災害時、聴覚障がい者のリアルな声…耳が聞こえない人の防災・避難の現状とは?
提供:TOKYO FM
手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMの番組「防災FRONT LINE」。5月29日(土)の放送では、一般財団法人「全日本ろうあ連盟」本部事務所長および聴覚障害者災害救援中央本部 事務局長の倉野直紀さんに、手話通訳者を通して「災害が起きたときに困ること」について伺いました。

日頃から、“もし災害が起きたらどう行動するのか?”を家族で話し合っているご家庭も多いかと思います。災害が起きたとき、まず大切になるのが“自助”そして“共助”です。
地域の人と手を取り合うことが求められる、“共助”。あなたの家の近くに、障がいをお持ちの方は住んでいませんか?
東日本大震災では、障がいのある方のなかで、死亡率が1番高かったのが視覚障がいの方、続いて聴覚障がいの方でした。
そこで、今回は、「耳が聞こえない方の避難・防災」について考えていきます。
聴覚障がい者は全国に、34万人いると言われています。耳が聞こえない・聞こえにくい方の命を救うため、どのようなサポートが必要なのでしょうか?
倉野さんは、「主なものが2つあると思うんですね。1つは、逃げ遅れるということ。実際、津波がくる音がわかりませんし、避難放送や無線もわかりません。もう1つは、避難所で情報伝達がなく、支援物資などの配給があっても聞こえないためにもらい損ねてしまった。なかなか上手くいかないということです」と実情を伝えます。
避難所で、人と上手くコミュニケーションが取れない。補聴器の電池が切れてしまう、筆談するためのペンや紙がないことなども挙げられます。
そして、災害が起きたとき、目で見る情報が主体になってくるため、サイレンの警報音、外の雨や雷、風の音が聞こえない、または聞こえにくく、緊急時の状況判断が難しく、避難が遅れてしまう可能性があります。
また、倉野さんは手話通訳者を通してこんな点も指摘します。
「その人が聞こえないことは、見た目ではわかりませんよね? ですから、いつも言っているのは、普段から近所同士で、また避難訓練でお互いに気をつけること。声をかけやすい、かけられるように、お互いに動いていければいいのかなと思うんです。聞こえない人たちは、「手話マーク」を身につけるなど、そういったことも必要ですし、聞こえる方々もやはり、普段災害が起きたときに、“反応が違う”“何が起きているかわからない”“不安そうな顔をしている”といったときは、身振り手振りで“大丈夫?”とか、筆談などで書いてもらえるとありがたいと思います」
コミュニケーションの方法は主に4つあります。
1.筆談
2.手話
3.スマートフォンや携帯電話に文字を打って伝える
4.口話、読話で伝える
ポイントは、口の動きを読み取るので、口を大きく開けて、ゆっくり話すことが大切です。
手話ができなくても、コミュニケーションをとることは可能です。災害時や、災害が起きそうなとき、まわりに障がいのある方がいたら自分ができるコミュニケーショ方法で“危険”を知らせてください。
全日本ろうあ連盟では、「きこえる人もきこえない人も災害から命を守るために」というリーフレットを出しています。そのなかに、災害時に使える簡単な手話表現が載っています。このリーフレットは、全日本ろうあ連盟の公式サイトからダウンロードすることができます。困っている人に手を差し伸べられるように、ぜひ1度、目を通してみてください。
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聴取期限 2021年6月6日(日) AM 4:59 まで
スマートフォンは「radiko」アプリ(無料)が必要です。⇒詳しくはコチラ
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<番組概要>
番組名:防災FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
※写真はイメージです
日頃から、“もし災害が起きたらどう行動するのか?”を家族で話し合っているご家庭も多いかと思います。災害が起きたとき、まず大切になるのが“自助”そして“共助”です。
地域の人と手を取り合うことが求められる、“共助”。あなたの家の近くに、障がいをお持ちの方は住んでいませんか?
東日本大震災では、障がいのある方のなかで、死亡率が1番高かったのが視覚障がいの方、続いて聴覚障がいの方でした。
そこで、今回は、「耳が聞こえない方の避難・防災」について考えていきます。
聴覚障がい者は全国に、34万人いると言われています。耳が聞こえない・聞こえにくい方の命を救うため、どのようなサポートが必要なのでしょうか?
倉野さんは、「主なものが2つあると思うんですね。1つは、逃げ遅れるということ。実際、津波がくる音がわかりませんし、避難放送や無線もわかりません。もう1つは、避難所で情報伝達がなく、支援物資などの配給があっても聞こえないためにもらい損ねてしまった。なかなか上手くいかないということです」と実情を伝えます。
避難所で、人と上手くコミュニケーションが取れない。補聴器の電池が切れてしまう、筆談するためのペンや紙がないことなども挙げられます。
そして、災害が起きたとき、目で見る情報が主体になってくるため、サイレンの警報音、外の雨や雷、風の音が聞こえない、または聞こえにくく、緊急時の状況判断が難しく、避難が遅れてしまう可能性があります。
また、倉野さんは手話通訳者を通してこんな点も指摘します。
「その人が聞こえないことは、見た目ではわかりませんよね? ですから、いつも言っているのは、普段から近所同士で、また避難訓練でお互いに気をつけること。声をかけやすい、かけられるように、お互いに動いていければいいのかなと思うんです。聞こえない人たちは、「手話マーク」を身につけるなど、そういったことも必要ですし、聞こえる方々もやはり、普段災害が起きたときに、“反応が違う”“何が起きているかわからない”“不安そうな顔をしている”といったときは、身振り手振りで“大丈夫?”とか、筆談などで書いてもらえるとありがたいと思います」
コミュニケーションの方法は主に4つあります。
1.筆談
2.手話
3.スマートフォンや携帯電話に文字を打って伝える
4.口話、読話で伝える
ポイントは、口の動きを読み取るので、口を大きく開けて、ゆっくり話すことが大切です。
手話ができなくても、コミュニケーションをとることは可能です。災害時や、災害が起きそうなとき、まわりに障がいのある方がいたら自分ができるコミュニケーショ方法で“危険”を知らせてください。
全日本ろうあ連盟では、「きこえる人もきこえない人も災害から命を守るために」というリーフレットを出しています。そのなかに、災害時に使える簡単な手話表現が載っています。このリーフレットは、全日本ろうあ連盟の公式サイトからダウンロードすることができます。困っている人に手を差し伸べられるように、ぜひ1度、目を通してみてください。
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