まつり だから、これをきっかけに私たちも、もっとみんなで楽しいことがやれたらいいなと思って。正直、軽い気持ちでマネージャーさんに「1期生ライブがやりたいです」って言ったんです(笑)。でも、マネージャーさんはすごく真剣に話を聞いてくれて。そこからポンポンポンと話が進んでいきました。
一番の夢は「ねんどろいど」になることでした
──3年前、皆さんがデビューした当時のホロライブは、「アイドル」という方向性ではなかったと思います。デビュー当時の皆さんは、どのような活動をして、どのような夢を実現していきたいと考えていたのでしょうか?フブキ 当時は、楽しくゲームとかできたらいいなという感じで。いつか自分のグッズが出たらいいなって。一番の夢は「ねんどろいど」になることでした。ぶっちゃけ、アイドルとしてやっていこうという気持ちは全然なかったです(笑)。デビューしたての当時の状況で、歌って踊るとかはできるわけないよねっていう感じで。歌って踊ることに関しては、自信も全然なかったので。自分が好きなことをみんなに知ってもらおうと思って、ひたすらオタク活動をしていました。
──白上さんの「ねんどろいど」は、すでに発売が決定しています。オタク活動を続けた末に、自分が「ねんどろいど」になるというのは、普通ならあり得ないオタク活動の究極の形ですね。
フブキ 推しのグッズの横に並んでやろうっていうのが夢でした(笑)。だから、ホロライブ全体として「アイドル活動をする」という流れになったときは、何をお手本にしたらいいのかとか全然わからなくて。本当に運営さんと二人三脚でやってきた感じです。
まつり まつりの場合は、そもそもVTuberさんの配信とかを見るのがめちゃくちゃ好きだったので、自分も同じような活動をできること自体がすごく嬉しかったんです。ある意味、デビューした時点でもうゴールしたような気持ちにもなっちゃって。
デビュー当時に思っていたことは、VTuberのみんなと仲良くしたいってことぐらい。自分がアイドルになるなんて1ミリも思ってなかったし、途中で「ホロライブアイドルプロジェクト」という方向性が出てきたときも、「なんかアイドルみたいだね」って他人事のように思ったぐらいでした(笑)。
アキロゼ アキロゼは、異世界からポンとこの世界のVTuber世界に放り込まれたんです。パソコンとかの配信機材も全然なく、スマホとスマホに付いているイヤホンだけで強行デビューしてしまうくらい、右も左も本当にわからなくて(笑)。
それこそ最初は、女優さんみたいに「あなたはこの世界のこういう物語の中で、こんな経験をして、こんな子になっていくんだよ」みたいな形で活動するのかなと思っていたんです。でも、「アキちゃん、そうではなくって。自分で考えて何か配信をする。それだけだよ」って言われて。
──「あなたの物語に、脚本はありません」と(笑)。
アキロゼ はい。想像していた世界とはけっこう違って、まさに「リアルタイムショー」だなって。まさかこんなにも自分の日常をさらけ出すことになるとは思ってもなかったです(笑)。でも、当時からバーチャルの世界というか、VRやARとかの技術って、すごい夢があるなという憧れがあって。まずはその世界で活動できる3Dの体をもらって。将来、VRやARがもっと世の中に広まったとき、3Dの体でいっぱい歌ったり踊ったりして、エンターテインメントのジャンルで起用してもらえる存在になっていきたいなと思っていました。
ライブの本番でも「ムキロゼ」のポーズを出すつもり
──順番に、デビュー当時の印象を同期のお二人から伺いたいと思います。最初に、まつりさんとフブキさんから見た、当時のアキロゼさんの印象を教えてください。フブキ アキちゃんはポンコツだったなあ(笑)。
アキロゼ あはは(笑)。