『なぜ僕が100万回の殺害予告を受けることになったのか』、この本のサブタイトルだ。
最初に言っておくが、本書を読んでもその理由は明らかにならない。
なぜこの炎上が始まったのか、その記述がすっぱり抜けているからだ。
ある少年の依頼を受けたら自分が標的にされてしまった、との“結果”から本書は始まる。
唐澤氏はきちんと自己を分析し、炎上に至った理由を説明するべきではないだろうか。
なお、唐澤氏の元同僚弁護士はかつて講演会でこのように説明していたことを付記しておく。
「炎上した方の依頼を受けて法律的に処理する中で、インターネットに凄く慣れた人達から、この処理はおかしいのではと指摘され、その結果世の中を騒がせるような事態になってしまった。」
その他気になった点をいくつか列挙する。
①abemaTVに出演した際、台本を一切無視して言いたいことを言ったと誇らしげであるが、
番組スタッフや共演者に掛けた迷惑をまるで省みていない。
非常に自己中心的な性格であるとの印象を受けた。
②「親の知らない自分の世界を新しく構築していくのが巣立ちの第一歩であり、
子どもも親に自分のことを語らなくなるし、親だって根掘り葉掘り子どもに聞かないのが普通ではないでしょうか」
と弟の自殺を食い止められなかった自分の両親を庇う一方で、
「子どもがインターネットでどんな活動をしているのか、親がまったく知り得ない、把握しきれていないというのも大きな問題です」
とネット加害者を悪い家庭だと断罪している。
本書にはこのようなダブルスタンダードが散見される。
③「インターネット上での人権侵害という意味では、在日韓国・朝鮮人の方々や被差別部落の方々なども被害に遭われています。そうした被害を受けている方すべてと一致団結して、法律をつくる方向に持っていけたらいい」
とあるが、そうした方々への差別的な書き込みを率先して行っていたのが、炎上の発端となった依頼者の少年であり、
その書き込み内容こそが全ての元凶であることを唐澤氏はどのように捉えているのか。
「依頼人にとって少しでもプラスになるなら、どんな案件でもお受けしています」とでも言うのだろうか。
本書を通して強く感じるのは「自分は全て正しい」という思考、そして他者への共感性の欠如である。
なぜ自分の周囲に人が集まらず、孤軍奮闘状態なのか、もう一度考えてほしい。
追記:私は本書をきちんと購入し、全頁を読んだ上でこの批評を書いている。
この批評すら誹謗中傷だというのなら、唐澤氏が目指すのは自分への賛同以外を許さないディストピアであると言わざるを得ない。
炎上弁護士 単行本(ソフトカバー) – 2018/12/13
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本の長さ206ページ
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言語日本語
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出版社日本実業出版社
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発売日2018/12/13
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ISBN-104534056486
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ISBN-13978-4534056481
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
ネットで誹謗中傷を受けていた依頼人のために書き込みの削除請求をしたことに端を発し、殺害予告、個人情報の流出、なりすましによる爆破予告、フェイクニュースに踊らされ殺到するマスコミ、エスカレートする悪質な嫌がらせ…炎上はなぜ起こったのか?どんな実害を被ったのか?そして、なぜ今も戦うのか?すべてを初めて激白する。
著者について
唐澤 貴洋(からさわ たかひろ)
弁護士。1978年1月4日生まれ。
法律事務所Steadinessを東京港区三田にて運営する。インターネット上の権利侵害の問題に2011年から取り組む。
2018年、NHKドラマ「炎上弁護人」の取材協力を務める。
法律に関する相談は、info@steadiness-law.jpまで。
弁護士。1978年1月4日生まれ。
法律事務所Steadinessを東京港区三田にて運営する。インターネット上の権利侵害の問題に2011年から取り組む。
2018年、NHKドラマ「炎上弁護人」の取材協力を務める。
法律に関する相談は、info@steadiness-law.jpまで。
登録情報
- 出版社 : 日本実業出版社 (2018/12/13)
- 発売日 : 2018/12/13
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 206ページ
- ISBN-10 : 4534056486
- ISBN-13 : 978-4534056481
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Amazon 売れ筋ランキング:
- 358,681位本 (の売れ筋ランキングを見る本)
- - 4,563位法律入門
- - 37,504位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
2018年12月18日に日本でレビュー済み
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1,457人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年12月13日に日本でレビュー済み
炎上に至った経緯で自分の過失を多少省いているのかな、無理がある説明が多かった
それと法改正のところは弁護士の既得権益を増大させるだけで何も共感できないかな
全編通して著者は甘い人生を送ってるんだなと思う本だった
(追記 2019/2/5)
自分なりに少々この人について調べてみたが、もしかして考え方が甘いというよりクズなのではないかと思った。
例えば個人を特定した人を自分に都合がいいからと賛美するような事は言語道断だ。結局は自己中心的な思考しかできないからこういう騒動に巻き込まれたのでは?
