Lachryma《Re:Queen'M》(EX)について

1.はじめに

 私はフルコンボ狙いのプレイが苦手である。豆腐メンタルの身、あの精神を削られる感覚はあまりにもしんどい。10の頑張りに対しカタルシスは5.5くらいだしコスパも悪い(私のだらしない主観である。コンボラーを否定している訳では断じてない)。がしかしコンボ偏重気味のポップンクラスを上げようとなると、どうしても49以上を繋がなければならない。

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ゆとり世代なので我慢できず99.93〜94あたりにEASYで底上げをした

 現在のクラス対象曲一覧を貼る。もっぱら49のスコアで上げており、クラス100.00にしてはフルコンボ数が少ないことがお分かりいただけるだろうか。いや分からないだろう。こう晒す人少ないので。とにかくコンボ力には自信がなかったことだけご理解いただきたい。

 インボルクUPPER(EX)やPrey(EX)を伸ばし99.98まで乗せたあたりで振り返った。「作戦を立てて何かを繋いだ成功体験がない」と。一切フルコンボ狙いのプレイをしてこなかった訳ではないが、ここは頑張るここも頑張る10回やって無理なら諦めると言った具合に、非常に雑なプレイばかりしてきたのだ。これでは人生もったいないのではないかと感じた私は、手が届きそうなラメントUPPER(EX)とLachryma《Re:Queen'M》(EX)を繋いでみようと思い立ったのである。

 ラメントUPPER(EX)はトリルを全て餡蜜しただけであっさり繋がった。その後限界食道(逆流性食道炎のことである)を少し伸ばして100.00に乗る。しかしそれだけでは満たされず、Lachryma《Re:Queen'M》(EX)フルコンボ粘着を続けた。総計およそ50回の粘着によりなんとか接続に至る。

 この記事では接続するために立てた作戦を整理する。"研究"と称するには憚られるほど稚拙であるため、一応更に緩そうな"作戦"と言い換えておく。大半は誰の役にも立たないかもしれない。Lachryma《Re:Queen'M》(EX)は49屈指の虚無譜面として知られており、かつそれなりにフルコンボ達成者が少ないらしく(ポップンクラス100台より貴重かもしれない)、使える記事であるならば価値はあるだろう。しかし残念ながらそれほどドラスティックでは恐らくないので、これを読めば繋げるのではないかという過度な期待はしないでほしい。

 

 2-1.手抜き

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コピペの練習中だから許してね

 やる気のない配置が続くが、魂を吸われてはならない。これはそういう譜面だ。

2-2.手抜きの延長

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曲の展開的には妥当な配置だと思う

 これが意外と難しい。BPM236と爆速で降ってくるため折り返しが厄介である。

 建設的に考えればここはLLRRLLRRLLRR…と叩くのがベターだが、当時の私はシングルコアだったので思うがままに叩いた。何度もこぼしたし無駄な時間だったと思う。

 

2-3.縦トリルとグリッサンド

 

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片手で叩かせる速さじゃないだろう

 16分のトリルに24分の階段がくっついている。まあそうなるよねといった構成だがこのつなぎ目が厄介だ。ここは当然餡蜜を組む。

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6回緑黄のあと三角押し、で覚えやすい

 非常にシンプルな構造で安定させやすい。

 なおこの右青は左手で叩くと決めることにした。私の人差し指はなぜか爪と肉が剥がれやすい。指先からその下へ皮を引っ張る押し方をしているとすぐパックリ剥がれ、ホエルオーのお口のような様相を呈する。分かる人には分かるはず。それを防ぐために片手では下から指先の動作、すなわち上段から下段へスライドさせる運指を組む方が長持ちしたのだ。現にそれを考慮せず指先ホエルオーになり、粘着を断念した日もある。

 

2-4.偽アルマゲ

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唯一頭で考えて配置したであろう地帯

 アルマゲじゃなくてがっかりという声も散見されたが、ポップンのLN複合はデバイス上非常に組むのが難しいためこれで正解だと思う。

 ボルテ移植曲にあるまじき凝った配置でけっこう楽しく押せる。ただ注意してほしいのは58小節目のM字型階段。素直に押そうとすると右手に寄るため非常に辛い。従って運指を組む必要がある。青点を左手、赤点を右手として、以下に組んだ運指を示す。

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ごめんなさい

 組んでいない。頑張って大体を右手で叩いた。

 ただ「階段は上段と下段を繰り返す」という至極原始的なところまで遡って意識することにより繋がる確率が高くなったため、一応記しておく。

 

