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ひとり情シスとは?原因や問題点、対策について解説

「ひとり情シス」とは、企業のシステム部門担当者が一人、または2人~3人と少人数で業務をこなしている状態のことを指しています。

「ひとり情シス」は、人手が足りないために専任部署が存在しなかったり、他の業務と兼任せざるを得ないなど、さまざまな問題があります。

本記事では、「ひとり情シス」に焦点を当て、具体的な仕事内容や業界を取り巻く課題や原因を探るとともに、その対策についても解説します。

ひとり情シスとは?

「ひとり情シス」とは、企業の情報システム部門やその担当者が一人もしくは2~3人程度の少人数で運用していることを指します。

小規模企業や、零細企業などで「ひとり情シス」は多いとされていますが、中規模企業でも「ひとり情シス」の状態になっていることもあります。

近年では、こうした「ひとり情シス」状態が全国的に増加傾向にあり、多くの企業で問題視されています

ひとり情シスが増加した原因


情シス担当者の人材確保が難しい

「ひとり情シス」が起こる要因には、担当者の転職率増加があります。企業は、不足人員確保のために、積極的に情シス担当者の採用を進めています。

しかしすぐに新たな人員を採用できるとは限りません。IT技術者が不足していると言われている中で、採用したくてもできない企業も多くあります。

情シス担当者が転職することで、次の人員を確保するまでに想定以上に時間がかかり、その期間ひとり情シス状態になってしまいます。

経営層のITリテラシー不足

企業の多くの経営者層は、必ずしもITリテラシーが高いとは言えず、IT技術を導入するにしても、工数や難易度を理解できてないケースがあります。
 
情シス担当者も、ITに関するすべてのことを理解しているわけではないため、理解してもらえない部分も多いです。
 
また会社の予算には上限があるため、情シスへ予算が割かれず、人員が増えないままひとり情シスになってしまうことがあります。

IT業界へのイメージが悪い

IT業界では人手不足の深刻化や、悪いイメージが浸透していることで、情シスの人員が集まらないことも「ひとり情シス」増加の原因です。
 
IT業界はどうしても「ブラック企業」の印象があり、給与に見合わない長時間労働や残業が多いイメージが浸透しています。
 
全体的に劣悪な環境で働くイメージが定着していることも「ひとり情シス」を加速させる要因となっているのでしょう。

ひとり情シスの課題点


一人に対する業務負担が大きい

本来複数人で業務を進める必要がある情シスですが、それをたった一人にすべて任せることは、不可能に近いことです。
 
中小企業などの経営者層は、情シスの状況を理解し、ひとり情シス状態になることのないよう、人員配置や業務体制を考え直す必要があります。
 
とくに情シス担当者へ、本来不要とされるシステム設計の依頼をしたり、優先度の低い作業を先に対応させることがないように注意しましょう。

緊急時の対応が難しい

ひとり情シス状態では、社内のネットワークやPCなどに問題が発生した際に、十分な対応が厳しく時間がかかってしまいます。

日常業務の延長として情シスを任されている担当者は、知識も浅く、専門的な技術が不足していて解決できないというケースもあります。

緊急時でもすぐに対処できるよう、最低限の知識を備えた従業員に担当させること、社内でサポートできる体制を整備しておくことも重要です。

ひとり情シスの対策


無料相談会やセミナーへ参加する

「ひとり情シス」では、相談相手がいない場合もあるでしょう。NTT東日本などでは、無料の個別相談会を開催して、一緒に課題解決を行っています。
 
ひとりで課題を抱えず、このような社外の相談相手を持つことも、ひとり情シス解消に向けた対策といえるでしょう。
 
また、情シス担当者が研修会やセミナー、社外の方との交流会などに積極的に参加するなどして、交流を深めてみる方法もおススメです。

アウトソーシング

DXなどの取り組みは、アウトソーシングするケースが多いですが、情シス担当者が担う部分は、アウトソーシングがしづらい部分といえます。
 
しかし、社内のIT問い合わせ対応業務については、アウトソーシングがしやすい領域となるため、ひとり情シスの負荷を削減することができます。
 
情シスのアウトソーシング会社は、企業の課題にも詳しい専門業者です。自社の課題を相談し、アドバイスをもらうことができます。

転職する

社内で周囲からの理解が得られない場合は、思い切って転職を選択することも「ひとり情シス」を解消する一つの手といえます。
 
昨今、IT業界は人材不足が深刻化している状態です。企業で「ひとり情シス」の実績があれば、転職先でも受け入れてくれるところはあるでしょう。
 
転職エージェントなどに登録すると、忙しい中でも効率的に転職先を探せる可能性も高いため、転職エージェントに相談することもおススメです。

まとめ

今回は、「ひとり情シス」の原因や、その対策についてご紹介しました。企業のシステム部門の人材不足は、社会全体の問題として深刻化しています。

とくに中小企業や零細企業などは、組織全体としてシステム部門が抱える問題に対して、どう対策をとっていくかを明確にしていくといいでしょう



 
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この記事を書いたライター

Y.Korematsu

ライター歴3年。通信・電力関連商材のアポインター・外勤営業経験後、ライター職に。POSレジ導入、SNS集客、コスト削減など、店舗サポート記事を多岐にわたり執筆。

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