いつの間にか「Zドライブ」が追加されていることがあります。しかも、この「Zドライブ」はディスクの管理でも削除できません。
ここでは「Zドライブ」ができる原因とその対策について説明します。
ある時、気付くと「Zドライブ」が表示されていることがあります。
もちろん、何もしないのに表示されることはありません。よくあるのはディスク操作ソフトを使った後に表示されることが多いようです。その種のソフトが通常使われないパーティションの情報にアクセスするために一時的にドライブ文字を割り当てた後、何らかの問題でドライブ文字が残ってしまうことが原因です。
「Zドライブ」が「SYSTEM」というボリューム名で、サイズも数百MBなら以下で説明する手順で対処できる可能性があります。
ここでは、まず「EFI システム」パーティションに割り当てられたドライブ文字「Z」を削除し、その履歴となるレジストリーのキャッシュ記述を削除することで再度ドライブ文字が割り当てられる原因を排除します。
※以下の手順ではレジストリーを操作します。操作を間違えるとWindows 10が不安定になる場合がありますので注意してください。
ここで説明する「Zドライブ」、「SYSTEM (Z:)」は「EFI システム」パーティションにドライブ文字が割り当てられたものです。
「ディスクの管理」を見てみても「EFI システム」にはドライブ文字は割り当てられていません。しかし、ディスク操作ソフトで見てみるとこのように「Z」というドライブ文字が割り当てられていることが分かります。
「EFI システム」パーティションは特殊なパーティションのため、ディスク操作ソフトでもドライブ文字に関する操作はできません。
このような場合は管理者権限のコマンドプロンプトから「DISKPART」コマンドで操作します。
[Windows]+[X]または「スタート」ボタンを右クリックして表示されるメニューから「コマンドプロンプト(管理者)」をクリックします。
「Windows PowerShell(管理者)」が表示される場合は、「スタートメニュー」の「Windowsシステムツール」の「コマンドプロンプト」を右クリックして表示されたメニューから「その他」「管理者として実行」をクリックします。
以下のコマンドを順に実行します。ただし、使っているパソコンの環境によりディスク番号やパーティション番号は異なる場合がありますのです、適宜読み替えてください。
コマンドは大文字でも小文字でも混在でも構いません。
「diskpart」で「DISKPART」コマンドを起動します。
「list disk」で認識されているディスクを確認します。
表示されたディスクから「システムドライブ」を選択します。通常「システムドライブ」は先頭のドライブのためディスク番号は「0」となります。
「select disk 0」で「ディスク 0」を選択します。
次に「list partition」で「システムドライブ」のパーティション構成を確認します。
表示されたパーティションの中から「システム」パーティションを選択します。メーカー製パソコンの場合は「システム」パーティションは「1」であることが多いのですが、普通にクリーンインストールした場合は「2」となります。表示されたパーティションをよく見て「システム」パーティションを選択してください。ここでは「1」となります。
「select partition 1」で「システム」パーティションを選択します。
次に「detail partition」で「システム」パーティションの詳細情報を確認します。
「Ltr」の部分に「Z」とあり、ドライブ文字「Z」が割り当てられていることが確認できます。「Ltr」とは「Letter」の略です。
「remove letter=z」でドライブ文字の割り当てを削除します。
再度「detail partition」を実行すると「Ltr」の部分に文字が表示されていないことからドライブ文字が削除されたことが分かります。
最後に「exit」で「DISKPART」コマンドを終了して「exit」でコマンドプロンプトを閉じます。
エクスプローラーを起動して「PC」を見てみると「Zドライブ」が消えています。
「DISKPART」でドライブ文字の割り当てを削除しても再起動すると、また表示される場合があります。その対策として履歴を削除します。
[Windows]+[R]で「ファイル名を指定して実行」を開き、「名前」に「regedit」と入力して「OK」をクリックして「レジストリーエディター」を起動します。
「ユーザーアカウント制御」が表示されますので「はい」をクリックして続行します。
以下の「キー」があるかを確認します。
「Z:」という「キー」がある場合は、「Z:」を選択した状態でキーボードの[DEL]を押します。
確認が表示されるので「はい」をクリックして「Z:」キーを削除します。
次に以下の「キー」に「\DosDevices\Z:」という「値」があるかを確認します。
ある場合は、「\DosDevices\Z:」を選択した状態でキーボードの[DEL]を押します。
確認が表示されるので「はい」をクリックして「\DosDevices\Z:」という「値」を削除します。
レジストリーエディターを閉じます。
最後にパソコンを再起動させ、「Zドライブ」が再度表示されないことを確認してください。
簡単に今回の対策を見つけた手順を説明しておきます。
「Zドライブ」に気づいた時、直前にEaseUS Patition Masterでデータドライブを分割したのが原因だとすぐに分かりました。
しかし、EaseUS Partition Masterでは「Zドライブ」は表示されていてもドライブ文字は削除できませんでした。
検索したところいくつか対処方法は見つかったのですが、レジストリーキーが間違っていたり、結局効果が無かったりとZドライブは消えませんでした。
「EFI システム」パーティションにドライブ文字が割り当てられていることはEaseUS Partition Masterで分かりましたので、以前の経験から「DISKPART」コマンドでどうにかできるはずとの目星をつけました。
実際にコマンドでドライブ文字を削除して「Zドライブ」は表示されなくなりました。
しかし再起動したら、また表示されるようになりました。そのためスタートアップで何かしらのドライブ文字割り当て操作が行われているのではと推測し「タスクマネージャー」の「スタートアップ」とレジストリーの
を調べてみましたが、それらしい記述はありませんでした。
最後にレジストリー全体で「Z:」を検索したところ上記の2回所にそれらしい記述があり、削除したところ再起動しても「Zドライブ」は表示されなくなりました。
これらのレジストリーのキーと値は、USBメモリーなど接続実績のあるディスクを次回も同じドライブ文字でマウントするためのもののようです。
「EFI システム」パーティションは本来ドライブ文字を割り当てるものではありませんが、ソフトが割り当てたことでキャッシュとして残り、その結果毎回自動でマウントされてしまうようです。
パーティションの属性を変えないとパーティションを操作できないので仕方ないのでしょうけど、本来はソフトがアンマウントする段階でレジストリーのキャッシュも削除すべきでしょう。
「Zドライブ」の問題の一般的な対処方法は「NoDrives」という「値」で表示されなくするもののようですが、ここで説明した方法では原因を取り除いていますので、こちらの方法をお勧めします。
また、確認はしていませんがWindows 7/8/8.1でも同様に対処できる可能性があります。
ただし、レジストリーの操作ですので十分注意してください。
同様の現象が発生し、記載いただいた手順で解消しました。
ありがとうございます。
コメントを頂きありがとうございます。
お役に立ったようでよかったです。
remove letterで削除しても再起動すると、Zドライブ表示が復活してしまうので困っていました。
「レジストリーの履歴を削除」の手順どおり実行しましたら、Zドライブが表示されなくなりました。
数日のストレスが一発で解消されました。ありがとうございました。
最後に、こちらの原因も詳細解説にあるとおりでした。
コメントを頂きありがとうございます。
お役に立ったようでよかったです。
悪影響は無いにしてもZドライブが表示され続けるのは気持ち悪いですからね。