2006年02月28日

室蘭女子高生失踪事件 道警の初動捜査に手落ちはないのか?

 白昼に起きた謎の失踪から間もなく、5年が経過しようとしている。

 事件は、2001年3月6日の午後1時頃、室蘭栄高校に通う女子高生、千田麻未さん(当時16歳)が、アルバイト先に向かう途中で失踪、その後、行方が掴めなくなった…という事件だが、捜査当初は事件と事故の両面から捜査が行われていた記憶がある。

 報道でも、千田さんの家族や友人達が、本人の顔写真入りのビラを街頭で配って、市民に情報提供を願う活動を取り上げていたが、その後はまるで忘れられたかのように、悪戯に時だけが過ぎていった。

 北海道新聞(2006年02月28日付朝刊)に、北海道警察室蘭警察署が、『失踪直前の千田さんの写真を公開した』という記事が掲載された。

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北海道警察HPより転載



 道新の記事…道警が絡んだ記事に限定して言えば、もはや道新は「公営ヤ○ザ 権力機関の広報」に成り下がった新聞社なので、記事中にも「道警ワッショイ」な部分が書かれているけど、まともな神経を持った新聞社ならば、5年も経とうとする頃に「この映像」が公開されたという事実に、問題提起するんじゃないだろうか。

 人間の記憶とは実に曖昧なもので、「その時起きたこと」に関心(神経)が向いていなければ、質問の仕方ひとつで、記憶が刷り替わってしまうほどに「いい加減なもの」なのだ。
 当初罪を認めていた被告人が、係争中に「無罪」を主張する際、その取調べ段階で「自白の強要や誘導が行われた」と法廷で告白したり、プライドおばけの警察も、しょっ引いた手前引っ込みがつかず、ダラダラと裁判を続ける結果となるのはそのため。また、密室で行われる取調べに対してその信憑性が懐疑され、「冤罪防止のために情報を開示せよ」とメディアや世論に突っ込まれるのだ。


 さて、今回のプレスリリース(爆)は、個人的には「限度を超えて遅すぎる」と感じていのだが、その理由は、前述しているように、家族・知人が「本人の顔写真入り広告」を街頭で配布しており、この事件は「起きて間もなく報道された」という事実が、尚の事そう思わせる…つまり、誘拐などの際に布かれる「報道規制」が行われなかったことを意味すると同時に、被害者、関係者ともに「プライバシー < 情報提供や捜査」の状況であったと考えられる。

 この事件の初動捜査の際に、道警によって本人の顔写真が公開されたことからも、上記のように考えて不自然は無いだろう。また、失踪当時の千田さんの特徴が「活字で公開」されているが、『この特徴を具体的に現すことが可能だった映像をこれまで公開しなかった(出来なかった)理由は何なのか?』という疑問が湧いてくる。

 「153cm」、「痩せ型」、「ストレートの黒髪」といった活字的情報なんかは、ほんのチョット時間を置くだけで「曖昧な記憶」となる。ビジュアル的な情報も、個人の注意力如何で漠然と化するが、少なくとも目から入る情報は、脳の本能的分野に蓄積されるし、文字なんかよりは記憶に残りやすい。

 「関係者のプライバシー」という問題をクリアしている以上、道警がこのタイミングで映像を公開した理由(寄せられる情報量が少なくなってきている)というのは、「後から付けた理由」と思われても致し方が無いだろう。

 通常の行方不明者や誘拐事件の捜査では、もっと早い段階で類似した映像が公開されているのが殆どではないか。これが成されていれば、ひょっとしたら「もっと有力な情報が集まっていた可能性」だってあるし、その可能性を自ら放棄して事態を長期化させた可能性がある以上、この写真を5年も経過しようとしている今になって「初公開」した、その説明責任が道警にはあるだろう。


 本件のタイトルでは「?」マークを付けてはいるが、内心では「手落ち捜査」と思っている。あとは、この稚拙な捜査を「報道がどこまで追求(する気がある)できるか?」だろう。



















 まぁ、「道警のイヌになった新聞社」、「そのレベルの番記者」には、どだい無理な話…だろうけど。
posted by さすらいの道民@管理人 at 18:32| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 北海道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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