2018.05.30
次世代型エネルギー流通基幹システム「Panair Cloud(パネイルクラウド)」、Cognitive Automation(コグニティブオートメーション)を活用したRPAソリューション「Panair Energy Automation(パネイルエナジーオートメーション)」を提供開始 ~販管費を3%台に抑え、電力小売業務のプラットフォームへ~
2018年5月30日
株式会社パネイル
株式会社パネイル(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:名越達彦、以下、パネイル)は、次世代型エネルギー流通基幹システム Panair Cloud(パネイルクラウド、以下 パネイルクラウド)の新機能として、電力流通RPAソリューション Panair Energy Automation(パネイルエナジーオートメーション)を提供開始します。
パネイルは「世界中のエネルギー市場に最先端のEnergy Tech(エナジーテック)を」というコーポレートミッションのもと、2016年4月の電力小売全面自由化よりパネイルクラウドを提供しています。
電力小売業務は、事業者が撤退する事案が昨今散見されるなど、煩雑な業務が非常に多い状況です。パネイルが取り組んでまいりましたのは、この電力小売業務に対する効率化技術の研究開発です。具体的には、①パネイルグループの供給(※1)を通じて電力小売業務プロセスを平準化し、②パネイルクラウドで流通する電力ビッグデータをAI活用を通じて分析を重ね、従来は人間でしか叶わなかった高度な水準の処理をテクノロジーの力で代替できるようになるレベルを目指してきました。
その結果、パネイルクラウドは全ての機能がEnhanced Process Automation(CLASS2)以上の水準となり、大半がCognitive Automation(※2)(CLASS3) 水準に到達しました(図1)。パネイルグループでは顧客接点となる営業活動を除く殆ど全ての電力小売業務プロセスにおいて自動化・省力化が進んでおり、パネイルグループ全体における売上に対する販売管理費比率は3%台となっております。これは同程度の供給規模をもつ小売電気事業者と比較して1/2〜1/3程度の水準に相当します。
これら一連の有意な実証成果および社会的なニーズの大きさを踏まえ、パネイルは電力流通RPAソリューションPanair Energy Automationをリリースいたします。
“Bots in the back office-The coming wave of digital labor”(KPMG,2015), “Robotics and Cognitive Automation”(KPMG,2016)をもとにパネイル作成
提供第一弾として、東京電力エナジーパートナー株式会社と合弁で設立した株式会社PinT(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:田中将人、読み方:ピント)でPanair Energy Automationを通じた安定的な電力供給が本格的に始まります。今後も、パネイルはこのようなプラットフォーム事業を拡大しつつMoonShot(※3)として電力小売業務の完全自動化を掲げ、世界中に新たなEnergy Techを届けるべく邁進してまいります。
※1 パネイルグループの供給:パネイル本体および子会社7社(札幌電力株式会社、宮城電力株式会社、東日本電力株式会社、東海電力株式会社、西日本電力株式会社、広島電力株式会社、福岡電力株式会社)を合わせた企業グループの総称。パネイルグループ全体での電力流通量は109,979MWh(2018年1月時点)であり、新電力全体で21位に相当。
※2 Cognitive Automation(コグニティブオートメーション):「機械学習やビッグデータ分析」などを駆使し、大量のデータを学習して最適判断が必要となる水準の業務を自動化するRPA技術。
※3 MoonShot(ムーンショット):未来から逆算して立てられた、斬新な、困難だが実現すれば大きなインパクトをもたらす「壮大な課題、挑戦」のこと。
◆ RPA(Robotic Process Automation)
RPAにはBasic Process Automation(CLASS1)からCognitive Automation (CLASS3)までの水準がある(図1)。Basic Process Automation は指示に従って言われたとおりの動きをする水準のロボットを指すが、Enhanced Process Automation(CLASS2)、Cognitive Automation (CLASS3) はAIなどを駆使することで変化に柔軟に対応し自ら考える水準のロボットを指す。従来の電力小売向けRPAは発展途上のものが多く、その殆どはBasic Process Automation水準にとどまる。
◆ Panair Cloud
日本で唯一、クラウド上での一気通貫オペレーションが可能な次世代型エネルギー流通基幹システム。クラウド上の11の機能が自動運用を支えている。