2-5.親に向かってなんだそのトリルは

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トリル

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きりたんぽ

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チンアナゴ

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PKファイヤー

 勘弁してほしい。心が折れる

 こんなに幅のあるトリルは人間には見えない。なんせポップンの画面は横に広い。馬でもない限りしっかり見切って押すのは困難だ。これは各動物の周辺視野の違いを考えれば明らか。肉食動物は基本的に目が正面についており、周辺視野も狭くなる傾向にある。偏屈な思想を持った者、精神的に追い込まれた者は更に狭くなる。うっせぇわに感化された者を冷笑しているそこのあなたも要注意だ。共鳴を殺すことはこの世をより平坦でつまらないものにすることへ繋がり、あなた自身をも赤レーンしか見えなくさせる。

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人間の限界

 従って我々人間はこのトリルをリズムで押さなければならない。キー音がなく曲も速い。故に各々の感覚に頼らざるを得なくなる。FASTとSLOWを見極め調整するのも曲が速すぎて難しい。

 私の場合「おもったよりはやい」これに尽きた。元よりあるリズム感にこの観念を足す要領で。BPM236の16分を両手で叩いてみてほしい。尋常でないぐらい速い。これをFASTに振らす方が難しいため、気持ち速めで叩くことを意識する。これにより粘着終盤には安定して光るようになった。ただし速入り癖だけは避けて欲しい。FASTが出る、トリルが速すぎると勘違いする、より遅く叩く、GOODやBADを撒き散らすという、いつだって食う寝る遊ぶ死ぬの4連コンボが待っている。

 更に問題なのは先端の赤縦連。ただの邪悪である。当然両手で叩くが、これがなかなか入らない。

 縦連打を両手で拾う際はまずボタンを押下し、また手を離してから次の手を出す必要がある。この"離してから"が難しいのだ。つまりこの動作をいかに短くするかがポイントとなる。

 私の場合、少し高い位置から強めにタンッと打鍵することでストロークの速度を上げた。指押しプレイヤーの動画(一例)を見ると、比較的キービームが長めに出ている傾向にあることが分かる。この逆をすればいい訳だ。さすがに安定はなかなかしないが、これにより繋がる確率を有意に上げることができた。

 

2-6.キモチコネクトEX

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楽しいね

 クロスすると楽しい。

 

2-7.サイドアップ

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気持ちは分かるが全部両手で叩かせてくれないか?

 再び縦トリル。ここは一部両手で叩くことも可能だが、脳が泣いているとそういうことができなくなるので素直に餡蜜した。

 しかしここにも一捻りがある。左緑は16分の裏だ。こんな遠さで裏なんか意識していられない。それでも右手を8分で餡蜜しているため16分の変形交互連打と見なし叩くか、GOOD覚悟で表で拾ってしまうか。ちなみに私は後者を選んだ。

 

2-8.はい

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理解できないセンス。PUMAの裁縫箱で白米持ち歩いてそう

 気合い。左白のタイミングに注意すれば案外繋がる。しかし光らない。黄ばみ散らす。でもいい、今は繋ぐことが最優先なのだから散らしておこう。

 

2-9.ワーーーじゃないんだよな

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実家のような安心感

 その再現だけはやめてほしかった。

 ここは青を親指、黄をそれ以外の2〜4本指で拾うなどして"確実に"押すことが重要だ。かといって力み過ぎるとすぐ抜ける。メンタルはもちろんのこと、プレゼントに費やした金額、パッシングで道を譲った回数、「ありがとう」と言った回数、言われた回数、人を想って泣いた回数、LEVEL of VIOLENCEの低さなど、様々な人徳を総動員させよう。

 ここさえ抜ければフルコンボ。やったね。

 

3.おわりに

 いざ書いてみると、本当にあまり一般化できそうにない、もしくは当たり前のような作戦ばかり立ててきたことが分かった。餡蜜は誰でも使えるだろうが、トリルの押し方あたりは参考にならないだろう。なんにも得るものがないと怒り狂う読者もいるに違いない。

 がしかし音楽ゲームに限らず、趣味は"探す"遊びをするのも一興だ。上手くなるならPDCAサイクルを回せ、その通りである。ただそれ含め、世に流布する上達論もとい攻略法を鵜呑みにするだけでは勿体ない。自分で攻略法を編み出しそれを完遂することそのものに楽しみを感じることができたなら、それもまたモチベーションやパフォーマンス向上へ繋がるのではないだろうか。

 つまり自分で頑張りましょうということである。ただ私はそんな偉そうな口を叩けるほど考えてプレイしていないので全く説得力はない。何様だ。参考にしなくてもいい。さようなら。