堀江氏「NPBにできないことを」 球界再編17年…名称はフェニックス

 かつて「時代の寵児(ちょうじ)」といわれた堀江貴文氏が故郷福岡県を舞台に、再び野球界にアクションを起こした。

 北九州市に独立リーグの新球団「福岡北九州フェニックス」を設立する計画を表明。旧ライブドア社長だった2004年、球界再編時に楽天との参入争いを繰り広げた同氏は、今春の九州アジアリーグ新設に反応。自身のオンラインサロンのメンバーによる球団運営を「世界的にも前代未聞」と思い立った。「多様化するこれからの生き方で、有意義な時間の使い方としてスポーツはすごく大事。中でも野球は日本のキング・オブ・スポーツ」と語った。

 幅広い活動の中、スポーツとも関わってきた。15年からJリーグのアドバイザー。自らチームをつくって昨年、東京都社会人リーグに参入した。バスケットボールでは18、19年にBリーグ福岡で取締役。3人制チームも昨春設立した。

 野球では今年2月に独立リーグのルートインBCリーグ埼玉のアドバイザーに就任。それ以前から九州アジアリーグ設立に関わった熊本・火の国の神田康範社長と連絡を取っていた。堀江氏にとってBリーグ福岡の取締役時代の社長。自らの故郷福岡で機会を模索し、出資者の縁もあって北九州市にたどり着いた。

 球団名は「福岡北九州フェニックス」。公募も検討したが、04年当時に公募で挙がった「仙台ライブドアフェニックス」から継承。ユニホームも当時の案を踏襲する。

 理念は「独立リーグなりの、もっとライトな楽しみ方を。NPB(日本野球機構)にできないことを」。飲食や娯楽を含めた多様な観戦スタイルを提供する球場の構築を掲げる。BCリーグの出場規定緩和にも触れ「例えば清原(和博)さんが1打席でも出てくれたら。新庄(剛志)さんも福岡出身」と言及。地域貢献、地方創生という九州アジアリーグの理念に沿う活動も検討中だ。

 初年度の選手は約25人の見込み。設立の正式発表は今夏以降の見通しで、並行して監督の人選を進める。堀江氏は「基本的にオンラインで関わる」と支える立場を強調したが、スポンサー集めなど営業も行っている。 (森淳)

 九州のプロ野球独立リーグ 新設された「九州アジアリーグ」が今春開幕。熊本・火の国と大分の2球団で争い、ソフトバンク3軍や他の独立リーグ球団との交流戦も行っている。熊本・火の国は社会人の熊本ゴールデンラークスが母体で、大分は新球団。加盟には審査があり、運営体制や資金面、球場確保などの条件がある。かつて九州には別の独立リーグ構想があり、福岡県には2008年から「福岡レッドワーブラーズ」があったが、資金難で09年限りで活動をやめ、リーグ構想は消滅した。

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