マンションの郵便ポストから、郵便物を抜き取っていた53歳の女が逮捕された。
女は、「スリルを味わいたかった」と供述している。
髪の毛を1つに束ねた女。
一瞬、カメラの方に視線を向けると、警察署へと入っていった。
17日、窃盗の疑いで逮捕された、小峯千賀子容疑者(53)。
「スリルを味わうため」に、小峯容疑者が使ったのは、“郵便ポスト”だった。
小峯容疑者が犯行に及んだマンションの郵便ポストの上には、防犯カメラがついていて、犯行の一部始終が映っていたという。
小峯容疑者は2021年3月、東京・町田市のマンション内に設置されているポストの投入口から手を突っ込み、他人の郵便物を抜き取った疑いが持たれている。
小峯容疑者に郵便物を盗まれた30代の女性は、犯行の不気味さを感じていた。
被害に遭った女性「怖かった、すごく。気持ち悪かったし、不安ですね」
女性が盗まれた郵便物は、インターネット通販で注文した落としぶたや、野菜の皮むき器といった2,500円相当の調理器具などだった。
小峯容疑者は、あろうことか、盗んだ調理器具を、自宅で使用していたという。
被害に遭った女性は、ネット通販で注文した3つの郵便物が届かないことに異変を感じ、警察に届け出たという。
被害に遭った女性「最初、勘違いかな? と思って、いろいろ探してみた。“おかしいよね”ということで。やっぱり生活に必要な物を買っているので、すごく困ります」
女性のマンションがある町田駅周辺では、同様の被害が相次いでいるといい、近隣の住民からは不安の声が上がっている。
近隣住民「ショックですね、日本もそういう時代になってきた」、「怖いなと思う。パッと対策が思いつかないので(対策の)しようがない」
ポストの中の郵便物が盗まれないようにするための基本的な対策について、専門家に聞いてみると...。
元埼玉県警 捜査1課・佐々木成三氏「郵便物がいっぱいになってしまい、はみ出してしまうこともあるので、容易に盗まれる環境になってしまう。毎日、郵便受けに入っている郵便物を回収する。郵便受けの中をクリーンにする」
身近に潜む、郵便物の窃盗。
調べに対して、小峯容疑者は「わたしがやったことに間違いない」と供述。
さらに、郵便物を盗んだ動機については、「スリルを味わいたかった。使えるものが手に入るかもしれないと思った」と供述した。
警視庁は、小峯容疑者に余罪があるとみて、捜査を進めている。