それと法改正のところは弁護士の既得権益を増大させるだけで何も共感できないかな
全編通して著者は甘い人生を送ってるんだなと思う本だった
(追記 2019/2/5)
自分なりに少々この人について調べてみたが、もしかして考え方が甘いというよりクズなのではないかと思った。
例えば個人を特定した人を自分に都合がいいからと賛美するような事は言語道断だ。結局は自己中心的な思考しかできないからこういう騒動に巻き込まれたのでは?
2018年12月13日に日本でレビュー済み
この本を読んで、著者である弁護士唐澤貴洋弁護士はすばらしい弁護士の方と思った一瞬でした。100万回殺害予告をされたり、爆破予告をされても自分なら、身が震える事であっても弁護を続け、弁護士唐澤貴洋弁護士の掲げる「やさしい世界」の実現、素心若雪の世界にするため、活動されている。この本に書かれているように「悪い者達」に対して臥薪嘗胆の日々を送っている。なかでも酷いのが、当職の弟を当職が殺したなどという当職のアイデンティティを否定する投稿の部分ですを 自分は「もうやめにしませんか。」と言ってやりたい。速くこの本を買った方がいい。それはできるよね。
2018年12月13日に日本でレビュー済み
知りたい事が書いてありませんでした
・なぜマウスが逆さまなのか
・●がテカテカしてるのは何故か
・ボーボボをなぜ開示したのか
・300万も要求したのは何故か
・何故公式アカウントでジュニアアイドルをフォローしたのか
からさわさんお答えください。
・なぜマウスが逆さまなのか
・●がテカテカしてるのは何故か
・ボーボボをなぜ開示したのか
・300万も要求したのは何故か
・何故公式アカウントでジュニアアイドルをフォローしたのか
からさわさんお答えください。
2018年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年にネット炎上事件に見舞われた少年の相談を受け、
匿名掲示板の書き込みの削除請求や情報開示請求をして以来、
その掲示板でまるでおもちゃのように揶揄や誹謗中傷の対象となり、
殺害予告をはじめとする脅迫・嫌がらせに見舞われてきた著者の記録...
ということなんですが、肝心の
・ナゼ少年は炎上したの?
・ナゼ著者まで延焼してこれほどまでの被害を受けたの?
・結局少年の被害はどうなったの?解決できたの?
・インターネットに関する法律を変えたい…それ政治家の仕事でしょう?具体的に一体どんな取り組みをしているの?
・ラスト付近で唐突に「森友学園の経営者夫妻と面会した」話が出てくるけど…会って何を話して何を感じたの?
