からメロディよりベースを聞こうとする生意気なやーつだったので、そういう思考回路です。
サビのベースは低いところでルートを提示してくれるとやっぱり聞きやすいですなー。
バスドラは4つ打ち。
1,3拍目の裏でオープンを、2,4拍目でスネアをたくさん叩く複雑なフレーズ。「っつーたたったっつーたたった」っていうかんじ。
そして2本のエレキギターが16分でコードを弾いとりますが、違うポジションで弾いてる、または違うコードを弾いてるため、面白い響きになっとります。
このリバーブの深いもやもやしたエレキギターがおしゃれーな世界観出してますな。7thとか9thとか弾いてるみたいですし。
最後はドラムのタム、スネア連打からのブレイク。
和音進行
intro D-major
Ⅰ Ⅲm Ⅳ Ⅴ
Ⅰ Ⅲm Ⅳsus4 Ⅳ Ⅲm Ⅲm7(3転)
Aメロ
Ⅰ7 Ⅲm6 Ⅳ9 Ⅲm6 Ⅴadd11,13
サビ
Ⅳ9 Ⅲm7 Ⅱm7 Ⅴ7 Ⅰ6
#Ⅳ7(-5) Ⅳ7 Ⅲm6 Ⅵm ♭Ⅵ ♭Ⅶ
分かりにくいコード
#Ⅳ7(-5)=トニック
♭Ⅵ=サブドミナントマイナー(準固有和音)
♭Ⅶ=サブドミナント
introとAメロはⅢを多用しつつ、テンションをたくさんのせつつ、とりあえずいいかんじです。
intro2回目のコード進行は一個ずつ上がってってⅣから一個ずつ降りてくる、「ダイアトニック並進行」。
定番みたいです。Ⅲ7(3転)とか、形は変形しとりますが。
サビのコード進行は美しいですなー。エレキギターは4小節間トップの音でAを弾き続けてます。Ⅳでは9th、Ⅲでは3rdにあたる音。
これがいいかんじ。
ポリコードによって偶発的に生まれたものだと思いますが、狙ってやってるのならば恐ろしいです。我らがはしごー先生には及びませんがなかなか。
そして2回目の入り前、Ⅰ6の6thの音Bを弾いておいて#Ⅳ7(-5)にスムーズに入ってます。(Bは#Ⅳ7の3rdの音)
#Ⅳm7(-5)は超おしゃれ和音。僕も最近知ったのですが、このコードは使えますよー。大好きです。
前回のBuddyのサビでも使われてましたな。あの曲はマイナーだったのでⅥm7(-5)。
最後の♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ(サブドミナントマイナー→サブドミナント→トニック)の流れもかなり近代的。おしゃれー。
ポップで気持ちいい音と、面白い和音の響きを聞かせてくれる2度おいしい感じのバンド。
2度おいしいというか組み合わさってより気持ちいいというか。
Applicat Spectra、応援しとります。ちなみにこの曲、1stシングル「セントエルモ」は本日発売です。
http://www.youtube.com/watch?v=zFQcpmhpy0k
かわいらしいボーカルとギター、シンセが光るまさに今流行りそうなバンドって感じです。
ポップでたまに面白いコードがきて、色んな音を使ってる感じが好きです。これから売れてたくさんCD出すといいねー。
このボーカルの高次倍音の多い感じ(たぶん)と深めのリバーブがとてもいい感じにマッチしとります。好みは別れるかもしれませんが、僕はかなり好きな音です。
なんぞやのインタビューで「中途半端を突き詰めるのがコンセプト。」みたいなことを言っていて非常に好感を持ちました。
僕も似たようなものを目指してたりします。なんてー。
楽器構成
バスドラム
リリースの短いタイトな音。「ドン」っていう感じのしっかりした芯のある音って感じ。
スネア
バスドラに比べると地味な音、というか音量は控えめ。16分裏などの細かい刻みが印象的。
ハイハット
これもきんきんしない控えめな音。
ドラムセットは総じて、うるさくはないけどしっかりと気持ちいいアタックを聞かせてくれる音って感じがします。
コンプレッサーのかけ方が上手なおかげでしょうか。
エレキベース
減衰しない音。8分で弾く時のアタックが気持ちいい。べんべんした感じが。
エレキギター
クリーンな音。前奏とサビで大活躍ですが、Aメロのミュートなども見どころです。こういうさりげないのを作るのは難しい。うん。
アコースティックギター。
Aメロ後半でてれてれ16分でコードを弾いとります。あとサビ前のフレーズで符点8分のディレイかけてテクい感じに聞かせたり。
シンセ(ベル)
ただのアルペジオを薄めのディレイによって、お洒落フレーズに昇華させとります。
シンセ(サンプリングパッド1)
符点4分のディレイ(4回くらいで消える)の音によって、なんでもない前奏の2拍おきのフレーズが複雑におしゃれーになっとります。
シンセ(サンプリングパッド2)
こっちはパッドっぽいもわーんとした、地味ながらコードを支えてくれる仕事人。前奏で上のと一緒に流れとります。
シンセ(ループもの)
きらきらピコピコした高音のループ。前奏のバンドインから上でずっと流れとります。ライブでの再現は難しいだろうなぁ。
ききどころ
intro
サンプリングパッドという、バンドではあまりみない楽器ではじまります。
ふたつの音(コードとディレイのメロ)でシンプルなフレーズを叩いとりますが、とてもいい感じの雰囲気ですな。
