新型コロナ 県の大規模接種、来月にも 会場は4カ所程度想定

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 県は1日、新型コロナウイルスワクチンの接種促進に向け、県独自の大規模接種会場を7月にも開設する方針を明らかにした。当面、県内市町村が実施している65歳以上の高齢者向け接種を支援する想定で、阿部守一知事は「できれば4カ所程度を設けたい」と説明。8月下旬にも始める計画の65歳未満の一般向け接種についても、企業や職域団体の集団接種を担うとした。知事はエッセンシャルワーカー(生活維持に不可欠な労働者)や高校生らを挙げて「集団で対応できる人については、県が引き受ける対応を考えたい」と述べた。

 県と市町村は7月末までに高齢者向けを完了し、一般向けも全希望者の接種を11月末までに終える目標を掲げている。県が開設予定の大規模接種会場は、接種の予約が思うようにできなかったり、8月以降の接種を希望したりする高齢者らを集める想定。一般向けにも活用し、企業や団体の集団接種に対応する。ワクチンは米モデルナ製を使う。

 県の計画では、7月ごろから65歳以上の高齢者、8月中旬からは65歳未満の基礎疾患のある人、同月下旬からは一般県民を大規模接種会場で受け入れる。

 ワクチン接種担当の前沢直隆参事は1日、県庁で開いた県会正副議長、各会派代表者との懇談で「高校生や教職員はどう含めていけるか積極的に検討を進める」と説明。阿部知事は、特別支援学校の教員や養護教諭を挙げ「感染リスクの高い人たち、人と接せざるを得ない人たちの対応も検討する」と述べた。

 高校生には学校医らが接種する想定。クラスごとの保健室での接種や密にならないよう体育館での実施、県の大規模会場で一定期間に集団接種することが考えられるという。

 県は県医師会、県歯科医師会、県薬剤師会、県看護協会と連携して「県ワクチン接種支援チーム」を立ち上げ、県の大規模接種などを担う。県によると、5月28日に募集を始めた市町村の高齢者向け接種を担う医療従事者には、これまでに医師30人余、歯科医師300人超が応募。7月末までに必要と見込まれる延べ約500人を募り、担い手が不足する市町村に派遣する。

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