といった基本的な事実関係や心理描写の記述があいまいで、いまいち腹に落ちる感がないのです。
実際に起きた事件に関わることであればこそ開示できないのかもしれないのですが…。
そして、プロの法律家ならではの具体的判例に言及した分析が全くないのもマイナス点です。
法律を変えたいと大風呂敷を広げるなら、現行法の欠陥を具体的にわかりやすく実例を交えて
記述しなくちゃいけないんじゃないでしょうか。現行法だと被害者にとって「時間がかかる」
「お金がかかる」…といったあいまいな表現が目立ちます。
繰り返し、ネットで誹謗中傷を繰り広げる心なき加害者の寂しさ・弱さが
強調されているのですが、なぜ、ネットの被害と戦うたくさんの法律家の中で、
唐澤さんだけがこんなに際立った被害(殺害予告100万回!)を
受けてしまったのでしょうか。法律のプロであり畏れられるはずの弁護士がなぜ、
常軌を逸した違法行為によって辱められたのか、わからないのです。
「キリスト教の私立小学校に通ったこと」「大学付属の中学校に通ったこと」
「慶応SFCに通ったこと」「早稲田のロースクールに通ったこと」といった
華々しい学歴の描写は具体的で詳細なのに。
著者は『唐澤貴洋はこんな人です』というばかりで、
一番肝心の『どうしてあなたは炎上弁護士なの?』という問いに
答え切れていないと思うのです。
匿名掲示板の書き込みの削除請求や情報開示請求をして以来、
その掲示板でまるでおもちゃのように揶揄や誹謗中傷の対象となり、
殺害予告をはじめとする脅迫・嫌がらせに見舞われてきた著者の記録...
ということなんですが、肝心の
・ナゼ少年は炎上したの?
・ナゼ著者まで延焼してこれほどまでの被害を受けたの?
・結局少年の被害はどうなったの?解決できたの?
・インターネットに関する法律を変えたい…それ政治家の仕事でしょう?具体的に一体どんな取り組みをしているの?
・ラスト付近で唐突に「森友学園の経営者夫妻と面会した」話が出てくるけど…会って何を話して何を感じたの?
といった基本的な事実関係や心理描写の記述があいまいで、いまいち腹に落ちる感がないのです。
実際に起きた事件に関わることであればこそ開示できないのかもしれないのですが…。
そして、プロの法律家ならではの具体的判例に言及した分析が全くないのもマイナス点です。
法律を変えたいと大風呂敷を広げるなら、現行法の欠陥を具体的にわかりやすく実例を交えて
記述しなくちゃいけないんじゃないでしょうか。現行法だと被害者にとって「時間がかかる」
「お金がかかる」…といったあいまいな表現が目立ちます。
繰り返し、ネットで誹謗中傷を繰り広げる心なき加害者の寂しさ・弱さが
強調されているのですが、なぜ、ネットの被害と戦うたくさんの法律家の中で、
唐澤さんだけがこんなに際立った被害(殺害予告100万回!)を
受けてしまったのでしょうか。法律のプロであり畏れられるはずの弁護士がなぜ、
常軌を逸した違法行為によって辱められたのか、わからないのです。
「キリスト教の私立小学校に通ったこと」「大学付属の中学校に通ったこと」
「慶応SFCに通ったこと」「早稲田のロースクールに通ったこと」といった
華々しい学歴の描写は具体的で詳細なのに。
著者は『唐澤貴洋はこんな人です』というばかりで、
一番肝心の『どうしてあなたは炎上弁護士なの?』という問いに
答え切れていないと思うのです。
2019年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2回目の削除だが、再投稿。
唐澤貴洋弁護士のデビュー作。インターネット上で炎上したとある高校生の弁護を引き受けた時から、彼の受難は始まった。殺害予告、業務妨害などの嫌がらせが2012年から始まり、逮捕者も出るなどエスカレートしていった。
正確な数かどうかは不明だが、100万回もの殺害予告を受けた弁護士は彼だけだろう。
弁護士の守秘義務ゆえか、大事な点に触れていない事が見受けられる(炎上した高校生はその後どうなったの?)ものの、著者の弟の死の描写は衝撃で、本書のハイライトともいえる。
著者も頑張ってはいるのだろうが、炎上を今まで止められていない辺り、法の力の限界を痛感させられる。本書には著者なりの法改正案が掲載されているが、果たしてそれで依頼人を守り切れるのか心配である。
