重賞レース
第66回 大井記念(SI)
- 2021年5月19日(水)
- 20:10発走
レース名は、1950年の大井競馬場開設に由来します。2013年までは、国内最長の2,600mで争われるダート重賞でしたが、2014年から距離を2,000mに変更。さらに2018年にはグレードを「SII」から「SI」に格上げし、6月の帝王賞のステップレースとして、南関東代表馬の決定戦の意味合いがさらに強まりました。
<上位2頭に帝王賞の優先出走権を付与>
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南関競馬リポーター たかはしかよこ ブログ南関魂などを更新中
<第66回 大井記念(SI)>(5月17日現在)
調教追い切り動画はこちら
■タービランス
*浦和 水野貴史 厩舎 牡8歳
*成績 32戦14勝2着10回
*重賞タイトル
報知オールスターカップ(SIII)(2021)
埼玉新聞栄冠賞(SIII)(2020)
報知グランプリカップ(SIII)(2019)
羽田盃(SI)(2016)
京浜盃(SII)(2016)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]前走の京成盃グランドマイラーズで、タービランスはJpnⅠホース・カジノフォンテンと死闘を演じました。
タービランスは逃げるカジノフォンテンの2番手から。3コーナー手前で、コンビを組む笹川翼騎手の手が激しく動き、抜群の手応えだったカジノフォンテンとの差がなかなかつまらず、それでも最後はクビ差まで詰め寄っての2着は非常に印象的でした。
カジノフォンテンとは2キロ差あったものの、後続とは大差で、改めてタービランスの実力の高さを示したレースと言えるでしょう。「状態はこれまでで一番いいように感じました。気持ちを切らさずに走ってくれて、強い馬と真っ向勝負でやれました」(笹川騎手)。
その後は当初からこの大井記念に向けてきたそうで、激走後も順調に仕上げてきたそうです。
「前走はあれだけ詰められたので評価は上がりますよね。昔よりレースで遊ぶ面もなくなってきて、8歳になって心身ともに充実しています。だからと言って、楽勝できるのか?と言ったらそういうタイプではないので、常に自分の力を出し切れるかということになると思います」(水野貴史調教師)。
この大井記念は過去に2度出走し、一昨年は3着、昨年は2着。3度目の正直になりますか?!■ミューチャリー
*船橋 矢野義幸 厩舎 牡5歳
*成績 19戦6勝2着2回
*重賞タイトル
マイルグランプリ(SII)(2020)
羽田盃(SI)(2019)
鎌倉記念(SII)(2018)
*詳細データ[ → ]
*調教タイム[ → ]ミューチャリーは昨年7月のマイルグランプリ(優勝)以降、勝ち星からは遠ざかっていますが、戦績を見てもわかるように中央馬たちと戦い続けています。この大井記念は久しぶりに南関東所属馬同士のレース。
前走のかしわ記念は新馬戦から手綱を取り続ける御神本訓史騎手を背に、道中9番手から、最後は39秒1の上りの脚を使い6着でした。優勝したカジノフォンテンとは1秒2差。
「あまり、らしい競馬ができなかったです。返し馬や道中はそんなに悪くはなかったですが、初めて直線で全然伸びませんでした。この馬にとってこのレースで上り39秒台というのはあり得ないので、普通ならもうひと脚使えますからね。ちょっと余裕があったのかもしれないです(471キロ、+9キロ)」(御神本騎手)。
かしわ記念から中13日。これまでゆったりしたローテーションを組んできたこの馬にとって、間隔をつめて使うのは初めてのこと。
