安全保障関連法に反対した若者グループ「SEALDs(シールズ)」の元メンバー2人が、デモ活動により不当な対価を得たなどとするツイッターへの投稿で中傷されたとして、東京都の女性に計990万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は1日、投稿の違法性を認め、計99万円の支払いを命じた。

藤沢裕介裁判長は、投稿内容は「独自の見方や単なる臆測にすぎず、真実相当性がない」と指摘。大半の投稿について「原告らの社会的評価を低下させた」として名誉毀損(きそん)に当たると判断した。

判決によると、女性は2016~18年、元メンバーらのデモ活動を巡り「相当金使い込んでますよね」と中傷したり、性的におとしめたりする内容を計33回投稿した。

元メンバーの福田和香子さん(27)は判決後の記者会見で「大半の投稿はシールズの政治的主張とは無関係の内容だった。暇つぶし程度の書き込みでも、その対象は人間であることをいま一度考えてほしい」と語った。(共同)