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陽性判明時に37度未満が6割 退院した和歌山県の第4波感染者

毎日新聞 / 2021年5月19日 18時14分

和歌山県庁=黒川晋史撮影

 新型コロナウイルス感染症の第4波で、退院した和歌山県内感染者の約6割が、陽性判明時点で体温が37度未満だったことが和歌山県の調査で判明した。37・4度までの微熱を含めると7割近くに上り、県は「周囲への感染拡大を抑える意味でも、少しでも体調不良があったら早期に受診することが大切だ」としている。

 第4波とする3月14日以降で、4月24日までに退院した感染者455人の最高体温の推移を考察した。陽性判明時は、無症状者53人を含めて37度未満が272人(59・8%)で最も多く、37・0~37・4度は42人(9・2%)だった。37・5度以上は計141人で、このうち38度台は76人(16・7%)、40度以上は3人(0・7%)だった。

 一方、退院時までの最高体温をみると、37度未満は187人(41・1%)と陽性判明時から85人少なくなっており、逆に37・5度以上は計203人と62人増えていた。県福祉保健部の野尻孝子技監は「陽性判明時に発熱していない人が6割というのは多い印象だ。無症状の人も含めて感染拡大につながっており、このウイルスの対応の難しさを物語る」と話している。

 早期受診の重要性は、重症化の割合からも示されている。県は4月の感染者で、発症してから受診までに5日以上かかった31人のうち、21人(67・7%)が肺炎と診断され、酸素投与が必要な「重症化」となったことを明らかにした。内訳は60代以上が12人、40~50代が6人、20~30代は3人。仁坂吉伸知事は「多くの人にうつす可能性がある」と述べ、体調不良時には仕事などを休んで速やかに医療機関を受診するよう、改めて呼び掛けた。【新宮達】

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