「前走は放牧休養明けだったこともあってか、反応が悪かったですね。体重が増えていたのは関係ないと思いますが……。間隔はないですが疲れもないので、追い切りをやり過ぎないようにして出走させることにしました。舞台は問題ないし、久しぶりの南関東同士のレースになるので、是が非でもまたタイトルを取らせてあげたいです」(矢野義幸調教師)。前走のブリリアントカップは、最大の上がり馬フィアットルクスが、本橋孝太騎手とのコンビで重賞初挑戦での初勝利を飾りました。道中は外の3番手から、最後は3頭の競り合いが続く中、残り100m付近で先頭に立つと、2着のノーブルサターンに1馬身差。
「ある程度の位置に行けるようになったし、いい意味でハミを抜いてくれるところがあるので、道中の感じは良かったです。勝負所での進みはあまりいい方ではないのですが、手前を替えたらまた伸びてくれると思っていました。根性のある馬です」(本橋騎手)。
2018年11月から大井の一員になり、C2クラスからスタートし、コツコツコツコツと勝ち星を積み重ねていきながら、重賞ウイナーの仲間入りを果たしました。A2クラスからの挑戦だったため他馬よりも軽い斤量55キロで出走できたとは言え、重賞初挑戦でいきなりの重賞初制覇は本当に立派です。
「どこからでも競馬のできる馬で、距離が延びるのは問題ないと思っています。前回は斤量の一番重い馬たちよりも3キロ軽かったですが、今回は同じ斤量(牡馬57キロ、牝馬55キロ)です。やってみないとわかりませんが、57キロはこれまでも背負っているし、前回のように勝負根性が発揮できるような競馬になって欲しいですね」(藤田輝信調教師)。
ブリリアントカップが重賞に格上げされてからまだ間もないですが、優勝馬リッカルドとストライクイーグルが、その後の大井記念でも勝利を飾っています。A1になって最初のレースになるフィアットルクスは、どんな走りを見せてくれるでしょうか!中央時代は4勝を挙げ、重賞未勝利ながらも、ダートグレード競走でも活躍してきたノーブルサターン。昨年11月から大井に仲間入りをし、今年2月に名古屋競馬場で行われた梅見月杯では圧倒的な強さを見せて念願の肩掛けを獲得しました。
前走のブリリアントカップは優勝したフィアットルクスから0.2秒差の惜しい2着。
「ムラがあるのかなぁという印象でしたが、気分よくいければいい感じで走れるなぁと思っていたので、それがうまくいきました。ゲートがちょっとうるさくて集中しきれないところもあったので、大外枠(8枠16番)も良かったと思います。いい競馬はできました」とコンビを組んだ真島大輔騎手(今回は矢野貴之騎手)。
前走の無念を晴らすべく、この大井記念に出走。ダートグレード競走でも戦ってきた実力を見せたいところ。
「前走はこの馬のベストな走りができました。道中やめちゃう所があるので、ゲートと集中力は鍵を握りますね。トモの張りなどもいいし状態は維持できています。(担当の)周藤調教師補佐と騎手時代に同期だった矢野騎手が、これまでも調教に乗ってくれていました。レースではタイミングが合わず、今回初めて乗ってくれることになったので、あとは任せます」(佐野謙二調教師)。アングライフェンは、中央時代7勝を挙げ、重賞勝ちはないものの2着3回と、高いレベルで戦い続けてきました。昨年9月から大井の一員になり、地方馬同士の戦いで唯一3着以下になったのは、名古屋遠征での梅見月杯オープン(8着)で、これは心房細動が影響したもの。
川崎競馬場で行われた前走の幸オープンは、中団から早め先頭に立って押し切る内容で勝利を飾りました。「この馬はペースが遅くなっても引っ掛かるような馬ではないし、自分からいつでも動けそうなタイプです」(今野忠成騎手)。
今年9歳になったアングライフェンですが、馬房で何気なくカイバを食べているだけでも、ギラギラした威圧感がとても印象的な馬です。
「担当している高橋厩務員も調教に乗ってくれている松﨑正泰騎手も一生懸命してくれて、レースでは今野騎手が信用して乗ってくれています。馬自体もボディーコントロールがうまくて状態を上げていくのはさすがです。レースで注文がつくような馬ではないので枠(8枠16番)も関係ありません。互角に戦ってくれると思っています」(高野毅調教師)。*大井記念の情報は、南関魂でもお伝えしていきます!