それにしても、些細な事でここまで炎上してしまうとは、やっぱり人間っていうのは弱いな。
唐澤貴洋弁護士のデビュー作。インターネット上で炎上したとある高校生の弁護を引き受けた時から、彼の受難は始まった。殺害予告、業務妨害などの嫌がらせが2012年から始まり、逮捕者も出るなどエスカレートしていった。
正確な数かどうかは不明だが、100万回もの殺害予告を受けた弁護士は彼だけだろう。
弁護士の守秘義務ゆえか、大事な点に触れていない事が見受けられる(炎上した高校生はその後どうなったの?)ものの、著者の弟の死の描写は衝撃で、本書のハイライトともいえる。
著者も頑張ってはいるのだろうが、炎上を今まで止められていない辺り、法の力の限界を痛感させられる。本書には著者なりの法改正案が掲載されているが、果たしてそれで依頼人を守り切れるのか心配である。
それにしても、些細な事でここまで炎上してしまうとは、やっぱり人間っていうのは弱いな。
2018年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他のレビュアーも指摘しているが、サブタイトルにまでしている「なぜ僕が100万回の殺害予告を受けることになったのか」の理由について一切書かれていない。AbemaPrimeでひろゆき氏が「他にも発信者開示を行っている弁護士は多数いるが、ここまで嫌がらせされている事例は世界中でも聞いたことが無い。何故唐澤先生だけがここまでされているのか、何か理由に心当たりは無いのか?」との問いに言葉を濁していた唐澤弁護士だったが、本書でもこの質問には答えていない。
また自身が扱った案件について「労働者の立場に立って会社と戦った」「患者の立場で病院と戦った」というような記述があるが、事実として判明しているだけでも、氏はブラック企業として名高い某クリーニング店の依頼を請け同店にとって不都合な発言を封殺しようとしたり、ガン患者から大金を集めている代替療法団体の依頼でこの療法に対する正当な批判も封殺している事が明るみになっている。もちろん弁護士はどんな立場の依頼も請けるのが仕事だろうが、本書では殊更、依頼人のためではなく「人権のために戦いたい」というような高尚な動機で弁護士をしているとアピールしている。その裏でこういった正義に反する依頼も請けていることは一切書かれておらず、筆者にとって都合のいい面ばかりが書かれたアンフェアな内容と言わざるを得ない。
なお、上記の代替医療団体の開示請求を行ったのは、他でもないここamazonのレビューである。書物に対する正当な批判をamazonに書いただけで、amazonが保持しているレビュアーの住所氏名電話番号といった個人情報を代替医療団体に渡したのがこの筆者(とその同僚弁護士)である。この本に対する合理的な批判も、唐澤氏は誹謗中傷と決めつけ、個人情報を要求してくるかもしれないので要注意である。
また自身が扱った案件について「労働者の立場に立って会社と戦った」「患者の立場で病院と戦った」というような記述があるが、事実として判明しているだけでも、氏はブラック企業として名高い某クリーニング店の依頼を請け同店にとって不都合な発言を封殺しようとしたり、ガン患者から大金を集めている代替療法団体の依頼でこの療法に対する正当な批判も封殺している事が明るみになっている。もちろん弁護士はどんな立場の依頼も請けるのが仕事だろうが、本書では殊更、依頼人のためではなく「人権のために戦いたい」というような高尚な動機で弁護士をしているとアピールしている。その裏でこういった正義に反する依頼も請けていることは一切書かれておらず、筆者にとって都合のいい面ばかりが書かれたアンフェアな内容と言わざるを得ない。
なお、上記の代替医療団体の開示請求を行ったのは、他でもないここamazonのレビューである。書物に対する正当な批判をamazonに書いただけで、amazonが保持しているレビュアーの住所氏名電話番号といった個人情報を代替医療団体に渡したのがこの筆者(とその同僚弁護士)である。この本に対する合理的な批判も、唐澤氏は誹謗中傷と決めつけ、個人情報を要求してくるかもしれないので要注意である。