Samurai DNA

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日本の天皇のY染色体ハプログループは、D1a2a1b2a1a1に属することが、多くの検査によって明らかとなりました。同時に、天皇家から分岐した系統とされる、源氏(Mimamoto clan)、平家(Taira clan)および、東山天皇(Emperor Higashiyama)の男系子孫である徳大寺(Tokudaiji)、住友(Sumitomo)の各家から得られたサンプルからも同様の結果が得られました。日本の皇統が、太古の昔から男系男子で連綿と受け継がれ、現代に至っていることが、生物学的に確定したことは、実に驚くべきことです。このようなことは、世界的に見ても日本以外には類例がありません。これら分子生物学におけるDNA解析の成果により、かつて東京大学名誉教授・江上波夫(Egami Namio)らによって提唱された『騎馬民族征服王朝仮説』は終止符を打たれることになりました。にも関わらず、未だweb上の世界では、これらを「根拠の欠落したデマである」と風聴し、真実を糊塗隠蔽しようとする曲学阿世の徒が後をたちません。

そもそも江上説は、『古事記』・『日本書紀』などの文献と、古墳から出土した副葬品などの発掘史料の2つのアプローチから説を成り立たせています。その学説の発端とされるのは、1948年5月、民俗学者の岡正雄(Oka Masao)、考古学者の八幡一郎(Yahata Ichiro)、人類学者の石田英一郎(Ishida Eiichiro)と江上波夫らが行なった雑誌の企画した座談会でした。
しかし、古代史研究者にしてみれば、古墳時代後期の副葬品に馬具類が多く見られるとしても、交流のあった大陸文化の影響というだけの可能性が高く、それが「騎馬民族による征服」を意味すると断定する根拠にはあたりません。反対に朝鮮半島の南部には、日本人がそれらの地域を支配した痕跡を残す、前方後円墳が無数に残されています。実証性を重んじる日本史学界・古代史研究者らは江上説に対してこぞって批判を提起しました。

考古学者の佐原真(Sahara Makoto)は、騎馬民族が来たなら同時に伝わるはずの「去勢」の文化、「生贄」の儀礼が日本に無いことを批判の論拠としました。例えば1543年の鉄砲伝来以降、日本各地に鉄砲が量産されたとしても、日本がポルトガル人に征服された国家になった訳ではありません。明治維新以降、日本人が洋服を着るようになっても、外来民族に支配された国家になった訳ではないのと同様です。また、農耕を主とし定住生活を基礎とする日本文化と、遊牧を主とし移動生活をし土地領有の概念が希薄な騎馬民族とは、文化的に大きな違いがあります。

短絡的な結論でセンセーショナルに叫ばれた
江上説は、後の実証研究によって続々と根拠が突き崩されていきました。しかし、その後も江上の説は、司馬遼太郎(Shiba Ryotaro)や手塚治虫(Tezuka Osamu)といった通俗小説、漫画、サブカルチャーの分野においては、恰好のフィクションの題材として利用され、創作的に喧伝される結果となりました。一方、アカデミズムにおいては、続々と出る反証から、1970年代になると騎馬民族渡来説は影を潜め、80年代に入るころには歴史教科書からも削除されていきました。

またこれらの分野から派生して、アイヌ人を日本列島の最初の住民に位置づけ、「日本人・日本語は弥生系の征服民族に由来する」との説も主張されましたが、これらの説は学術的ではなく政治的側面を持つもので、実証性を欠き、根拠に乏しいため学界において大勢を得るに至っていません。逆に北海道の礼文島においてアイヌ人とは異なる縄文人骨のY染色体が抽出されたことにより、アイヌの歴史は鎌倉時代より古くに遡ることは出来ないことが、文献・遺跡・分子生物学の成果からも明らかとなりました。さらにこれらのことが、北海道大学に保管されているアイヌ人遺骨の返還訴訟等に発展することとなったことは記憶に新しいでしょう。

オクスフォード大学の遺伝学研究チームのクリス・テイラースミス(Chris Tyler-Smith)および、カラー・レッド(Color Red)は、日本人男性のY染色体の一塩基多型(SNPs)および縦列反復数(STRs)を解析した結果、天皇家のハプロタイプは(D-CTS8093)に属する系統であると結論づけました。
これは藤原氏(O-CTS10145)と並んで日本でもっとも多く子孫を残した系統にあたります。   
研究チームはサンプル採取と解析の結果、CTS8093の下流に属する系統から夥しく人口の増加が見られ、現在の日本人男性の37%がこの系統に属していることに注目し、研究を進めてきました。   
このCTS8093は、出アフリカを果たした直後の系統ハプログループDに属します。D系統はチベットやアンダマン諸島、フィリピンで見つかっていますが、その下流にあたるD1bは日本列島以外では検出されない、古代型の特殊なY染色体となります。   
研究チームは、この特有のY染色体の拡散の原因を作った人物は、日本を統治した国家元首・天皇家であると結論づけています。

これらの研究を主導したクリス・テイラースミスは、日本列島で長期間にわたって特定のY染色体を持つ人々が広がった理由として、この島嶼地域において上流階級は一夫多妻が一般的であり、その頂点に君臨する天皇は、神話を根拠として古い時代に統治機構を完成させ、代々男系男子の子孫であることを絶対条件として皇位を継承してきたことを挙げています。日本の天皇は、皇族の増加に伴い「臣籍降下」という方法使って、皇族を上位・中位・下位支配階級の役人として日本列島各地に派遣し、やがて庶民階級にまで拡散したと言われています。
さらに日本列島は、外敵の侵入を防ぐのに都合よく、モンゴルの襲来を防ぐなど、歴史的に見て他の民族に支配された経験がありません。 あらゆる面で、古代の系統を温存するのに優れた環境であったのではないかと述べています。
https://web.archive.org/web/20140416022610/http://cjapan.net/en/content/imperial-family-descended-jomonainu-japan

Y染色体(男系)とミトコンドリアDNA(女系)を比較した場合、過去の歴史において、どの民族が優位に立っていたか知ることができます。
日本民族の場合は、男系では常に縄文系を示すこのハプログループD(D-M64.1)系統が、優位に立ってきました。反対に女系の先祖を辿るミトコンドリアDNAのは弥生系統に多いD4bの系統が大半を占めます。

鳥取県の青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)から大量に出土した100体近くの古代人骨は、頭蓋骨に脳の組織が残るほど保存状態の良いものが含まれていました。出土地の沼地が酸素を遮断し腐敗を防いだため、腐りやすい組織である脳が奇跡的に古代から現代まで保存される結果となりました。

これらの古代人骨は、骨格の測定から当初は弥生人骨と考えられていましたが、2019年、篠田謙一(Shinoda Kenichi)らのグループが、Y染色体を解析した結果、75%の人骨は、ハプログループD1a2(M64.1)に属することが分かり、男系は縄文系に由来する人々であることが明らかとなりました。このように、発掘調査から得られたDNA解析でも、日本民族の男系の系統が裏付けられる結果となりました。産経新聞『鳥取の出土人骨をDNA解析』(2019.4.5)
https://web.archive.org/web/20190524050810/https://www.sankei.com/premium/news/190405/prm1904050001-n3.html