バンドインしてからは、ドラムはバスドラ4つ打ち、スネアは16分裏を強調、ライドシンバルを8分裏で叩いていてテクニカルな雰囲気。
ベースはシンプルにルートを8分弾き。1回目の締めはオクターブまであがり、2回目の締めはスライドでおりてきます。
主役のエレキギターは非常に歯切れいい「じゃかじゃかっ!」のフレーズ。
何やら3つ目のサブドミナントのコード、かなり遠い音も弾いとりますなー。後述で詳しく。
Aメロいりはスネアとハイハットが消えて、ギターのパンを右!左!右!左!って振るこりゃまたナイスなブレイク。
Aメロ
バスドラは引き続き4つ打ち。スネアは後半から4拍目だけ登場。
ハイハットは裏を強調する8ビート。細かいですが1:05のオープンがナイスです。シンプルですが。
ベースは全音符のばし。後半から8分でルート弾き。ここのアタック感が非常に気持ちいいー。
シンセはディレイのベルでひたすらDのアルペジオ。たまに7thや9thの音を触ってくるとこがミソ。おしゃれです。
後半から入ってくるアコギは16分でひたすらコード。爽やか疾走感3割増しですな。
Aメロ~サビへの移り変わりでは、イントロのサンプリングパッドのリフ+ディレイをかけたアコギのリフを弾きつつドラムがとてもいい動きをしとります。
1,3拍目のバスドラと4分のリムと8分のハイハットのおとなしいフレーズを2小節やったのち、
バスドラ4分打ちをして、オープンハイハットを連打して盛り上がるという。
この4小節間のめまぐるしく変わるドラムフレーズ素晴らしいですねー。オープン連打の余韻だけを聞かせるブレイクは気持ちいいですな。
サビ
アウフタクトではいる「さかさまー」のメロ。まーのとこでバンドインします。
CMでも使いやすそうなサビですね。非常にインパクトがあって、CMでたくさん流れたらヒットチャートにものりそうですけどねー。
「さかさまー」の字ハモは上3度。でそのまま「まーーーー」ってのばし続けとります。これもまたリバーブと溶け合って気持ちいいですね。
他のとこの要所の字ハモは基本上3度。
ベースはひたすらルート弾き。
そういえば坂本龍一のスコラという番組で「音楽の3大要素、メロディ、ハーモニー、リズムと同じくらい大事なのはベース」
みたいな話をしてましたがそうなんだろうなぁ。ルートないと音楽物足りんもんなぁ。
僕は中学生の頃からメロディよりベースを聞こうとする生意気なやーつだったので、そういう思考回路です。
サビのベースは低いところでルートを提示してくれるとやっぱり聞きやすいですなー。
バスドラは4つ打ち。
1,3拍目の裏でオープンを、2,4拍目でスネアをたくさん叩く複雑なフレーズ。「っつーたたったっつーたたった」っていうかんじ。
そして2本のエレキギターが16分でコードを弾いとりますが、違うポジションで弾いてる、または違うコードを弾いてるため、面白い響きになっとります。
このリバーブの深いもやもやしたエレキギターがおしゃれーな世界観出してますな。7thとか9thとか弾いてるみたいですし。
最後はドラムのタム、スネア連打からのブレイク。
和音進行
intro D-major
Ⅰ Ⅲm Ⅳ Ⅴ
Ⅰ Ⅲm Ⅳsus4 Ⅳ Ⅲm Ⅲm7(3転)
Aメロ
Ⅰ7 Ⅲm6 Ⅳ9 Ⅲm6 Ⅴadd11,13
サビ
Ⅳ9 Ⅲm7 Ⅱm7 Ⅴ7 Ⅰ6
#Ⅳ7(-5) Ⅳ7 Ⅲm6 Ⅵm ♭Ⅵ ♭Ⅶ
分かりにくいコード
#Ⅳ7(-5)=トニック
♭Ⅵ=サブドミナントマイナー(準固有和音)
♭Ⅶ=サブドミナント
introとAメロはⅢを多用しつつ、テンションをたくさんのせつつ、とりあえずいいかんじです。
intro2回目のコード進行は一個ずつ上がってってⅣから一個ずつ降りてくる、「ダイアトニック並進行」。
定番みたいです。Ⅲ7(3転)とか、形は変形しとりますが。
サビのコード進行は美しいですなー。エレキギターは4小節間トップの音でAを弾き続けてます。Ⅳでは9th、Ⅲでは3rdにあたる音。
これがいいかんじ。
ポリコードによって偶発的に生まれたものだと思いますが、狙ってやってるのならば恐ろしいです。我らがはしごー先生には及びませんがなかなか。
そして2回目の入り前、Ⅰ6の6thの音Bを弾いておいて#Ⅳ7(-5)にスムーズに入ってます。(Bは#Ⅳ7の3rdの音)
#Ⅳm7(-5)は超おしゃれ和音。僕も最近知ったのですが、このコードは使えますよー。大好きです。
前回のBuddyのサビでも使われてましたな。あの曲はマイナーだったのでⅥm7(-5)。
最後の♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ(サブドミナントマイナー→サブドミナント→トニック)の流れもかなり近代的。おしゃれー。
ポップで気持ちいい音と、面白い和音の響きを聞かせてくれる2度おいしい感じのバンド。
2度おいしいというか組み合わさってより気持ちいいというか。
Applicat Spectra、応援しとります。ちなみにこの曲、1stシングル「セントエルモ」は本日発売です。
http://www.youtube.com/watch?v=zFQcpmhpy0k