地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

和歌山の地域情報サイト「まいぷれ」和歌山市

キラリ☆和歌山人

若者ならではの発想力で、和歌山の社会問題の解決に挑む! 

学生団体 WAKA×YAMA さん

2020/06/10

WAKAYAMA SUMMER IDEATHON2018の参加者とWAKA×YAMAのメンバー
WAKAYAMA SUMMER IDEATHON2018の参加者とWAKA×YAMAのメンバー
 この夏、WAKAYAMA SUMMER IDEATHON(和歌山サマーアイデアソン)2020というイベントが開催されます。あらかじめ決められた社会課題をテーマに、中高生が若者ならではのアイデアを出し合って競い、取り組むというおよそ3カ月にわたるプログラムで、今年のテーマは「メンタルヘルス」。主催・運営するのは、WAKA×YAMA(ワカヤマ)という学生団体です。どのような団体なのか、どのような活動をしているのかご紹介します。

学生団体WAKA×YAMAとは?

和歌山県立医科大学と和歌山大学の学生を中心に、10名ほどの学生からなる団体で、「若(WAKA)者のアイデアで病(YAMA)いをなくす」というモットーが名前の由来。間にある「×」には、病を撲滅するという意味が込められています。
WAKA×YAMAのメンバー
WAKA×YAMAのメンバー
WAKA×YAMA発起人の村田七海さん
WAKA×YAMA発起人の村田七海さん
 発起人で元代表のの村田七海さん(当時、和歌山県立医科大学2年生)が中心となり、在学中、ヘルスケアに関する様々な学生プロジェクトに参加した経験を経て、和歌山で地域のヘルスケア課題に取り組みたいと仲間を募り、2018年4月「WAKA×YAMA」を立ち上げました。持続可能な課題解決策を考えるだけでなく、そのような次世代リーダーの育成も目的としているそうです。

WAKA×YAMAが考える発達障害と「ちゃんと」の意味

 発足当時の主なテーマは発達障害。というのも、そのきっかけには村田さん自身の経験がありました。村田さんは生まれつき目が悪く、幼い頃から大阪の医療施設に通っていました。その検査中に、周りの大人から「ちゃんと見えてる?」という質問を何度も受けたそうです。
自主製作の絵本
自主製作の絵本
 自分には見えている景色があるけれど、それとは違う景色を大人たちは見ているのだろうか?自分の見ている景色はちゃんとしていないのか?「ちゃんと」って一体何だろう、と幼いながらに疑問を持ったそうです。それから、大学生になり学生プロジェクトに参加中、発達障害を抱える親子のコミュニティで、母親が子どもに「ちゃん立ちなさい」と言うのを聞いた時、自身の経験と重なり、「ちゃんと」という言葉に親が何を求めているのか、という疑問が再び蘇りました。そして「ちゃんと」という親の漠然とした期待を押し付けることは、子どもの自己肯定感を削ぐ一因なのではないか、と考えるようになりました。

 これらの経験から2019年11月、子どもの自己肯定感を主題とした「ちゃんとってなんだろう」というチャリティ絵本を自主製作。親子で「ちゃんと」について考え、一人でも多くの人の心に届けたい、と今も販売されています。

WAKAYAMA SUMMER IDEATHON2020について

 WAKA×YAMAの1年の活動の中で、最大のプロジェクトがWAKAYAMA SUMMER IDEATHON(アイデアソン)。「アイデアソン(ideathon)」とは、アイデア(idea)とマラソン(marathon)を掛け合わせた言葉で、特定のテーマについてチームでアイデアを出し合って競い、実際の活動に繋げていくという意味があります。
 このアイデアソンは、2018年の第1回目に続き今年が2回目。第1回目のテーマは「発達障害」でしたが、今年は「メンタルヘルス」がテーマです。というのも2018年、和歌山県は自殺率が全国ワースト1位、全国の自殺者数は減少傾向にある一方、和歌山県は増加傾向という厳しい現状があります。その現実に中高生たちが若者ならではの視点で具体的な課題を見つけ、解決策を考えていきます。自分や周りの人が少しでも幸せになれるアイデアを出し合い、最終的に自殺防止につなげたいという思いがあります。3ヶ月のプログラムからなるこのイベント、今年はコロナ感染防止の為、最終日のシンポジウム以外の活動はオンラインでの参加が予定されており、最終日のシンポジウムでは、およそ300人の観衆の前でプレゼンを行い、実際に資金も提供され、WAKA×YAMAと一緒に実践していくという内容になっています。
シンポジウムでは一般の観客の前でプレゼンテーションを行います
シンポジウムでは一般の観客の前でプレゼンテーションを行います
素晴らしいアイデアのチームへ表彰もあります
素晴らしいアイデアのチームへ表彰もあります

アイデアソンへの期待や今後の活動についてお話を伺いました。

 今回のイベントへの期待や身近なメンタルヘルスに関する私たちの疑問について、現在副代表を務める鳴神和真さんに伺いました。

(鳴神さん)今回のイベントで、中高生から大人では思いつかないような斬新なアイデアが出てくる事を期待しています。そして、そのアイデアが社会に根付いていくところまでを団体でサポートし、少しでも病をなくしていけたらと思います。また、自殺率が高いという現状を打開する事により、和歌山県民の心の健康を底上げし、和歌山をより住みやすい県にするべく頑張ります!これからも継続して、毎年様々なテーマでこのプロジェクトを行い、私たちの地元である和歌山県の社会課題を、若者ならではの視点と発想力で解決していきたいと思っております。
(まいぷれ編集部)実際、ひきこもりや依存症、鬱などに悩む人やその家族はたくさんいますが、そこに第三者が踏み込むことはなかなか容易ではないと思います。どう接するのが良いのか、出来る事があるとしたら何か、教えてください。

(鳴神さん)これは私の主観になってしまいますが、当事者に、「ひとりじゃない」と伝えてあげる事が大切ではないかと思います。そのうえで無理に本人の事情や気持ちを聞き出すのではなく、ただ寄り添う事が必要なのではないでしょうか。人は一人では生きていけないからこそ、辛い時に支え合うことが出来ればと思っています。
アイデアソン2020和歌山は、6月20日まで参加希望者を募集しています。WAKA×YAMAのメンバーも同時募集しています。興味のある方はぜひご参加ください。

学生団体WAKA×YAMA
【公式HP】
http://www.wakaxyama.jp
【メール】
wakayamastudents@gmail.com


またコチラの記事も合わせてご覧ください。
WAKAYAMA SUMMER IDEATHON2020~和歌山県民のメンタルヘルスを改善せよ!!~ (イベントへの参加応募の募集は終了しました。)